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side story:マリー「2.Baby Diary -2」

はじめまして、宵月の兎です。

この作品を読んでくださってありがとうございます。 

楽しんでいただけますと幸いです。

ゆっくり更新ですが最後まで頑張ります。



—**Toddler (=乳児期) **—

============================

Date:Wed.17.Apr. 1339

Age :2 years and 7 months old

============================


Sleep/夜の記録

・最近夜泣きをするようになった。

一歳半を過ぎた頃からはしなくなっていたのだが、ここ一ヶ月ほど、ほぼ毎日泣き叫んだり悲鳴を上げることが増えた。


Note/今日の気づき

・「イヤ…!」「——まって! ひとりはイヤなの——」

ほぼ毎日そう泣き叫びながら飛び起き、私が駆けつけると震えながら抱きついて泣き続け、そのうちに疲れて眠る。

・最近出会ってお世話になっている農家のご夫婦にこのことを相談してみると「いいお医者様がいる」と紹介され、今日思い切ってその町医者を訪ねてみた。

相談したところ「強いストレスや不安が原因だ」と言われた。安心できる環境や日々の生活サイクルを整えることで改善されるかもしれないとのことだった。


Memo:

昨夜も午前三時頃、大きな悲鳴で目を覚ました。

慌てて駆けつけると、お嬢様は涙で頬を濡らしながら「もうやめて……」と、うわ言のように繰り返していた。

抱きしめて背中を撫でると、震える指でわたくしの服を掴み、そのまま眠ってしまわれた。

十中八九、最近の夜泣きの原因は半年前にお嬢様の身に起こった事件が原因でしょう。


あぁ、わたくしはなんて無力なのだろう——と、日々不甲斐ない自分に嫌気がさします。


熱が出た時ならお薬を煎じて飲ませて差し上げられる。

怪我をしたならその傷の手当てもできる。


けれど……夢の中の恐怖からは、どうしたって守って差し上げられないのです。


それでも——本当の母親ではないわたくしに、果たしてどこまでお嬢様のお心に寄り添い癒して差し上げられるのかわからないけれど、自分なりに精一杯やろうと思います。


まずは、今日農家のご夫婦に分けていただいたリラックス効果のあるハーブティーにミルクを入れたものを、寝る前にお嬢様に勧めてみました。

「おいしい……ありがとうマリー」そう言ってふわっと微笑んでくださったお嬢様は、本当に本当に愛らしかった……! 


もっとわがままを言ったり、もっともっと甘えてくださってもいいのにと望むわたくしは、すっかり欲深い侍女になってしまっていますね。


本日はよく眠れますように——。 

そして、お嬢様の不安や苦しみが、少しでも早く溶けて無くなりますように。




                ◇ ◇ ◇



最後まで読んでくださり、ありがとうございます。


マリーsideを書いているうちに、彼女は物語の中で自然と動き出し、痛みや苦悩を抱えながらも、ジアを心から慈しみ育ててくれました。

そして気がつけば、作者自身もすっかり彼女のことが大好きになっていました。


ただ隣にいて、抱きしめて、祈り続けることしかできないマリー。

本人は「本当の母親ではない」と言っていますが、ここまで読んでくださった皆さまなら、きっと様々な思いを抱いていただけるのではないでしょうか。


幼いジアを守り、育て、寄り添い続けたマリーの日々が、少しでも皆さまの心に届いていたら嬉しいです。


Baby Diaryはもう少し続きます。

次回更新は 土曜日

—**Childhood(=幼児期)**—

少しずつ成長するお嬢様とマリーの日々をお届けする予定です。


引き続きお付き合いいただけましたら幸いです。

感想やフォローはいつでも大歓迎です。

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