欠片53.『二人の少女との死闘─⑥』
欠片53.『二人の少女との死闘─⑥』です!
リプの攻撃を受け、左腕を潰されたアストラの雰囲気が変わっていた。
(まずはヤツの"魔力反応"を確かめる。)
瞬間移動をしているかのように、リプの近くを動き回りながら『針』を撃ち続けるアストラ。
スピード重視のため威力は少し劣るが、それは殺すための『針』ではなく。
リプの体を探るためだった。
(見当たらない)
(思い当たる箇所は潰したハズだ。)
(何故だ?)
『……ヴガァァア!!』
"ドゴォォォン"!!
アストラは『サッ!』っと素早く身をかわし、横目で先ほど貫いた胸の部分を見ていた。
(これは……)
「そういうことか。」
リプの攻撃をかわし、片手でバク転しながら距離をとるアストラ。
──バッ、ババッ!!
"ドゴォォン"!!!
アストラは右足を後ろに広く下げ、膝を少し曲げることで重心を安定させた。
そして、左腕を低めに構え、右腕を後ろに引き構える。
「この突きは、通常の『凸』よりも威力は劣る」
「だが──」
「『凸・乱反射』」
"ドシュシュシュ"!!!!!
次の瞬間───リプの体中には無数の孔が空いていた。
その孔の大きさは、5cmほどの孔であるため。『凸』より威力は劣るが、貫通力は変わらない。
そして───
「この技は──"空気を突き。弾き飛ばす"。」
──それは。"脅威的な空気弾"となる。
"パリンッ"!!
リプの体から何かがハジける音が鳴った。
そこには紫色に染まる、5cmほどの球体が砕けていた。
「魔核……。」
「やはり、肉体の中で移動させていたか」
(常に移動させることで、肉体が無限に再生し続ける体となるだろう。)
(だが、屍人は本来。死人だ。)
(動く動力は、"魔力で"動かされている)
(その源である魔核を壊せばヤツらは朽ちる)
「時間をかけすぎたな。」
「サーチたちも無事であるといいが。」
─────────────────────────
【サーチサイド】
レイの顔にめがけて放った銃弾は直撃し、顔の上部分を吹き飛ばしていた。
"バカァァアッ"!!!"ビチャチャ"!!
ボトボト…ボト……。
「…ハァ……ハァ…。……やったぞ…。」
「……やった!やったぞオレはー!!」
「よく分かんねぇけど……オレだけの力で勝てた!!」
『まだよ!!サーチィィ!!』
少し離れた所からフロデューテの声が聞こえると、振り返るサーチ。
その後ろから『"グチュグチュル"……』と、音が聞こえてきていた。
・ ・
「えっ?……うッ…で…」
"ボグゥゥゥッ"!!"バキポキッ"!!
"ドガァァァンン"!!!
・・
再生中の頭に気を取られたサーチは、レイによる右腕の攻撃を受けた。
右腕と横腹部分を殴られ、吹き飛ばされたサーチは壁にぶつかっていた。
「──ぅヴ…!!ガハッ…!!」
"ビチャビチャ"と、口から血を吐くサーチ。
右腕は折れ、肋骨も数本折れているサーチは、意識が飛びかけていた。
「…ぅっ……ゴプッ……ゼェ…ハァ…。」
「"ヒュー"……"ヒュー"……。」
『サーチィィ!!!』
(フロ…デューテ…。来るんじゃねぇ。)
(やめろ…死ぬぞ。)
「……ゥ…オレは…」
(……このまま死ぬのか)
(オレ…は…。……なんで…こんなところに…)
(ほんとだったら…ツベチカのおっちゃんと…)
(みんなと…)
サーチは走馬灯のように昔の記憶を辿っていた。
➖───────────────────────
「みんなは!?オレが住んでる故郷はどうなったんだよ!」
アストラは答えた。
「滅びた」
「オマエの故郷だけではない」
「もう王国は存在しない」
────────────────────────➖
(……!!)
(……そうだ。おやっさんやみんなはもう……。)
➖───────────────────────
「これからはオマエが守りたいものを守ればいい。」
「復讐でも構わんが、最終的に決めるのはサーチ」
「オマエ自身だ。」
────────────────────────➖
「……ヴグッ……ヴヴ…ゥ"…。」
腕に力を入れて、何とか起きあがろうとするサーチ。
➖───────────────────────
「いつかここを出て」
「星屑ノ欠片を探す旅に出る!」
「そんで、ヤツらをぶっ壊す星屑をつくるのがオレの夢だ!!」
────────────────────────➖
「……ヴヴ……オ"レ"は"……!!」
「ごんな"…とこ"ろ…で……」
「……死ね"……な"いんだよぉ"ぉ"ぉ"お"!!!」
キィィィィインッ!!
その瞬間──サーチの背中の上部分がオレンジ色に光り始めた。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
[今回の一言♩]
アイス食べたい。




