馬上槍試合
蒼穹は紺碧の色合いを増し、零式艦上戦闘機とP40はお互いに高度を上げ続ける!!
新海とルイは、それぞれの機体を凝視し、その力を探りながら、有利な位置を占めようと操縦桿を引き付ける!
新海はP40を遠くに見つめながら呟く。
「やはり上昇力は零戦の方が上だな、本来鮫は空を飛ぶものではない。」
ちらりと湾内の戦艦大和を見ると、46センチ三連装砲塔の一番主砲が湾外に仰角を上げ終えたところであった。
「いよいよか。大和の主砲が号砲とは、光栄だな。」
歴戦の新海といえども、張り詰めた緊張感で心臓は早鐘のようだ。
改めて右手の操縦桿、左手のスロットルレバーを握りしめる。
次の瞬間!!砲塔から火炎が噴出する!!!
「始まったァァァ!!!」
新海はP40を目掛けて左垂直旋回に移る!!
左手のスロットルを押し込みエンジン全開!!
右手の操縦桿を左前方に押し込みながら左に倒し込み!フットバーを左足で押し込むと、機体は一瞬で左翼を下に垂直となる!!
フットバーを中心に戻しながら操縦桿を目一杯引き付ける!!
機体は白線を曳きながら一瞬で方向変換を終えた!!!
新海は視界正面にP40を捉える!!
敵は未だ旋回途中だ!!
「遅い!!!そんな鈍重な動きで王女を手に入れようなど笑止千万!!!」
バリバリバリバリ!!!
エンジンが唸りを上げる!!!
豪豪豪豪豪豪豪豪豪豪豪豪豪豪豪!!!!!!
同時に大和の主砲発射音が大気を切り裂き到達する!!!!!
両機は真珠湾上空において正面から相対!!!
蒼穹の騎士による馬上槍試合が幕を開けた!!!!




