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追放皇女の異世界戦記  作者: 浅井川亘


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第五幕 第二十三話:星海(ほしうみ)の特命と、極端すぎる期末試験

太陽系の最外縁部、冥王星の軌道近くで「この星系がかつての地球圏である」という衝撃の事実を突き止めたローゼリアは、愛機ルシフェル・リベリオンを操り、母艦エインヘリアルへと帰投していた。

重厚な装甲に守られた母艦の広大なブリーフィング・ルーム。

円卓の中心には、情報担当官が構築したこの星系の立体ホログラムが青白く浮かび上がっている。

その上座で腕を組んでいるのは、この母艦エインヘリアルと、そこに所属する特殊機動部隊『戦乙女ヴァルキュリア』の全指揮権を掌握する部隊長、ブリュンヒルデである。

「……というわけでじゃ、ブリュンヒルデ団長! この星系が超未来の地球圏である可能性が極めて濃厚となった今、アルカードの連中がこの辺境の星に執着する理由も、その『過去の遺産』に関係しているやもしれん」

ローゼリアは、円卓の端に座って足をブラブラと揺らしながら、上官であるブリュンヒルデに向けて熱弁を振るっていた。

彼女は戦乙女の中でズバ抜けた撃墜スコアを誇る『特異点』にしてエースパイロットであるが、軍事的な階級や指揮権を持っているわけではない。あくまで一個人に過ぎないため、部隊を動かすには指揮官の承認が必要不可欠であった。

「アルカードの動向を探るためにも、そして何より……古代地球の娯楽品(ゲーム機)が宇宙の塵として漂っていないか確認するためにも、この星系の徹底的な広域探索を申請するぞ!」

私欲が半分以上混じったエースの進言に対し、ブリュンヒルデは深くため息をつきながらも、ホログラムの星図を睨み据えた。

「……古代の娯楽品はともかく、アルカードがこの星系に固執している理由は探る必要があるな。連中が過去の遺産とやらを兵器転用する前に、我々が先手を打つべきだ。……よし、広域探索部隊を編成する」

ブリュンヒルデが厳格な声で宣言すると、ブリーフィング・ルームに控えていた戦乙女たちが一斉に姿勢を正した。

「ウルスラ、オルトリンデ。前へ」

「はっ」

ブリュンヒルデの指名を受け、二人の戦乙女が進み出た。

一人は、アッシュブラウンの髪を機能的なショートボブに切り揃え、鋭く知的なヘーゼル色の瞳を持った、長身で引き締まった体躯の女性。情報部隊の長を務めるウルスラである。

もう一人は、可憐な銀髪碧眼の少女でありながら、身の丈を越えるほどの巨大な対艦狙撃銃を背負う、冷静沈着なる狙撃手オルトリンデである。

「ウルスラ、お前は電子戦機で火星および木星方面のデータ収集にあたれ。オルトリンデ、お前は長距離狙撃機でウルスラの直掩を行え。未知の宙域だ、いかなる脅威にも即座に対処できるよう警戒を怠るな」

「了解いたしました、団長。火星の砂の中のバクテリア一つから木星のガス雲の奥底に至るまで、すべての情報を暴き出してみせましょう」(ウルスラ)

「拝命いたしました。外宇宙に潜むいかなる脅威であろうと、我が狙撃にて彼方より撃ち抜いてみせます」(オルトリンデ)

二人が敬礼する横で、ブリュンヒルデはもう一人に視線を向けた。

「そしてリアンヌ。お前も探索部隊に加われ。ウルスラたちの前衛を務めるのだ」

「なっ……!?」

名指しされたリアンヌは、絶望したように両手で顔を覆い、ワナワナと肩を震わせた。

「ブ、ブリュンヒルデ団長……! 私はてっきり、この後もローゼリアと共に星海を巡るお散歩(護衛任務)の続きに行けるものだと……! なぜ、私は再びローゼリアのお側を離れ、冷たい宇宙の塵を拾い集めなければならないのですかぁぁぁっ!?」

「ローゼリアは明日から学校の期末試験だ。お前がついて行っても邪魔になるだけだろう」

ブリュンヒルデが冷たく言い放つ。

「そうじゃぞリアンヌ! 妾は試験勉強で忙しいんじゃ! 団長の命令に従って、しっかり探索部隊のリーダーを務めてくるのじゃぞ!」

ローゼリアが呑気に手を振ると、リアンヌは「期末試験……! 己の学業を優先されるその勤勉なお姿すらも尊い……!」と謎の感動に包まれながら、涙目で大人しく引き下がった。

さらに、ブリュンヒルデは通信機を立ち上げ、地上で任務にあたっている二人の戦乙女へ回線を開いた。

『こちらブリュンヒルデ。ランドグリーズ、レガリア、応答しろ』

『おう、団長! ちょうどギルドの依頼でワイバーンを三ダースほどぶっ飛ばしてきたところだぜ! 次の命令はなんだ!?』

『はい、お呼びですわね。裏社会の掃除はひと段落つきましたけれど』

「二人とも、地上の冒険者活動は一旦中止だ。大至急、母艦エインヘリアルへと帰還せよ」

ブリュンヒルデの命令に、二人は驚いたような声を上げた。

「この星系が地球圏だと判明した以上、我々の本来の宇宙……『エーベルヴァイン帝国宇宙域』への帰還ルートの計算を本格的に進めねばならない。母艦のメイン演算回路の大部分をそれに回すため、母艦自体の防衛機能が一時的に低下する。お前たち二人は、エインヘリアルの直掩と警戒任務にあたれ」

『なるほど、そういうことなら任せな! 母艦に近づく羽虫は、残らず俺の斧で叩き割ってやるぜ!』

『承知いたしましたわ。空の護りは私たちが完璧にこなしてみせます』

二人の力強い返事を確認し、ブリュンヒルデは通信を切った。

「よし、各員任務につけ。……ローゼリア、お前もいつまでも油を売っていないで、さっさと学院に戻って試験の準備をしろ。エースパイロットが学校のテストで赤点を取ったなどと、我が部隊の恥になるからな」

「わ、分かっておるわい! 学科試験で妾の右に出る者などおらんわ!」

かくして、母艦エインヘリアルはブリュンヒルデの指揮のもと、本格的な地球圏探索と帰還ルートの解析という壮大な任務へと移行し、エースパイロットの少女は、親友たちの待つ辺境の魔法学院へと呑気に帰還していったのである。

そして翌日。

ファルガー魔法学院は、前期の集大成である『期末試験』の重圧に包まれていた。

「ううっ……古代魔法史の年号が全然頭に入らないよぉ……。ローゼリア、助けて……」

「アラン君、この基礎魔法陣の魔力伝導率の計算式、どうしてここで反転するんでしたっけ……?」

Fクラスの教室。

試験開始の十分前、アランとレイラは半泣きになりながらローゼリアの席にすがりついていた。

「ふはははっ! 全く、お主らは直前まで焦りすぎじゃ! 良いか、第三紀の魔法史は『大崩壊』を起点に前後五百年をブロック単位で暗記するのじゃ! 魔力伝導率の計算式は、虚数マナの干渉を省けばただの二次方程式じゃぞ! ほれ、この公式に当てはめてみよ!」

ローゼリアは、腕を組みながら教鞭をとる教師のように、スラスラと完璧な解説を披露していく。

「おおおっ! なるほど、そういうことか! ローゼリア、君は天才だ!」

「凄いです……! 頭の中の霧が一気に晴れました!」

尊敬の眼差しを向ける二人を見て、ローゼリアは「(ふふん、エインヘリアルの超絶演算能力でルミナスの全文献を脳内に記憶しておる妾にとって、この程度のテストなど、手解きのようなものじゃ!)」と内心でドヤ顔を決めていた。

やがて鐘が鳴り、学科試験が開始された。

静まり返る教室に、羽ペンが羊皮紙を走るカリカリという音だけが響く。

ローゼリアのペン捌きは、まさに神速であった。

問題用紙に目を落とした瞬間、脳内の回路が最適解を導き出し、腕の筋肉の限界速度で解答を書き殴っていく。複雑なルーン文字の翻訳も、長文の魔術理論の論述も、一切の淀みがない。

周囲の生徒たちが頭を抱え、冷や汗を流しながら一問目と格闘している間に、彼女はわずか五分で全科目の解答欄を完璧に埋め尽くしてしまった。

「(ふぅ……楽勝じゃな。あまりにも早く出しすぎると不審がられるゆえ、終了の鐘が鳴るまで適当に寝たふりでもしておくかのう)」

机に突っ伏し、スヤスヤと平和な寝息を立て始めるローゼリア。

その姿を見た試験監督の教師は、「またあの落ちこぼれは、白紙のまま諦めて寝てしまったか……」と呆れたようにため息をついていたが、後に彼女の完璧すぎる答案用紙を見て、目玉を飛び出させることになる。

学科試験の期間は、ローゼリアにとってまさに独壇場であった。

——しかし。

期末試験の後半戦、彼女にとっての真の地獄……『実技試験』の時間がやってきた。

「それではこれより、基礎魔法制御及び身体能力の総合実技試験を開始する! 各自、グラウンドの指定された位置につけ!」

教官の怒声が響く、広大なグラウンド。

実技試験の内容は、走りながら動く的に魔法を当てる『移動射撃』、そして丸太の平均台や泥沼を乗り越える『障害物走』を組み合わせた、魔道士としての総合的な体力を測る過酷なものであった。

「(くっ……! 学科は規格外の頭脳でどうにでもなるし、マギアナイトの操縦席コックピットにいればどんな超機動も可能なのに……この脆弱な生身の肉体ばかりは誤魔化しがきかん!)」

ローゼリアは、支給された重い木製の杖を握りしめ、顔面を蒼白にしていた。

彼女が『エースパイロット』として恐れられているのは、あくまで機体と魔力リンクした状態での話。生身の彼女は、並の少女以下の絶望的な運動音痴なのだ。

「ローゼリア、大丈夫かい? なんだか顔色が悪いけど……」

隣のレーンに立つアランが心配そうに声をかける。

「だ、大丈夫じゃ! 妾の華麗なる身体さばき、とくと見るが良いのじゃ!」

虚勢を張り、ローゼリアはスタートラインに立った。

「位置について……始めッ!!」

教官の合図と共に、生徒たちが一斉に駆け出す。

アランとレイラは、スムーズに障害物を乗り越え、的を正確に撃ち抜いていく。

一方、ローゼリアは。

「ふんすっ!!」

気合いと共に第一歩を踏み出した瞬間、自分のローブの裾を自分で踏みつけ、見事に顔面からズシャーッ! とグラウンドの砂にダイブした。

「ろ、ローゼリアーッ!?」

アランが振り返って絶叫する。

「むぎゅぅ……! ま、まだじゃ! これくらいは計算通りじゃ!」

ローゼリアは泥だらけの顔を上げ、立ち上がって走り出す。しかし、その走りはどう見ても生まれたての小鹿のような頼りなさであった。

十メートル走っただけで肩で息をし始め、二十メートル先の『丸太の平均台』に差し掛かった時には、すでに体力は限界に達していた。

「ひぃ、ふぅ……! 妾の、絶妙な、バランス感覚を……あびゃっ!?」

丸太に片足を乗せた瞬間、足がプルプルと震え、あっけなく横の泥沼へと落下。

ドシャァァン! という盛大な水飛沫と共に、全身を泥水でコーティングされるエースパイロット。

「ロ、ローゼリアさぁぁんっ! 今助けます!!」

レイラがパニックになり、試験を放り出して泥沼に飛び込もうとする。

「こ、来なくて良い! 妾は一人でやれるのじゃ! 次は移動射撃じゃな! くらえっ、『火のファイア・ボルト』!!」

泥沼から這い上がったローゼリアは、息も絶え絶えに杖を構え、上空を飛ぶ的を狙った。

しかし、腕の筋肉が限界を迎えており、プルプルと震えて照準が全く定まらない。放たれた弱々しい火の粉は、的とは全く違う明後日の方向——教官の足元へと飛んでいき、ボヤ騒ぎを起こした。

「貴様ぁぁっ! どこを狙っているんだ!! 減点だ、大減点だぞ!!」

教官の怒号が飛び交う。

「ぜぇ、はぁ……。おかしいのじゃ……コックピットの中なら、こんな的など一瞬で百個同時に狙撃できるのに……」

その後もローゼリアの惨劇は続いた。

ハードルをくぐろうとして頭をぶつけ、ロープ登りでは三十センチも登れずに落下し、最後はゴールテープの五メートル手前で完全に力尽き、白目を剥いて気絶してしまったのである。

「ローゼリアーッ!! 保健室! 誰か先生を呼んできてーっ!!」

アランとレイラの悲痛な叫び声が、秋晴れのグラウンドに空しく響き渡った。

その凄惨な実技試験の様子を、グラウンドの観覧席から涼しい顔で見下ろしている二人の少女がいた。

ブリュンヒルデの命令により、学園内でローゼリアの護衛任務に就いている、アルティナとシエラである。

「……あんなに派手に泥沼にダイブする人間を、私は初めて見たわ。ある意味、芸術的ですらあるわね」

アルティナが、呆れたように優雅なため息をつく。

「肯定します。ローゼリアの生身の身体能力は、連邦の一般的な成人女性の平均値の5%にも満たないと推測されます。……転んだ際の受け身の取り方すら知らない様子でした」

シエラが、データ端末を叩きながら冷静に分析する。

「でも、あれがエースパイロットとして帝国全軍から恐れられてるんだから、世の中分からないものよね。機体に乗れば宇宙最強なのに、泥沼一つ越えられないなんて」

アルティナたちが会話していると、彼女たちの実技試験の順番が回ってきた。

「Aクラス、アルティナ・アスフィ! シエラ! 前へ!」

「はいはい、すぐ行くわ。……シエラ、目立ちすぎないように、出力は全体の0・01%に抑えなさいよ」

「了解しています。……これでも、加減には気を使っているつもりです」

スタートの合図と共に、二人は駆け出した。

その動きは、先ほどのローゼリアの惨劇とは対極にある、まさに『完璧』の一言であった。

アルティナは、丸太の平均台を一本のワイヤーの上を歩くように優雅に、かつ疾風のような速度で駆け抜ける。泥沼は、足裏に微弱な魔力障壁を展開することで、水面を跳ねるようにして一歩も沈むことなく渡り切った。

そして移動射撃では、空を舞う三十個の的を、振り返ることすらなく杖の先から放った『光の矢』で一瞬にして同時撃ち抜き、すべての的を消滅させた。

シエラに至っては、さらに無駄がなかった。

彼女の動きは一切の感情を排した機械のように精密で、障害物の最短ルートをコンマ一ミリの狂いもなく走り抜ける。的当てでは、杖すら使わず指先からの無詠唱魔法で、的の中心を一ミリのブレもなく貫いていった。

二人とも、息一つ乱さず、汗一滴かくことなく、歴代最高タイムをあっさりと塗り替えてゴールラインを越えた。

教官たちは、ストップウォッチを落としそうになりながら、戦慄の表情で二人を見つめていた。

「ふふっ、こんなものかしらね」

アルティナが、さらりと金糸の髪をかき上げながら微笑む。

「……私たちは『優秀なAクラスの生徒』という役割を完璧にこなさなければならないもの」

こうして、ファルガー魔法学院の期末試験は様々な波乱を残したまま幕を閉じたのであった。

数日後。

学院のメインホールに、期末試験の総合順位と成績が貼り出された。

多くの生徒たちが自分の成績に一喜一憂する中、ローゼリア、アラン、レイラの三人組も掲示板の前に集まっていた。

「あった! 僕、総合で78位だ! Fクラスから、一気にDクラスに上がれるかもしれない!」

「私も……82位です! ローゼリアさんが教えてくれたおかげで、学科の点数がすごく伸びました!」

アランとレイラが、手を取り合って歓喜の声を上げる。

「うむうむ、よく頑張ったな! 妾も鼻が高いぞ!」

ローゼリアは、自分のことのように嬉しそうに頷いた。

「でも……ローゼリアの順位は……」

アランが、掲示板の一番下の方に視線を移し、気まずそうに口ごもる。

そこには、極端すぎる成績が記載されていた。

『ローゼリア・エーベルヴァイン』

・学科総合:500点満点中、500点(学年単独1位)

・実技総合:500点満点中、0点(学年単独最下位)

・総合順位:250位(学年最下位タイ・Fクラス残留)

「あはははっ! 見よ、この見事なまでの両極端! 学科は満点じゃが、実技が綺麗に0点じゃ!」

ローゼリア本人は、全く気にする素振りも見せず、むしろ誇らしげに胸を張って笑い飛ばした。

「ロ、ローゼリアさん……。学科はダリウス先輩たちを抑えてのトップなのに、もったいないです……。もし実技で少しでも点が取れていれば、間違いなくAクラスだったのに……」

レイラが、悔しそうに唇を噛む。

「何を言うか! 妾は『座学は天才だが運動はからっきし』という、実に人間味あふれる魅力的な個性を確立したのじゃ! これこそが愛される秘訣じゃぞ!」

ローゼリアは胸を張って言い放つ。

「それに、お主らが上のクラスに上がってしまったら、妾はFクラスで一人ぼっちになってしまうではないか。……お主らが卒業するまで、妾はずっとFクラスの主として君臨してやるわい!」

その言葉に、アランとレイラは目を丸くした後、嬉しそうに吹き出した。

「あはは、そうだね! ローゼリアがFクラスにいるなら、僕らもずっとFクラスでいいや!」

「はい! いつかローゼリアさんが実技で1点が取れるように、私たちがずっと支えます!」

「ふはははっ! 1点とは志が低いのう! まあ、任せておけ!」

笑い合う三人。

その姿を遠くから見つめながら、掲示板の「総合1位・2位(全科目満点)」に名を連ねたアルティナとシエラは、静かに微笑んでいた。

その時、ローゼリアたちの持つ小型通信端末(イヤリング型)に、宇宙の彼方にいるブリュンヒルデ団長からの暗号通信が届いた。

『——ローゼリア、聞こえるか』

通信の向こうで、ブリュンヒルデの緊迫した声が響く。

『火星へ向かった探索部隊から報告が入った。ウルスラとオルトリンデが第四惑星の地下深くをスキャンしたところ……旧人類のものと思われる巨大な古代遺跡群と、未起動の次元ゲートらしきものを発見したとのことだ』

「(……ほう!)」

ローゼリアの真紅の瞳の奥で、エースパイロットとしての本能が鋭く光った。

『お前の予想通り、アルカードはこの遺跡の何かを狙っている可能性が高い。……いよいよ、この星系の謎の核心に迫る時が来たようだな。帰還ルートの計算が終わるまで、警戒を怠るな』

宇宙規模の超古代文明の謎と、星を股にかけた秘密結社の暗躍。

そして、目の前にある「来月の小テストの範囲」。

二つの全く異なるスケールの世界を同時に楽しみながら、エースパイロット・ローゼリアの破天荒な学園生活は、太陽系の真実を巻き込んで、さらなる未知の領域へと足を踏み入れようとしていた。

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