第七十五話:常夏のビーチバレーと、無慈悲なる運動音痴(ポンコツ)
燦々と降り注ぐ太陽の光を浴びて、エメラルドグリーンの波が優しく波打ち際を洗う。
第7星区が誇る最高級リゾート惑星『アクアリア』。その中でもVIP専用に貸し切られた広大なプライベートビーチの白い砂浜で、傭兵団『戦乙女』の面々は、日頃の硝煙の匂いを洗い流すように心ゆくまでバカンスを満喫していた。
「ひゃっほーぅ! 海だぜ海ぃ!!」
長女ランドグリーズが、鍛え抜かれた褐色の肌に映える真っ赤なビキニ姿で、歓声を上げながら海へと飛び込んでいく。
次女ロスヴァイセは「はしゃぎすぎです、姉さん。まるで子供ですね」と呆れながらも、涼しげな青いワンピース水着姿で優雅にビーチパラソルの下に陣取り、冷たいトロピカルドリンクを傾けている。
三女オルトリンデは、日焼けを嫌ってか水着の上にオーバーサイズのパーカーをすっぽりと羽織り、丸眼鏡の奥の瞳で波間をデータ分析するかのようにじっと観察していた。
そんな平和すぎる光景を、ローゼリアは少し離れた特等席のデッキチェアから、新調した漆黒のフリル水着姿で眺めていた。
手には南国特有の極彩色をしたフルーツジュース。傍らには、純白のビキニに白銀のパレオを巻いた、女神のように美しい我が忠騎士、リアンヌが控えている。
まさに絵に描いたような、完璧なリゾートの風景。
しかし、ローゼリアの赤い瞳の奥には、油断のない、獲物を狙う鷹のような鋭い警戒の光が宿っていた。
(……フッ。平和な風景じゃ。だが、妾の目は誤魔化されんぞ。この美しいビーチのどこに、妾の命を狙う刺客が潜んでいるか分かったものではないからな!)
ローゼリアがここまで警戒レベルを最大に引き上げているのには、明確な理由があった。
それは、前回のバカンスでの苦い——いや、黒歴史とも言うべき痛恨の記憶である。
前回、別の惑星で休暇を取った際、ローゼリアは『リアンヌのためのプレゼント』を買いに行き、リアンヌを置いて単独行動をとってしまったのだ。
そして、その隙を完璧に突かれ、帝国の転覆を狙う『反帝国派』の過激派組織に、路地裏で麻酔ガスを嗅がされて見事に拉致されてしまったのである。
もちろん、神話の魔力を持つローゼリアが本気を出せば、あんなテロリストの拠点など一瞬で灰燼に帰すことができた。しかし、あの時は油断しきっていた上に、目を覚ましたら椅子に縛り付けられており、後から血相を変えて救出に飛び込んできたリアンヌに半泣きで抱きしめられるという、主君としての威厳が完全に崩壊する大失態を演じてしまったのだ。
(あの時のリアンヌ様の涙と、団長の「お前はアホか」という冷たい視線……思い出すだけで胃が痛くなるわ! 妾はもう、あの頃の隙だらけのポンコツ死神ではない! 今回のバカンスでは絶対に単独行動などせず、いかなる別組織の拉致・暗殺計画も未然に防いでみせる! 常に全方位に魔力探知を展開し、怪しいウェイターや、ヤシの木に潜むスナイパーの存在も逃しはしない!)
脳内で完璧な対テロ防衛網を構築し、一人で勝手に緊張感を高めていたローゼリアだったが——。
「——ローゼリア。どうかなさいましたか? 先ほどから、ひどく険しいお顔をして周囲を睨みつけていらっしゃいますが」
不意に、すぐ耳元で鈴の鳴るような、甘く心地よい声が響いた。
次の瞬間。
「え?」
ローゼリアの右腕に、柔らかく、しかし引き締まった、とてつもなく『圧倒的な質量』を持った何かが、むにゅっ……と押し付けられた。
見上げれば、リアンヌがローゼリアの右腕を自身の両腕でそっと抱き抱えるようにして、ぴったりと身体を密着させていた。
遮るものは、お互いの薄い水着の布地だけ。リアンヌの雪のような白い肌のぬくもりと、どきどきと刻まれる心臓の鼓動。そして何より——普段の分厚い騎士の装甲の下に隠されていた、豊かな『白銀の双丘』の、マシュマロのように柔らかな感触が、ローゼリアの二の腕の神経を通じてダイレクトに脳髄へと叩きつけられたのだ。
「っ、り、リアンヌ!? ななな、何をしておるのじゃ!?」
「何、とは? 私はただ、こうしてローゼリアの側でお守りしているだけですが……」
リアンヌは不思議そうに小首を傾げ、至近距離からその吸い込まれそうな碧眼でローゼリアを見つめてきた。少し照れたように頬を桜色に染めながらも、その瞳には主君への深すぎる愛情と、絶対の忠誠心が爛々と輝いている。
「先日の表彰式では、私の不徳のせいでローゼリアに恥ずかしい思いをさせてしまいました……。それに、前回のバカンスでのあの忌まわしい誘拐事件。私があの時、一瞬でもあなたから目を離したばかりに、あのような……っ!」
リアンヌは悔恨に唇を噛み締め、さらに腕の力を込め、ぐっとローゼリアを引き寄せた。
「ですから、私は誓ったのです。このバカンスの間は、一分一秒たりともあなたの側を離れず、今度こそ完璧にお守りすると。……こうして腕を組んでいれば、いかなる賊が空間跳躍で急襲してこようとも、絶対にあなたを奪われることはありませんから」
むにゅぅぅぅっ。
リアンヌが力を込めるたびに、その豊満な胸の感触が、ローゼリアの腕の形に合わせて無慈悲に変形し、圧倒的な存在感を主張してくる。
(あ、あわわわわわわわッッ!!? ちょっと待て、これは想定外じゃ!! 視覚的な供給なら耐えられる準備をしてきたが、触覚の、しかもここまでゼロ距離の超密着は聞いてない!! というか、リアンヌ様、騎士の鍛錬をしておるのになんでこんなに柔らかいんじゃ!? 脂肪と筋肉の黄金比か!? 神の奇跡か!?)
ローゼリアの脳内から、先ほどまで構築していた対テロ防衛網が、たった一秒で宇宙の彼方へと吹き飛んで消滅した。
代わりに、限界オタクとしての致死量を超える『尊さ』と、ダイレクトに伝わる胸の感触による『圧倒的幸福感』が、津波のように押し寄せてくる。
(やばい、有頂天になりそう! いや、もうなってる! 天国はアクアリアのビーチにあったんや! このまま一生、拉致対策という名目でリアンヌ様に腕をホールドされて生きていきたい!! テロリスト共め、前回妾を拉致してくれて本当にありがとう!! お前らのおかげで今、妾は全銀河で一番の勝ち組じゃァァァッ!!)
ポーカーフェイスなどどこへやら。
完全にドギマギし、顔面をタナトスの魔力炉の如く真っ赤に染め上げながら、ローゼリアは借りてきた猫のように大人しくリアンヌの密着を受け入れていた。
「ひ、姫君……? 顔が真っ赤です。まさか、熱射病では!? あるいは、周囲に敵の気配を感じ取って、魔力を高めていらっしゃるのですか!?」
心配そうに顔を近づけてくるリアンヌ。その距離、わずか数センチ。日焼け止めの甘い香りと、リアンヌ自身の石鹸のような清楚な香りが混ざり合い、ローゼリアの理性をガンガンと削り取っていく。
「ち、違うわっ! これは太陽の光が強すぎるだけじゃ! 敵などおらん! 妾は今、最高に平和で幸福な時間を謳歌しておるのじゃ!」
「ほ、本当ですか? 無理はなさらないでくださいね、ローゼリア」
二人の間に流れる、甘く、そして片方にとっては限界ギリギリの空間。
このまま時間が止まればいいと、ローゼリアが本気で神に祈りかけたその時だった。
「おーい! 姫様、リアンヌ! 突っ立ってないでこっち来いよ! ビーチバレーやろうぜ!」
エメラルドグリーンの浅瀬から、ランドグリーズが大きく手を振って叫んだ。
その手には、リゾート仕様のカラフルなビーチボールが握られている。
(チィッ! ランドグリーズの奴め、空気を読みおって……いや、読まなかったのか!? せっかくのイチャイチャタイムが!)
内心で舌打ちしつつも、心拍数が限界突破寸前だったローゼリアは、これ以上リアンヌと密着していると本気で鼻血を噴出して海を赤く染めてしまうという危機感から、これ幸いとばかりに立ち上がった。
「う、うむ! 仕方ないな、付き合ってやろう! ほらリアンヌ、行くぞ!」
「あ……はい、ローゼリア。ですが、足元が砂で滑りますから、どうかお手はこのままで……」
「まだ組むんかい!!」
結局、波打ち際までしっかりと腕をホールドされたまま(しかもリアンヌは嬉しそうに微笑みながら胸を押し付けている)、ローゼリアは姉妹たちの元へと合流した。
「よし! チーム分けはアタシとロスヴァイセ、そっちがお姫様とリアンヌのペアな! 負けた方が今日のディナーの奢りだぜ!」
ランドグリーズが不敵に笑い、ボールを指先でくるくると回す。
「いいでしょう。ただし姉さん、ルールは明確にしておきましょう」
パラソルの下から歩み出てきたロスヴァイセが、冷徹な声で告げた。
「先ほどの遊びで少し試しましたが、このビーチボールに機体用の魔法スキル……例えば私の【次元断層】や、姉さんの【重力崩壊】などを付与しようとすると、強烈な魔力干渉でボールの材質が耐えきれずに原子レベルで消滅してしまいます」
「あー、確かにさっき、ボールが三個くらい虚無に消えちまったな」
「ですので、今回のビーチバレーにおいて【機体スキルの使用は全面禁止】とします。純粋な魔法による【身体強化】のみ許可。……もちろん、お姫様も例外ではありませんよ?」
ロスヴァイセの言葉に、ローゼリアはフッと余裕の笑みを浮かべた。
「ふん。妾とリアンヌの無敵のコンビに挑むとは、いい度胸じゃ。機体スキルなど使わずとも、妾の無尽蔵の魔力で身体強化をかければ、ボールなど光の速さで叩き落としてくれるわ!」
(ふはははっ! 身体強化のみなら望むところじゃ! 妾の莫大な魔力で筋力、瞬発力、動体視力を限界までブーストすれば、スポーツの才能などなくとも物理法則で圧倒できる! リアンヌ様の前で、最強の死神としての圧倒的でクールな運動神経を見せつけてやるわ!)
自らの魔力に絶対の自信を持つローゼリアは、意気揚々と砂浜のコートに陣取った。
審判役の三女オルトリンデが、ホイッスルを口にくわえ、右手を高く上げる。
「それでは、ルールは身体強化のみ。機体スキル禁止。……試合開始です」
ピーッ! という笛の音と共に、ランドグリーズがボールを高く放り投げた。
「そらァッ! アタシの特大サーブ、受け取ってみな!」
しなやかな筋肉が躍動し、赤いビキニのランドグリーズが砂浜を蹴って高く跳躍する。
彼女の身体全体が、魔力による身体強化の光に包まれる。マギアナイト『グリムゲルデ』の操縦で培われた野生の勘と、限界まで引き上げられた筋力から放たれたスパイクは——。
ドパァァァァァンッ!!
まるで大砲から撃ち出された砲弾のような破裂音と共に、ビーチボールが猛烈な回転を帯びてローゼリアたちのコートへと襲い掛かってきた。
砂を巻き上げ、空気を切り裂くその威力は、当たれば並の人間なら首の骨が折れるレベルである。
「姫君、危ないッ!」
しかし、そこに立ちはだかったのは白銀の騎士であった。
リアンヌは一切の躊躇なく砂を蹴り上げ、ローゼリアを庇うように瞬時に回り込むと、両腕をクロスさせて完璧なレシーブの体勢をとった。
彼女の全身もまた、白銀の魔力光に包まれ、極限まで身体が強化されている。
「私の前で、姫君の陣地にボールを落とせると思うなァッ!!」
バシィィィィィィンッ!!!
炸裂音がビーチに響き渡る。
リアンヌの白く細い腕が、砲弾のようなビーチボールの衝撃を完璧なフォームで殺し、空高く、そしてローゼリアの頭上へと正確に、優雅に打ち上げたのだ。
(うおおおおおっ!! リアンヌ様のレシーブ、美しすぎる!! しかもフォームが完璧! まさに騎士の盾! これが我が推しの身体能力!!)
感動に打ち震えるローゼリア。
その頭上から、リアンヌの澄んだ声が響く。
「ローゼリア! いまです、お願いします!」
空中に舞い上がった絶好のトス。
「うむ! 任せておけ!」
ローゼリアは、自身の体内に眠る無尽蔵の魔力を、足腰と右腕に一気に集中させた。
どす黒い、禍々しくも圧倒的な魔力オーラが、漆黒のフリル水着を包み込む。
(魔力による身体強化、出力1000%!! 筋力、バネ、すべてが最強状態じゃ! さあ、妾の必殺のスパイクで、ランドグリーズの脳天にボールを叩き込んで——!)
ドンッ!! と、ローゼリアが砂浜を蹴った。
その瞬間、身体強化のすさまじい威力により、ローゼリアの小さな身体はまるでミサイルのように、高さ十メートル以上の空中へと跳ね上がった。
「おおっ、すっげぇジャンプ力!」
ランドグリーズが驚きの声を上げる。
空中で、ボールがゆっくりと落ちてくるのを視界に捉えるローゼリア。
完璧だ。高さも、威力も、すべてが最高潮。
あとは、右腕を思い切り振り抜き、ボールの芯を打ち抜くだけ。
ローゼリアは、身体強化によって鋼鉄をも粉砕する力を得た右腕を、大きく振りかぶった。
(消し飛べェェェェッ!!)
——ブンッ!!!!
けたたましい風切り音が、上空で鳴り響いた。
それは、凄まじい威力のスイングであった。
しかし。
「…………あれ?」
ローゼリアの視界の端を、カラフルなビーチボールが『ゆっくりと』通り過ぎて、そのまま砂浜へとポフッ、と落ちていった。
そう。
ローゼリアは、絶好のトスに対して、渾身の力を込めた右腕を空振り——完全に『空を切った』のである。
なぜか。
理由は極めてシンプルだった。
ローゼリアは、圧倒的な魔力を持ち、神話級の機体を操る天才的パイロットであるが。
彼女の肉体そのものの『運動神経』は、控えめに言って——【絶望的なまでの運動音痴】だったからである。
身体強化魔法は、あくまで「筋力」や「スピード」をブーストするだけであり、「ボールと手の距離感を測る動体視力」や、「空中での姿勢制御」、そして「適切なタイミングで腕を振るという運動協調性」までは強化してくれない。
いくら筋力を1000%にしようが、ボールを打つタイミングが0.5秒ズレていれば、ただの盛大な空振りに終わるのだ。
「え、あ……ちょっ、止まら……ッ!?」
そして、運動音痴が無理な身体強化をして空振りをした場合、どうなるか。
振り抜いた右腕のすさまじい『遠心力』に、ローゼリア自身の身体が耐えきれず、空中で姿勢が完全に崩壊した。
「あわわわわわわわッ!?」
きりもみ回転をしながら、頭から真っ逆さまに落下していく黒き死神。
空中でジタバタと手足を動かす姿は、まるで糸の切れた操り人形のようだった。
「ひ、姫君ィィィィッ!?」
リアンヌが悲鳴を上げる。
そして。
ズドガァァァァァァァァァァンッ!!!!
まるで隕石が墜落したかのような凄まじい轟音と振動がビーチを揺らし、高さ数メートルに及ぶ巨大な砂柱が吹き上がった。
ローゼリアは、自身の身体強化の勢いそのままに、顔面からビーチの砂浜へと一直線に激突し、巨大なクレーターを穿ってしまったのである。
「…………」
「…………」
数秒後。
吹き上がった砂がサラサラと降り注ぐ中。
ボールがポツンと落ちているコートの真ん中で、頭から砂に突き刺さったままピクピクと痙攣するローゼリアの足だけが見えていた。
「……ぷっ。あはははははっ! お、お姫様、なんだよ今の! ボールに掠りもしないで自爆したぞ!!」
ランドグリーズが腹を抱えて大爆笑する。
「……見事な空振りでした。魔力に任せて運動神経の欠如を補おうとするから、あのような無様なことに」
ロスヴァイセも、眼鏡を押し上げながら呆れ果てたため息をつく。
「ロ、ローゼリアァァァァッ!!」
しかし、リアンヌだけは違った。
彼女は血相を変えてクレーターに飛び込み、砂に埋もれたローゼリアの身体を慌てて引き抜いた。
「ローゼリア! しっかりしてください! お怪我は!? 息はありますか!?」
リアンヌは、砂まみれになったローゼリアを自身の胸元へと強く抱き寄せ、必死に顔の砂を払いのけた。
「う、うぅ……。ま、魔力制御の計算を、少しばかり……見誤ったようじゃ……」
目を回しながら、フラフラと呟くローゼリア。
その顔は完全に砂まみれで、最強の死神の威厳など微塵も残されていなかったが。
むぎゅっ。
「……あ」
ローゼリアの顔面が、リアンヌの必死の抱擁によって、再びあの豊満で柔らかな『白銀の双丘』に、今度は正面から完全に埋もれていた。
パニックになったリアンヌの心音と、極上のマシュマロのような感触が、顔全体を包み込んでいる。
「ああ、よかった……! お怪我がなくて本当に良かった! もしローゼリアに何かあったら、私は私自身を許せませんでした……っ!」
涙目でローゼリアをきつく抱きしめるリアンヌ。
(…………最高じゃん)
顔面から砂に激突した痛みも、運動音痴を暴露してしまった羞恥心も、すべてがこの一瞬の『圧倒的なご褒美』によって相殺された。
いや、むしろお釣りが来るレベルである。
ローゼリアは、リアンヌの胸に顔を埋めたまま、見えない角度で静かに右手の親指を立てた(サムズアップ)。
(バカンス、マジで最高。身体強化の失敗バンザイ。運動音痴で本当によかった。このまま一生、胸の中で窒息させてくれ……!)
完全に限界オタクの思考へと戻り、幸福の絶頂(有頂天)で意識を手放しかけるローゼリア。
「……お前ら、ビーチで隕石でも落としたのか」
そこへ、パラソルの奥から、特大の胃薬の瓶を持ったブリュンヒルデ団長が、呆れ果てた顔で歩いてきた。
巨大なクレーターと、姉妹たちの笑い声、そして百合の花が咲き乱れるような主従の抱擁空間を見て、彼女は深く、深いため息をついた。
「……まあ、敵の襲撃じゃないならいい。だが、コートの修繕費はローゼリアの給料から天引きだからな」
かくして、常夏の楽園での戦乙女たちのバカンスは、最強の死神の『絶望的な運動音痴』の暴露と、それによってもたらされた『至福の密着イベント』という、最高に騒がしくも平和な日常の一幕として幕を開けるのであった。




