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汚い勝利  作者: 黄金の右脚
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疑問


 昭和十五年。

 某国で西側と東側の内戦が勃発。

 両軍の戦いは熾烈を極めた。


 だが、両軍の戦力は拮抗していて中々決着がつかない。

 そうなると消耗戦に突入してしまう。

 結果、戦局は疲弊したまま五年の月日が経っていた。

 それだけ長く戦いが続くと両軍共に物不足になったのは想像に難しくない。

 特に武器・兵器と塩の不足は深刻で、両軍のトップは困窮したものだ。


 とまぁ、戦局はグズグズの泥沼状態。にも拘らず戦争をやめようとしないのだから両軍のトップは相当な頑固者だ。

(それが違うなら退き時を知らない馬鹿なのだろうか?)

 戦争の虚しさからか、俺は戦地でそんなこと考えてた。

「はたしてこの戦争はいつになったら終わるのだろうか…………」

 こんな戦況では、まだまだ戦争は終わる気配はない。

 そう思ってたが……。


 西側が新型爆弾を開発。この新型爆弾によりパワーバランスは一気に西側に傾く。

 更にこの新型爆弾と一緒に無いはずの塩も大量に送られてきた。これにより兵士は精気を取り戻す。

 西軍は消耗しきっていた東軍を一気に制圧。

 東側は降伏を余儀なくされた。

 そして終戦。

 新型爆弾導入から終戦まで僅か九日。

 あっという間に戦争は俺達西側の勝利によって終わったのだった。

 

 しかしある疑問が俺の頭の中に。

 それは物不足だというのになんで爆弾が作れたのか?

 原料らしい原料は使い果たしたはずなのだが……。

 

 そしてもう一つの疑問。塩をどうやって調達したのか?

 この地方には近くに海は無く、岩塩が採取できる山も無い。

 

 考えてみたが、たいした学歴のない俺の頭では答えにたどり着ける訳もなく、頭の中はもやもやしていた。

 でも 『そんなもやもやした気持ちなんて数日もしたら忘れる』 いわゆる時間が解決してくれるという考えだ。

 そうやって楽観的に考える事にした。

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