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星屑の機巧技師(せいせつのきこうぎし)  作者: リンネ カエル/霖廻 蛙
第一章─極子水星要塞〜演劇の始まり〜─
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欠片52.『二人の少女との死闘─⑤』


欠片《ピース》52.『二人の少女との死闘─⑤』です!





【白骨屍屑山《コープスベッジマウンテン》 麓《ふもと》の街】



──ジジ……。



《"命令よ"》

《"彼らを殺しなさい"》



レイの頭に、モニターの前で話すメリウスの声が響き渡る。


次第に、レイの腕が『グチュルル』と音を立てて再生していった。

同時に、その声を聞いたレイとリプの自我は失われ始めていた。



『……命令……ウヴ…』

『……ヴヴヴゥ……』


目が赤くなり。唸《うな》り声をあげているレイの動きを、サーチは"観察"していた。



(──来る!!)

(よく見るんだ……。ヤツの動きを──)



その時間は3秒にも満たなかったハズなのに、サーチは……無意識に言葉に出していた。




「──右腕を突き出して……飛びかかってくる。」


「あれ……なんでいま」




『ヴガァァア!!』


その瞬間、レイは右腕の爪を長く変形させ、突き出しながら飛びかかってきた。


           ・・・・・

しかし、サーチはレイが動き出す前に、体勢を変え避《よ》けていた。

そして、すぐに『破片ノ銃剣(ベネシオッド)・屑《セツ》』を構え、レイの胴体に銃弾を撃ち込んだ。



"ガチャリッ"!


"パパァァン"!!



"ドチュドチュ"!!


レイの腹に銃弾が当たる直前──レイの腹部分が変形し、クネクネとした肉片が銃弾を受け止めた。



「は!?なんだよそれッ!!」



『……グゥヴヴ…』




「!!」


“キュイィン"


攻撃を避けたまま、サーチの左目が再びレイの動きを捉《とら》える。



(まただ……!次にアイツがどう動くのかが分かる。)



「振り返って──噛みつき。」


レイは『ギュル』っと振り返ると、そのままサーチを食べようと2m以上も口を大きく膨張《ぼうちょう》させ飛びかかる。



『………ァンアアアンッム!!!』



「──クッソ!!それはデカすぎだろッ!!」



『ッバクッン!!!』



地面が抉《えぐ》り取られた後にはサーチの姿はなく、『パシュゥゥゥー!』と銃剣の剣先を建物に飛ばし、ワイヤーを引き寄せてサーチは避けていた。


しかし、体を元に変形させ、自分の左腕を噛みちぎったレイは、その腕の部分を『血刀《けっとう》』に変形させ、勢いよくサーチに向かって切りかかった。



ジリ………"ドッ"──!!



「右上の振り。」



──シュパンッ!!



白い建物が綺麗に『スパ』っと、右から左へと斜めに切り裂かれる。

サーチの後ろ髪が少し切れるも──サーチはあらかじめ下に屈《かか》み、銃口をレイの顔面に向けて突きつけていた。



「これで!終わりだッ!!!」



─────────────────────────



【アストラサイド】



『……ウゥ…アァア…!!』

『ナンデ…!!ウゥ…アタシ…まで…ス…サマ…』


『ゥヴ…ヴヴ………アァァァァアア!!!!』



「なんだ。」


眉間にシワを寄せるアストラをよそに、両腕が10倍にも膨れ上がったまま発狂《はっきょう》し出したリプの目が赤く染まると、完全に理性を失っていた。


そして、次々と大きくなった腕で力いっぱいアストラ目掛けて殴りかかった。



(動き自体はそこまで速くないな。)




"ドッゴォォン"!!!


殴った衝撃で、地面がバキバキに砕ける。



「だが──」


(威力が凄まじい。)

(鉄大猩久屑《アイアンゴリラ》の何倍もありそうだ。)




「『°軌道《オルビット》。』。」



左腕を伸ばしてきた攻撃の軌道を『°軌道《オルビット》。』でズラし、リプの懐に潜り込み心臓めがけて貫いた。



「『凸《コンベックス》』!!」



"ボジュッ"!!!──"ドチャチャ"……。


胸部分に大きな孔《あな》が空き、肉片が辺りに飛び散る。

だが──リプは何事もなかったかのように肉体を再生し、そのままアストラに掴みかかろうと腕を伸ばした。



「──!!」


──バッ!!



アストラがかわそうとした瞬間。

リプの飛び散った肉片の一部が『"グチュグチュ"』と動き出すと、アストラの足を掴んだ。



"ガシッ"──グググッ……。



「ッ──!!」


左腕を掴まれたアストラは、リプの力によって腕が動けなくなっていた。

そして、そのまま左腕を潰されてしまう。



"グシャッアッ"!!!



"ブシュッ"…ドクッ…ドクッ……。


ポタ……ポタタッ…。



(しくじったな)

(まったく動かん)



…ドクッ…ドクッ……。



下を向いたアストラは静かに瞼《まぶた》を閉じた。



(ヤツを倒すには………ーーを見つけるしかない。)




……"ドクンッ"。──ポタッ。ポタッ…。




「……フゥゥ───。」


左腕が血まみれのアストラは、深く。静かに呼吸をする。

そして、アストラがリプを睨《にら》んだ瞬間。


周りの空気が一気に変わり始めた。



……───コォォオオォォ───………



「次で終わりだ。」



最後まで読んでいただき、ありがとうございます!


[今回の一言♩]

最近、涙腺が緩いのか…アニメの感動シーンみて、ボロボロ泣いてます。


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