欠片10.『外の景色』
欠片10.『外の景色』です!
※本作の「」と間にある───の種類について説明
[]=人物名と年齢、種族、テキスト
「」=人物の話しているセリフ
『』=人外、多種族などのセリフ、複数人のセリフ、名称
()=人物の心のセリフ
《》=人外、多種族などの心のセリフ
{}=人物の念話
{{ }}=他種族の念話
【】=漫画で例えると『四角い囲みのナレーション語り』や『用語説明』
・・=強調
" "=強調、効果音など
─1本=漫画で例えると『場面転換』や『幕間』
➖─➖1本=過去回想に入る終わる・過去の時間軸
─2本=漫画で例えると『時の流れ』
大量の猿人似屑を倒したアストラとサーチは、再び南東に向かって歩き始めていた。
【南東に進み始めて20km付近】
「なあ、師匠」
「次の要塞まで、どのくらい距離があるんだ?」
「さぁ、分からん」
「……え?」
「南東に極子水星要塞があるから向かってる」
「はぁぁぁ!?」
「ついさっきまで『実際にその目で確かめればいい』…ってカッコつけてたじゃん!!?」
「オレもはりきって…『んじゃ 行こうぜ!!』とかカッコよく決めちゃってたのにさ」
「師匠も知らねーのかよ!!」
「いや、ある場所は大体分かる」
「だが正確な距離が分からないだけだ」
「なんだよもう!言い方が紛らわしいんだよ!」
「師匠のバーカ!バーカ!!」
「バっ…!?…ンンッ……まあいい。」
顰めっ面のサーチをみて、アストラは冷静を装う。
「……。」
「全く、いちいちうるさい弟子だ。」
「なんだとぉ〜!!!」
一方で、騒がしくしているサーチであった。
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【深峡岩要塞から南東に24km付近】
(進行24Km 残り2705km)
森を抜けると、大きな草原が見えてきた。
草原の至る所に、白い色をした大きな岩が埋まっていた。小さい岩は50cm未満で、大きなもので1、2mほどはあった。
「うふぉおおお〜〜!!!なんだここー!!」
「スッゲェ──!!デカい岩がゴロゴロあるぞ!師匠!!」
「ここは、『白岩草減』と呼ばれている」
「かつて、ここには岩などはなく一面……草原だったらしい」
「だが、星屑の飛来により」
「白い小石が徐々に成長し、大きくなった。と聞いたことがある」
「そうなのか」
「なぁ、星屑ってなんなんだ?」
「オレが本で読んだのは、800年前の機巧技師が、星屑の欠片を使って星屑を造ったことくらいしか知らないんだけど」
「師匠は何か知ってるのか?」
「………さあ。」
「ただ、知り合いの研究者が言うには」
「星屑には……特殊な磁気を帯びていると言っていたな」
「磁気…?」
「そうだ」
「それくらいしか、ワタシにもわからない。」
「……ふぅーん」
「まあ、星屑が見つかれば、なんでもいいか」
「はやくつくりてぇな…星屑」
(…ぜってぇー仇はとる。待ってろよ。)
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象岩亀はルインルーナ王国跡地にて、動きを見せず…ただその場に留まっていた。
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【白岩草減から南東14km】
(進行38Km 残り2691km)
白岩草減を抜けると、目の前には巨大な岩の壁でできた谷があった。
高さ300mはありそうな巨大な岩の谷で、谷の真ん中には土の地面で出来た一本道があり、道幅は30mくらいである。
サーチ達が歩いていると、左右の岩の壁に高さ10mくらいの洞窟がいくつも空いていた。
「ついたな」
「え?」
「ここが『巨岩洞要塞』だ」
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
─裏メモ。─
『機屑物』の由来
動物 アニマル
機械 マシン
屑 ガーベッジ