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レベルの上がらない無能と言われ家を追い出された俺だけど、ギフト【ドレイン】の力でいずれ最強になります!  作者: にがりの少なかった豆腐
無才に厳しい世界

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ピゴニャータは俺でも倒せるくらいに弱い

  

 ギルドに登録してすぐ俺は魔物の討伐依頼を受けた。


 実はこの依頼を受ける前、受付の女性、名前はサラさんというらしいが、そのサラさんにもう少し休んでからでもいいのではないか、と心配されたが手持ちのお金もない状態で生活するのは無理だ。寝床は提供してもらえたが食べ物に関しては自力でどうにかしなければならない。

 

 そのことをサラさんに伝えると、食べる物がないなら今日のご飯は私が奢ると言われてしまった。

 その提案をされた時、正直気持ちはぐらついた。しかし、サラさんが本当に信頼できる相手なのか、まだ判断できていない状態でその誘いに乗っていいのか判断できず、俺は悩んだ末にその提案を断ってしまった。 

 今となっては少しもったいなかったかなと後悔している。 


 そうして俺は初めての依頼をこなすために、ギルドがある村から少し離れたところにある畑の近くにやってきた。

 

 最初に受けた依頼は討伐依頼だ。

 討伐依頼と言っても登録してすぐに受けられる依頼で強い魔物と戦うことはない。今回の討伐対象はピゴニャータと言われる少し大きめのバッタ型の魔物だ。

 子供でも多少苦労するけど倒すことが可能な体長10センチ程度の虫系の魔物で、季節に関わらず畑の作物に被害を出す存在だ。


 大体、大人なら簡単に処理できる魔物だが数が多く、いちいち倒すのが面倒なので割と多くの場所でこういった依頼が出されている。

 俺が住んでいた村でも俺を含め子供たちがお小遣い欲しさに狩っていたくらいなので、今の俺でも簡単に倒すことができる。


 ぶっちゃけ、ギルドがある村なら誰かしらが勝手に討伐していそうな存在だが、ギルド周辺では初心者のために被害の規模が少ない場合はあまり討伐せず放置しているらしい。

 被害に遭っている人には申し訳ないが、ありがたいことである。

 

 基本的にピゴニャータは畑に住んでいるわけではなく、その近くの林や森などの少し草木がうっそうとしている場所に身を潜めていることが多い。

 なので依頼をこなすには畑ではなくその近くにある林や森の中に入る必要がある。


 ギルドからしばらく歩いて目的の場所に到着した。


 ピゴニャータは素手で倒すには少し硬い魔物なので、辺りを見渡し武器にできそうな枝を探す。


「村に居た時も最初は適当な枝を拾って、それを武器にしてたなぁ。最近はちゃんとした武器にしてたけど」


 そんなことを独り言ちながらいくつか枝を拾いつつ、武器として使いやすいものを選別していく。


 武器を買うにはお金がかかる。手持ちがない以上武器を買うのはもっと先のことになるだろう。

 この依頼をこなしても入ってくる額は少ないのだ。よくて数食分の金額にしかならない依頼なので、近いうちに他の依頼もこなせるようにならなければ。

 とはいえ、魔物討伐系の依頼は他に受けられるものはない。


 採掘者にはランクが存在しており、そのランクに合わせてギルドが設定した難易度の依頼しか受けることが出来ないのだ。


 それでさっき採掘者として登録したばかりの俺は、当然一番下のランクである1だ。

 ランクを上げるには何度も依頼をこなしてギルドからランクアップ認定を受ける必要がある。一定以上のランクに上がる場合はギルドが試験を行うこともあるが、俺の場合はしばらくそのような試験を受けることはないだろう。


「採掘者のランクはギルドからの信頼値みたいなもの。しっかり依頼を熟していけばいずれ上がるはずだ」


 そんなわけでしばらくはピゴニャータを狩り続けるか、手伝い系の依頼をこなしていくしかないのだ。


「お、これいいな」


 太い木の根元に落ちていた枝を拾い上げる。

 他の物に比べて比較的まっすぐで長さも申し分ない。太さも握りやすい。持った時の感覚からして結構硬そうな枝だ。

 耐久性も悪くなさそうだし、しばらくはこれを武器として使うことになりそうだ。


 何度か素振りをして使用感を確かめる。

 思い切り振っても手からすっぽ抜けそうになる感覚はない。むしろかなりしっくり来ているような気もする。

 何の木の枝なのかわからないが、見た目的に目の前にある樹の枝ではなさそうだが、そんなことはどうでもいい。


「うんうん悪くない」


 満足できる枝を拾えて満足した俺は、ピゴニャータを討伐するために森の中に入る。


 ガサゴソと低い木や草をかき分けながらピゴニャータを探し始めた。

 思っていたよりも見つからず少し焦りながら森の中を歩く。見つかる時はあっさり見つかるのだが、探し始めるとなかなか見つからなくなるのはどういう現象なのだろうか。


 それから少し探したところで草の影にその存在を見つけた。


 俺はピゴニャータに見つからないようゆっくりと背後から近づき、攻撃が当たる範囲に近づいた瞬間、手に持っている枝でピゴニャータを攻撃した。


「ぴぎゅ!」


 ピゴニャータは情けない鳴き声を上げて絶命した。

 攻撃の衝撃でピゴニャータの体が少しバラけてしまったが、討伐できているなら問題はない。


「あと19匹か」


 今回の依頼で討伐する数は20匹。この感じなら討伐するよりも探し出す方が面倒かもしれない。

 俺は討伐証明の部位である尻尾の様に生えている棘を取り、また新たなピゴニャータを探すため森の中を進んでいった。

  

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