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汚い勝利  作者: 黄金の右脚
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同志を募る


 時間が解決してくれると楽観的に考えたが、来る日も来る日も俺の頭の中のもやもやは消えるどころか、ますます膨らむばかり。

 最初はちょっとした疑問がったのに、今では寝ても覚めても爆弾と塩のことが頭から離れない。


「コラーーーー! 鎌田伍長、なんだこれは!!」

 そんなんだから軍の仕事も疎かになり気味。今日も連隊長に怒られた。

 連隊長に怒られるのもこれで今秋三回目。何やってんだろうと思った。

 自分の事ながら情けなく感じた。


「よし! 決めた!」

 思い立った俺は、新型爆弾と塩の事を自己流に調べてみた。

 すると新型爆弾と塩を作る出したのはどちらも同じ人物だという。

 名は中村博士というらしい。

 

 ……とまあ、それなりに情報は集まった。

 だが、肝心の新型爆弾の原料と塩の生成方法までは分からなかった。

 そこで自分にけじめをつけるためにも新型爆弾の開発者である中村博士に直接聞いてみることにした。


 しかし、いざ聞きに行くとなると変に緊張する。

 おまけに中村博士は結構なお偉いさんだというから余計に緊張してしまう。

 こうなると一人では心許ない。


 だから、その心配を無くすために新型爆弾と塩のことを疑問に思っている同志を募った。

 すると意外にも新型爆弾と塩の事を疑問に思ってた者は少なくなく、あっという間に三十人。

 その後も人は集まり、最終的に四十人にもなってしまった。

 内心ちょっと多過ぎる気もしたが、多いに越したことなし。

 たくさん人がいれば、なんとなく大丈夫な気がする。


 と、集団心理に俺は安心感を覚えた。

 そして中村博士にアポを取った。



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