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一撃離脱戦法

真珠湾上空二千メートル!!零式艦上戦闘機とP40はお互い時速約500キロに加速しながら急速に接近する!!


その速度は秒速140メートル!!相対速度は秒速280メートルだ!!速すぎて肉眼で捉えることは難しい!!


弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾!!!!!

「Ad victoriam!!!」

ルイ中尉のP40は、機首の凄に凄まじいマズルフラッシュを焚きながら襲いかかってくる!


「だいぶ撃ちやがる!!挨拶のつもりか?!!ならばこちらも!!!」

新海は左手スロットルに付いている7.7ミリ機銃の発射レバーを握る!!


弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾!!!

「我こそは女王国軍の将!新海空!!王女の護り手として!!!そして!!!」


弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾!!!

「ノアァ!!!この下の何処かで見ている君の為にも!!俺は勝つ!!!!」


新海の口上と共に機首から空砲が鳴り響く!!!


そして両機は超高速のまま、至近距離ですれ違う!!

真珠湾の観客は大盛況だ!!


新海は零戦の涙滴型風防内で左後方を振り向き!!同時に弧を描くように機体を旋回させP40の後を追う!!!!!


敵も同様に旋回しドッグファイトが始まるはずだ!!


新海が一瞬見失った敵機を発見!!

「野郎!こっち来ねえのかよ!!」

P40は旋回に移らず、むしろ加速を続けて遠ざかってゆく!!もう遥か遠くだ!!


零戦は再度加速して追い始める!!

新海の視力は抜群だ、遥か彼方のP40を視認できるが、速度差はおおきく、敵機は遠ざかるばかりだった。


「最高速は奴のほうが速い・・・まさかの一撃離脱戦法か・・・やはりP40はそっちの方が得意だとは思ったがな・・・ここでやるかよ」


零戦が加速して追うこと約1分、P40は十分な距離を取ると、高度を上げて反転、緩降下しながら攻撃に移る!!


二機は再びすれ違いざまに発砲する!!!


弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾!!!!!


弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾弾!!!!!


そして先程と同様にP40は凄まじい速度で駆け抜けてゆき、零戦が反転して追い掛ける展開となった。



そんな二機の戦いを見上げながら、女王は審判に聞く


「思ってたのと違うわね、もっとグルグルと、接近戦?になるのかと思いました。」


ハワイ代表審判は上空を見上げながら答える。

「そうですね、私も予想していませんでしたが、アメリカの戦闘機は、あのように空を広く使うのが得意なんでしょうな、日本の戦闘機よりも最高速が速いので、その長所を活かす戦い方ですな。」


アメリカの審判も腕を組んで答える。

「一撃離脱戦法、です。女王陛下。見てください、P40は常に零戦より速度で勝り、かつ上方から下方に攻撃を仕掛けています。」


「そうね、零戦は追い付けなくて、受けに回っているように見えるわ」


「実戦ならば、複数機で連携すれば圧倒的に有利な形でしょう。」


「そうね、このままなら有利なのは確かね。」


日本の審判が反論する。

「空中戦は巴戦、ドッグファイトこそが男同士の戦いではないか!このような戦い方は・・・臆病者ではないか!!」


「臆病者?ボクシングに例えればアウトボクシングですぞ?日本人でもボクシングくらい知っているでしょう?」


「拳闘のことなら知っておる!距離を取る戦い方も知っておるわ!!ムムム・・・しかしこれでは撃墜判定は出来ませんぞ!!」


「そうですな、この戦法では、模擬空戦だと撃墜判定には至らないのは確かですな。」


その傍らで、ラアヌイ王女はいつの間にかヴェールを外し、上空を見詰め、両機がすれ違うたびにアワアワと身悶えしているのだった。


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