厨
シメジとたわいない話をしながら石柱が並んだ大部屋を進んでいく。多分次の扉で最後だ。
「そう言えば、結界は十三なのに扉が一つ多くないか?」
「なんかですね。女王様が十三っていうのは中二っぽいからという理由で十四にしたそうです。中二って、中学二年生って意味ですよね? いまいち意味がわかんないんですが?」
十三が中二っぽい? 十三の数字のイメージって言ったら不吉だよね。まあ、なんとなくわからん事ないけど。四、七、十三って数字は中二っぽい感じがしない事はない。あと素数って言葉とか。
「んー、中二って概念、女の子にはわかりにくいかもしれないねー。女の子じゃあんまり見ないから。元々は中二病って言って、病ってつくけど、病気じゃなくて、心の傾向、癖とかフェチのような感じかな。中二くらいの思春期に自分は特別な存在と思って、痛い言動したりする事だよ」
男なら誰しもあるはず。どうにかしたら手から波的なものがでるんじゃ?と思って手を突き出してた事が。でも、記憶では『波』の練習してる女子って見た事ないんだよね。
サリーが僕の言葉に続ける。
「まあ、けど、特別な力なんかあるわけないから、特殊な格好や特殊な言葉遣いに走りがちになるわけね」
「けど、最近はなんか傾向が変わってきてるよね。なんか、ロックやパンクって感じの格好じゃなくて、ヒップホップとかそっち系で、口とか鼻とかにピアスしたりとか、タトューとかタトューシールとかが流行ってるみたいだね」
シメジを見ると眉をひそめている。
「まあ、私的には、あんまりそういうのは好きくないですねー。個人的な感想ですが、鼻に牛さんみたいな輪っかとか、唇の下にピアスとか苦手です。あと刺青も」
まあ、僕はそういうのは何とも思わないけど自分はしないかなー。ピアスは寝技してると引っかかって千切れるらしいから、ちょっと怖い。昔、親父が連れてきた猿とよく寝技の練習をしたものだ。今思うとただの虐待だろ。
中二の話で盛り上がってるうちに、次の扉が近づきいてきた。僕が中二と言えばすぐに思いつくのは親父。もし、この奥にいる黒竜王が親父ならギッタンギッタンに叩きのめしてやる。ウシオが。
最後の門には左右に竜のレリーフが刻んである。そして、その扉をシメジが押すとゆっくりと開く。中は薄暗く、今まで通り広いようで奥までは見通せない。
「おっとと」
誰かが背中を押した。シメジの横をなんとかこけずに通ったけど、かなり前に進んだ。小今のはさな手だった。マグロだな。
「マリー様頑張ってください」
振り返るとマグロが手を振ってる。シメジが僕に深々と頭を下げる。
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