究極の親子喧嘩
「ご主人さまーーーーっ!」
ウシオが叫びながら何も無い目の前を叩いている。
「マリーちゃん!」
サリーは激しいなー。何も無い目の前にヘッドバッドかましている。
僕は冷静だ。マグロには精霊女王からなんらかの指示を受けてるって感じてたから、いつかなんかしかけてくると思ってた。大人しいからそろそろだろと予測してた。
きしみながら扉が閉じる。自動で閉まったという事は、女王の意思だろう。という事は、多分もう向こう側には行けないんだろう。意を決して振り返る。ボッボッボッボッ、と音がして二列に並んだ松明に火がついていく。あ、これ、RPGのラスボスとかでよくある演出だな。そして、奥から『コツン、コツン』と硬質な足音がする。そして、奥から一人の影。松明の踊る光に照らされて、その姿が明らかになる。ガリガリな体にボロボロな腰巻き。ボサボサな髪に無秩序に伸びた髭……
親父だ……
クソ親父だ……
最悪だ。キラならまだしもマリーでコイツと対峙する日がくるとは……アイツをマリーで倒せる未来が見えない。けど、アイツはエロ変態だ。ぱふぱふ。ぱふぱふしたら喜んで通してくれるかもしれない。駄目だ。それは人として終わってる。そんな事するくらいなら死んだがマシだ。
「おいっ、てめー、何してやがる」
奴は裸足だ。どうやって素足でカツカツ音鳴らしてんだよ。けど、ツッコんだら負けだ。僕の目の前で止まり腰に手を当てふんぞり返ってる。
「ん、何してるって、遊びに来たに決まってんだろ。マジか、おめーキラなのか? かわいくなってんじゃねーかよ」
「遊びに来た? なら、もっと楽しん遊びあるだろ。という訳で、じゃ、またな」
親父の横を通り過ぎようとしたら……
「きゃっ」
つい変な声が出る。親父が瞬間移動して、握りやがった。僕の乳を。
「何しやがるクソ親父っ! 父が娘の乳揉むなや! 犯罪だろっ!」
僕は即座に距離をとる。
「悪い悪い事故だ。しょうがねーだろ。それが一番摑みやすそうだったから」
「摑みやすそうだからって娘の乳握るなや!」
「おいおい、お前は息子だろ。熱くなんなよ。親子のちょっとしたじゃれあいだろ。それよりさー、どうやったらそんなにデカくなるんだよ? 教えてくれよ」
もし僕が普通の娘だったら、『お父さんとは、二度と口を聞かない』ってなるんだろう。今、僕は思春期の娘さんの気持ちがよくわかる。臭い。臭ぇんだよクソ親父。こんな奴のパンツと一緒に僕の服を洗ったら、綺麗に洗ったとしてもなんか臭いそうでやだ。それと、どうやったら胸がデカくなるかって言葉、無償にイラッとするな。
「そんなの知るか! おめー、そんなセクハラなセリフ、女の子に言ったら一発でゴミ虫みてーに嫌われるぞ。変態がっ!」
「そうかぁ? 別に嫌われても俺は一向に構わんぞ。ここを通りたくないのかなー?」
親父がガリガリな腕を広げて僕を通せんぼする。
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