欠片8.『初めての実戦』
欠片8.『初めての実戦』です!
※本作の「」と間にある───の種類について説明
[]=人物名と年齢、種族、テキスト
「」=人物の話しているセリフ
『』=人外、多種族などのセリフ、複数人のセリフ、名称
()=人物の心のセリフ
《》=人外、多種族などの心のセリフ
{}=人物の念話
{{ }}=他種族の念話
【】=漫画で例えると『四角い囲みのナレーション語り』や『用語説明』
・・=強調
" "=強調、効果音など
─1本=漫画で例えると『場面転換』や『幕間』
➖─➖1本=過去回想に入る終わる・過去の時間軸
─2本=漫画で例えると『時の流れ』
サーチは、木の上にいる『猿人似屑』の頭に銃口を狙い定めた。
「……ッゴクリ。」
唾を飲み込み、"ジッ"とその時を待つ。
汗が頬をつたい流れ落ちる。
➖ ───────────────────────
「それじゃあ、ダメだ」
「確かに最初の一撃は大事だが」
────────────────────────➖
猿人似屑が首元を指で引っ掻いた、その一瞬のスキをサーチは見逃さなかった。
(今だッ!!!)
カチッ!
……と、素早く引き金を引いた。
"パパァァンッ"!!!
2発の弾丸が猿人似屑めがけて発射された。
弾丸があと少しで届くという所で、猿人似屑はこちらを睨み、サッとかわす。
すぐさま、猿人似屑はサーチめがけて飛びかかってきた。
「……クソッ!!」
鋭い爪をした腕を伸ばしてきた猿人似屑の攻撃により、頬が少し切り裂かれる。
バッ!!"ザシュッ"!!
「……ッ──」
攻撃と同時にサーチは、横に飛びながら弾を装填していた。
"ガコッ"!!
➖ ───────────────────────
「ワタシに向けて撃ってみろ」
「えっ?」
「いつも通り狩猟をするときみたいに撃てばいい」
「でも…」
アストラは無言のまま見つめた。
「………。」
「分かった」
"パパァンッ"!!
アストラめがけて発射された弾は、アストラの顔をかすめることもなく、ビュッ!!と素早くかわされ、サーチが再び武器を構えたときには、目の前にアストラが立っていた。
「……ッ!!」
「いつの間に…」
「初撃の攻撃を外したあとが疎かだな」
「狩りでは動かない獲物を狙う」
「しかも、自分の存在を気付かれずにだ」
「そうだろう?」
「う、うん。」
「だが、実戦は違う」
「いつもこちらが有利に動けるわけではない」
「敵対した時に武器を構えるヒマさえないかもしれない」
「不意打ちもありえる」
「それじゃあ、ダメだ」
「確かに最初の一撃は大事だが」
「"相手のスキをつく"ということは、"こちらのスキも"つかれている。ということを忘れるな」
「いつ何時も集中を絶やすな」
「常に周りを"観察"し」
「敵の……"先の動きを読め"」
────────────────────────➖
すぐさま二発目の銃弾を放った。
カチッ!
"パパァァン"!!
体の重心がブレたため、銃弾は当たったが猿人似屑の左腕を吹き飛ばしただけだった。
すぐに体勢を立て直し、猿人似屑へと視線を向ける。
「クソッ!!またハズした!!」
「でも……かなりの手負いのハズだ」
失った腕をみて激昂する猿人似屑。
こちらを睨みつけるように、怒りに満ちた表情をしているのが分かった。
すさまじい気迫と殺気に、サーチは一瞬だけ体が動かなくなっていた。
「ウッ……!」
(カラダが震える……動けない…)
(動けッ……!動けッ!動かないと死ぬぞッ!!)
『キキィィィィィィィィェエ!!!!!』
その時、突然 猿人似屑が奇声を上げた。
そして、コチラを見つめるとニヤリと口角を上げた。
「な、なんだ!?」
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
─裏メモ。─
キャラクターや生物、建物や地名の名前の作り方の裏設定を載せときます。
そのキャラにどんな由来があって、生物はどんな組み合わせで作られてるのか分かると、楽しみの一つになれば幸いです。
今回は『破片ノ武器』ですね。
元ネタは単語を全て英語にした読み方から来てます。
武器=ウェポン
破片=シャード
となっており、そこから組み合わせてます。




