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星屑の機巧技師(せいせつのきこうぎし)  作者: リンネ カエル/霖廻 蛙
第一章─極子水星要塞〜演劇の始まり〜─
45/324

欠片54.『"観察"』

欠片《ピース》54.『"観察"』です!

(あえて振り仮名ふってません。)



※ミルドット

銃のスコープの模様の一つ。

物語内のはメモリが何個もついてるような感じです。


※袖カラー

髪の毛先部分だけを染めてある


※ハイライト

明るい色が入っている




─ドクンッ!



──ドクンッ!!



(なんだこれ……。)

(体中イテェのに……)


(不思議と力が湧《わ》いてくる!!)



「折れた腕も…動く…」


「いったい何が起きたんだ…?」

「よく分かんねェ…」



──"ドクンッ"!!



「けど……!」


「今はアイツを倒せれば──」



──"ドクンッ"──"ドクドク"




───ドクンッ"!!!



「それでいいッ!!!ヘハハァッ!!」



血まみれの顔をしたサーチの口角は大きく『ニマリ』と上がり、目の中にはオレンジ色に燃える闘志《とうし》が宿っていた。



キィィィィイン……。


そのオレンジ色の光は次第に収まり、そこには"白い塊"が埋め込まれていた。

その塊は丸が一つと、その周囲に三角形の塊が囲むように埋められていた。



─────────────────────────



『……ゥヴ……。…ロス……コロス…!!』


リプはフロデューテに狙いを定めて、『血刀《けっとう》』を振りかざした。



『……!!』

《うっ……もうダメッ!!!》




"ガキィィィンッ"!!!!




その瞬間──レイの『血刀《けっとう》』の刀身と、サーチの『破片ノ銃剣(ベネシオッド)・屑《セツ》』の刀身が交差する。



『……は?』

『えっ?……サ、サーチなの…?』




『待たせたな!!』

『こっからが"戦いの始まり(スタート)"だ!!!』




『……ヴガァァア!!!』




《ちょっと待って…なにあの姿…》


『サーチ…アンタ髪が…!』



『かみ?なんかあったのか?』



振り返るサーチにフロデューテはさらに驚いていた。



《……!!瞳の色も!?》

《もしかして、自分の変化に気づいてない…?》



『……んーん!なんでもない!』

『それより、ケガは大丈夫なの!?』



『なーんか、痛くないんだ!』

『それに。前よりよく動けるッ!!ヘヘッ!』



『なら…いいんだけど……。』



『オラァァア!!!』



勢いよくレイと血刀を吹き飛ばすサーチ。

遠くに吹き飛ばしたレイの後を、サーチは追いかけていった。


その姿は──すべて白い髪に、後ろ髪は黒の袖カラーがはいっていた。          ※

そして、瞳は赤色にオレンジ色のハイライトが入っていた。





──ザッ。



「無事か?フロデューテ。」


サーチが去って少しした後。フロデューテの元にアストラが駆《か》けつけていた。



『ア、アストラ!!無事だったのね!』


「ああ」


しかし、血だらけの腕を確認したフロデューテは声を上げた。



『……!!』

『その腕!!かなりの重症じゃないッ!!……ッツぅ…。』

《まだ。お腹が……。》



「ワタシは大丈夫だ」

「オマエはそのまま休んでいろ。」


「サーチとユリニトはどうした?」



『ユリニトは分かんないけど……。サーチは黒髪の女と今も戦ってるわ!!』



「……そうか。」



「フロデューテ。ありがとう。」



「後はまかせろ」



『……うんっ!』



アストラはフロデューテの頭に手を被せた後に、その場を立ち去っていった。

その背中を見ながら、フロデューテの目は潤《うる》んでいた。



─────────────────────────



吹き飛ばしたレイを追いかけていったサーチは、そのままレイに追いつき、空中でレイに向けて銃弾を放っていた。



バッ──"パパァァン"!!



"グシャァアッ"!!!


"バチャッチャ"!!


白い地面が赤く染まり、再び顔面を吹き飛ばした後、サーチは体勢を整える。

しかし、レイはすぐに頭を再生し始めた。



「どうやったら死ぬんだコイツは』



キィィィィイン。

                    ※

サーチの左目に、銃のスコープに表示されるミルドットの線が映し出された。



『さっきよりも明確に見える……』


『しかも、なんだこれ…動きだけじゃない…?』

『種族…屍人《グール》……不老…?』




(それに、なんだあのモヤ……。)



キィィイン。



『魔力…の塊?……か。』




(どうすればいいか、手に取るように分かる)

(なにをしたらいいのかも)



(なんだ、この感覚…不思議な感覚だ)



(まるで、あの時のような…)



➖────────────────────────



(オレはただ眺めてることしかできない…)


何もできない無力感と目の前の光景に胸が締め付けられる。過呼吸になりその場に伏せるサーチ。

薄れゆく意識の中で少年は怒りに燃えた。

その時、背筋に電撃が走ったような痛みを感じた。


ジリッ!!!


「うっ…ッツ…」



────────────────────────➖



             ・・・・

【無意識のうちに発していたその言葉により】


【サーチの内に秘められた能力が──】





『──“観察《オブザーブ》"』




【覚醒する】



キュィィィィン。。



『魔《ま》…核《かく》……。』



『あそこか。』


小さく呟いたサーチは、銃口をレイの右横腹に狙いを定めた。



➖ ───────────────────────



(動く動力は、魔力で動かされている)


(その源である魔核《まかく》を壊せばヤツらは朽《く》ちる)



────────────────────────➖



その時。アストラがサーチの元へと駆けつける。



「……!!サーチ!!」


(アレは……まさか!!)




レイは体中から血を放出させ、何本もの鋭く凝固させた"血の槍"をサーチへと放った。


しかし──その瞬間。

レイの右横腹はすでに、抉《えぐ》り取られてなくなっていた。



"ドシュシュ"!!!


"ビュゥゥゥゥ"!!………"パパァン"!!!



"ボガッ"!!……パリンッ…。



サーチの目の前で止まる血の槍は、『バシャッ』と音を立てて崩れていった。

そして、レイの肉体は空気中に朽ち果てていった。



──サァァァァ……。



(今度こそ本当に…)


『フゥー……おわったぁぁあ〜〜!!!……あっ…」



フッ──。ドサッ。



サーチの髪と瞳は元に戻ると、気を失って地面に倒れていた。



「……まさか一人で倒すとは。」

「遅くなってすまなかった。」



「よくやったな。サーチ。」



倒れていたサーチに、アストラは膝枕をした後。頭をさすって微笑んでいた。



─────────────────────────



『……フフッ…フフフッ…。いいですねぇ〜サーチくん。』

『これからも期待してますよ…♩』



その様子を陰から見つめるユリニトは、不気味な笑顔で見つめていた。



最後まで読んでいただき、ありがとうございます!


今回は、文字数がいつもより多いです。すみません!

ちょっと長めになってるかもしれませんが、ここまで書き切りたかったので、許してくださいぃぃぃ。


[今回の一言♩]

もうちょっと複雑な戦闘の描写とかを書きたかったけど、テンポ感で執筆しました!面白い展開になって来たと思いますので、これからも応援よろしくお願いいたします♩

あ、もう、一言ではないんですけど、全体のまだ10分の1も終わってないです。(笑顔ガクブル)

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