表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
星屑の機巧技師(せいせつのきこうぎし)  作者: リンネ カエル/霖廻 蛙
第一章ー極子水星要塞〜演劇の始まり〜ー
43/251

欠片41.『あるお方の像』


欠片(ピース)41.『あるお方の像』です!



サーチが教会へとたどり着くと、目の前には大きな白い塔が建っていた。


扉を開いて中に入ると、白い内装の奥には、虹色に光り輝くガラスの窓があった。

太陽の日差しが差し込むガラスからは、室内が煌びやかに照らされていた。

また、教会の内部には多くの横長のイスが並べられていた。



「うほぁぁぁあ〜!!スゲェ!!」

「これが教会かー!」


サーチが室内を見て回っていると、奥の空間にそびえ立つ巨像に目が入っていた。



「ん?なんだあのデッカい像」


巨像の近くまで歩いて行ったサーチが見上げると、フードをした髪の長い像が創られていた。

その巨像は両手を前に伸ばし、手のひらを天に向け、その左右の腕には巻き付くように2匹の蛇の像が飾られていた。



「あれは…『新教徒(ニュウ・リリジィアス)』の(あが)める像なのです…。」


サーチがしばらく見つめていると、後ろから声をかけられた。

声が聞こえた方を振り返るサーチの目の前には、1人の老人がサーチを見つめていた。



「ニュウ……なんだ、それ?」



「我らが崇めております。あるお方の『信徒(シント)』でございます。」

「その『新教徒(ニュウ・リリジィアス)』は各地に存在しておりますので、今後もなにかしらの(えん)があるかもしれませんなぁ。」



「は、はぁ……」


(オレはそんなもん興味ないしなぁ)

(なんか、めんどくさそうだし、さっさと聖屑札(サンクチュアリ)をもらってこっ〜)



「あ、おじいちゃん!ここに、サンクチュ…じゃなかった」

聖域(ホーリーフィールド)って魔屑道具があるって聞いたんだけどさ!売ってる?」



「はて?そのような物は知らんぞ?」



「え?」



─────────────────────────



聖堂(せいどう)内 地下室の奥】



通路を抜けた小部屋の祭壇(さいだん)の下には隠し階段が存在しており、その先にある部屋の中から複数の声が聞こえてきていた。

部屋の中には、白いフードを被った3人の人物と手足を鎖で拘束されている赤い髪をした女がいた。



『…グッ…キサマら!!こんなことがバレたらタダじゃ済まないぞ!!』



「黙れ小娘!」


『バギィッ!!』と、音と共に血を吐き出す赤髪の女は、顔を殴らてしまう。



「我らが主様の為に……この場所を知ったオマエには消えてもらう。」

「……運が悪かったと思うんだな。」



『フッ……オマエら。アタシが死ねば、姉が黙ってないぞ!!』

『アタシらを敵に回したことを、後悔することだな』



「フンッ。オマエが消えた証拠さえ残らなければ、どうとでもなる。」



その扉の反対側で、ユリニトが密かに会話を聞いていた。


《サーチくんより先に着いてしまって、隠れて着いてきましたが。》

《どうやら……怪しい雲行きになってきましたねぇ〜♩》



─────────────────────────



サーチが教会の老人に話を聞いていると、思わぬ返事が返ってきていた。



「はて?」

「そのような物は知らんぞ?」



「え?」



「ここにあるって聞いたんだけど!?」



「そんな物は知らん。」

「どうせ、デマかせでも聞いたのじゃろ。」


「分かったら、さっさと出ていけい。」



(ん?なんだ…なんか急に態度が変わって…)



「も、もうちょっとだけ中を見ていってもいいか?」

「教会に来るのは初めてなんだ」



「……ええからさっさと立ち去れぇいっ!!」



同じ人物とは思えないほど、険しい表情をした老人はサーチに向かって叫び出した。



(いったい、何がどうなってんだ?)


「な、なんだよ!そんなにきれなくてもいいだろ!」



そのまま教会の老人に腕を掴まれながら、追い出されるサーチであった。



最後まで読んでいただき、ありがとうございます!



[今回の一言♩]

袋麺のごましょうゆラーメンが美味しすぎた!!これはしばらくハマりそう♩

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ