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召喚されて骨  作者: わいとー
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18.転生者の憂鬱

18.転生者の憂鬱


僕は佐藤。

クラン「ペンタゴン」のマスターだ。

10年前にこの世界に転生した。

といっても赤子からじゃない。

僕が死んだ歳のまま転生した。

転移で無いと言い切れるのは、肉体が完全に変わっていたからだ。

いま、僕の肉体は某ゲームの潜入工作員みたいにムキムキの白人だ。

地球ではガリガリに痩せた上に車椅子生活だったから、動き回ることにすごく憧れていた。

だから、僕はアクションゲームばかりやっていたのかもしれない。

洋ゲーのように、広大なフィールドを走り回るのも好きだったが、一番好きだったのが第三者視点のアクションゲームだった。

第一者視点(FPS)だと、屈んで走り回ることが多くて、その視界が丁度、車いすの視点にそっくりで、やっていてすぐに冷めてしまった。


だから、僕は転生するときに、そのゲームの主人公みたいになりたいと願ったんだ。


そしてそれは叶った。


ペンタゴンの仲間にも言っていないことがある。

この世界に居る僕はアバターだ。

僕はゲームと同じように、この世界の僕を第三者視点で見ている。

自分のHPとスタミナをバーで確認できる。

装備をステータス画面で確認し、治療を専用のウィンドウで行える。

死んだことは無いから、アバターと一緒に死ぬのかは分からない。

試すつもりも無いけどね。


そして、最大の僕の利点は、相手のHPとスタミナのバーが見れることだ。

戦闘においてこれほどの有利は無いだろう。

さらに、ゲームでおなじみの謎の高性能なレーダー。

敵の視界、高さ、自分を見つけているかどうか……。

それがわかる。


僕は、この世界ではトイレも自分で出来ない存在じゃない!

だから、僕はこの世界でひたすら人を救うんだ。

もう弱くないから。



最近、最大クランのホライズンがきな臭い。

大討伐も無いのに、目に見えて羽振りが良くなった。


間違いなく、どこかから資金が流れている。


最近、発掘武器を持ったパーティーの行方不明や全滅が増えた。

1月で中堅どころが、5パーティーも全滅している。


行方不明のパーティーを発見したのは4つがホライズン。

最近の一つがペンタゴンだ。


そのことを知ったとき、ある古いルールを思い出した。


「行方不明パーティーの全滅を確認すると、発見したパーティーはその装備を自由にできる。」

古くからあったルールだが、全滅した連中の武器なんて、大概は大破しているから気にもされなかったルールだ。僕も今まで忘れていた。


そして、現場を見て確信した。

ホライズンの自作自演だ。


行方不明のパーティーを発見したのは偶然だった。

ペンタゴンの2人と遠征に出ていたときにたまたま見つけたのだ。

遺体は焼けただれ、ほとんど残っていなかったが装備だけは洗われたかのようにきれいだった。

こんなことが出来るのは、おれが知る限りホライズンのヤツだけだ。

遺留品の整理をしていると、まっすぐにホライズンの探索隊が向かってきた。

まるで最初からそこにあるのが分かっているように……。


僕らはギルドカードとパーティーの旗印だった装備を持って隠れて待つことにした。

そこで見た物は、なんともひどいものだった。

目当ての装備が無いと腹を立てているホライズンのサブマスターが居たのだ。

どうも、あらかじめ、どのパーティーの遺留品を手に入れるかを決めていたようだ。


そんな場所で、ホライズンの一人が、最近加入したやつに立派な鎧を着けた男女が居ると言いだし、息のかかったクランに襲わせるから、そこに混ぜてもらおうとか言いだした。



これは見過ごせない!


僕らは聞ける限りの情報を引き出してから、彼らを皆殺しにして、ギルドへ戻った。

僕はその初心者への接触を、二人は実働クランの特定のために活動を開始した。



なんとか、狙われているノービスと接触することが出来た。

しかしそこには、サイボーグニンジャにレナスたん、そして、マジ天使なロリ魔法幼女大天使がいた。


僕はあまりの懐かしさから、紳士だったころの自分にもどってしまい、それからのことをあまり覚えていない。


そのまま、僕は彼らに会ってしまった。


僕はあふれ出る脳汁を抑えきれず、失礼なことを言ってしまったようだ。

女性陣がガチで引いている。


少しへこむ。


それから、探り合いも兼ねた情報交換をした。

僕らペンタゴンもまだまだのようだ。

今まで、召喚された人は勇者しかいないと思っていた。


まさか、南の教会がそこまで非道なことをしているとは思っていなかった。


ワイトさんの勧誘と情報交換を終え、別れる。

久しくかいていなかった冷や汗がどっと出てくる。


ワイトさんはおそらく強い、僕ら全員で相手にしてもて苦戦するくらいの力はあるように思えた。

半分は勘だが。


もう半分は根拠がある。

ワイトさんは創造魔法を使える。それもかなり高度に。

転生者でも、僕の持っているような装備は、神様に願っていただいたものだけだ。

ワイトさんの召還されてからの話が本当なら、あのレベルの装備を持っているはずが無い。


魔動甲冑はこの世界では完全な異世界のオーパーツだ。

僕ら転生者の死後残されたものと、創造魔法で作られたものが発掘されているだけの存在だ。

少なくとも、彼らの活動してきたエリアに、3着もあるはずが無い。

だとすれば、あの3着は創造魔法で作ったに違いない。

おそらくワイトさんも隠すつもりは無いのだろう。

「言わなくてもわかるだろ?」

そんな風に、遠まわしに言われているのだ。


彼を敵に回すわけにはいかない。

創造魔法は厄介なんてもんじゃない。


1000年以上前に、ある転生者がミリオタで、核兵器を使いまくったって、ボロボロスさんが言っていたし。

その時のパワードスーツが今の魔動甲冑の正体だしな。

現代人で兵器を作ろうと思ったら、核は容易に思いつくだろう……。


ホライズンのバカヤローが、なんてもんに喧嘩売りやがった!


なんとか、穏便に敵を滅ぼさないと……。

ワイトさんに遠征にでも出てもらって、その間にホライズン潰すか?


なんかそれがいちばん平和的に終わる気がしてきたぞ?

ロードの大魔法を使えば敷地ごと更地に出来るし……。


ワイトさんに核を使われるよりはマシか……。

よし、その方向で動こう。

ああ、異世界でも核の恐怖にさらされるのは、この元ネタのせいなんだろうか?



カシャー ピリリィ ピリリィ

古臭いコール音が鳴り響く。

S「こちら佐藤、ペンタゴン 応答せよ」

D「なんだ?」B「なに?」U「なんかよう?」R「なによ?」

S「例のノービスに接触した。

予想通り地球人の日本人だったが、ほぼ確実に創造魔法が使える。

その上、アンデットで不死性がかなり高そうだ。

時間はかかるが蘇生したこともあるらしい」

U「Dさん、どうおもいます?」

D「アンデットというのが本当なら、かなりマズイな。

たぶん、核で自爆してもそのうち蘇るから」

B「そうだのう、前のやつは生身だったから飛行機作ってそこから落としていだのじゃが、結局、放射能で死んだしのう」

R「バカだったのね」

S「バカじゃなきゃ、そんなことしないでしょう」

U「で、そのノービスはバカなの?」

S「たぶん、相当頭いいよ。

創造魔法で元の世界の架空の存在を作っていたから、僕の元ネタの忍者と戦女神の鎧、あとは、魔法幼女の服」

D「魔法幼女だとっ!!!!!!!!!!」

R「この死神、燃やしていいですか?」

B「ドラゴンオーブを貸してやろう」

U「よそでやれ」

S「とにかく、敵対していい相手じゃないと思う。

4日後また会う約束したから、その時に最終的な決定はするけど、直接会った僕の意見としては、敵対するなら僕は抜ける。

ということくらいかな?」

R「もうすでに敵対ルートないじゃんw」

D「幼女は正義だ」

U「まぁ、Sがそこまで言うならそうなんだろう。

どうであれ、Bが見れば能力はハッキリするからそれ見て決めない?」

SDBR「異議なし」


S「通信終わる」

プツン―――


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