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 パジェロ島


「ご主人様、道が現れてきました」


 海の、ウシオが立ってるとこだけやたら浅い。よく見ると中に薄らと黄色い線がみえる。それが水平線まで続いている。まだ数時間しか経ってないのに僕らの島はかなり大きくなった。地球じゃないから潮の満ち引きの時間が短いのかもしれない。けど、それは難儀だ。だって見えないほど遠くまである道を短時間で進めって事だよな。


 まだまだゆっくりしてたいけど、出発する事にした。僕はウシオの背中で、サリーとシェイドは走ってる。やっぱり僕の体力的に、水が溜まってる道を歩くなんて無理だ。ウシオは強く僕にシェイドの部屋で休むように言ったけど、それはつまらない。確かに外は見えるけど、画面越しと実際では臨場感が違うのだよ。心地よい潮風を頬にうけ、ウシオたちは裸足で駆けていく。なんか青春だなぁ。あと夕日があれば最高だ。

 サリーとシェイドは大変そうだなー。下から両手で胸を押さえながら走ってる。なんか間抜けな格好だけど、海水が跳ねるから水着のままがいいけど、長時間走ると揺れて痛いからだ。普通の道なら重心をあまり動かさない事で解消できるけど、足元が悪いとどうしても上下に揺れてしまう。ビキニじゃないのにすればいいのに、ワンピースは可愛さが足りないから嫌らしい。女の子って大変だなー。サリーたちこそ部屋で待ってればいいのに、エビシは信用ならないから一応警戒したいそうだ。

 潮が完全に引いてからは移動スピードが格段に上がった。遠くに島が見える。なんか真ん中にクソデカい椰子の木みたいなのが生えてる。これぞ南国の島って感じだな。海賊とか居そうだ。何事もなく到着するとかなり大きな島で椰子の木みたいなのはクソデカい。東京タワーくらいあるんじゃないだろうか? 本当に木なのか? 石畳の道を進むと、ログハウスが幾つも並んでいる。どうやら村みたいだ。


「パジェロ島にようこそ」


 リザードマンの村人が出迎えてくれる。まじか、リアルリザードマンだ!

 

 パジェロ島? パジェロって車の名前にあったけど、意味は山猫の名前で、スペイン語ではエッチな仕事の人って意味って聞いた事がある。まあ、けど、精霊女王がつけた名前なら、車からつけたんじゃないのか? なんかパジェロって言うとワイルドっぽいし。

 けどー、なんかこういうテーマパークっぽさって警戒してしまう。ここも精霊女王の集金ポイントなんじゃないか?

 

 はい、正解。


 レストランは二重価格。店員さんのリザードマンに頼むと冒険者用じゃなく現地住民用のメニューも見せてくれた。十倍。十倍だよ。コーヒーやジュース一杯銀貨二枚、約二千円ってぼったくり過ぎだろ。しかもテーブルチャージなるものがついて、テーブルについた時点で一人銀貨一枚、千円取られてる。夢の国でもここまでぼったくってないよ。


「お兄サン、お姉サン、イイヒト。けど、冒険者みんなスグ死ぬ。死ぬとお金ハンブン。使ったほうがおトク」


 リザードマンが身振り手振りを交えて一生懸命話してる。少し可愛いらしい。まあ、確かに死ぬとお金は半分になる。けど、散財したらその半分になる訳で。それに散財するなら、食べ物より、目の前のリザードマンが欲しい。お金払ったらうちの子になってくれないだろうか?


「ダメよ。マリーちゃん。うちではもうこれ以上養えないんだから」


 どうやらサリーにリザードマンを持ち帰りたいってのはバレてたみたいだ。ガン見しすぎた。けど、欲しいよね。でっかいトカゲだよ。前世では名古屋の動物園のコモドオオトカゲを死ぬまでに一度は見てみたいと思ってた。目の前に、コモドオオトカゲとは違って温厚なオオトカゲがいる。持って帰りたいと思うのは男の子として当然の事だよね。

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