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英雄の剣

「じゃぁ、墓荒らしをしよう!」


 雪がコンビニに行こう的な軽く、重いことを言った。


「いきなり、どうしたんだ!?」


 とりあえず、ツッコミをしておく。


「レリーフには最後、剣を掲げているでしょ。ということは、剣が必要なのよ。じゃぁ、その剣はどこにある?」


 雪にそういわれ、無意識に武蔵は中央の棺へ目を向けてしまった。


「いや、ダメだろう。人としての一線を越える気なのか?」


 剣があるとしたら、あの棺の中が一番怪しい。

 常識と葛藤していると、ダンがやってきた。


「そろそろ謁見の時間だぞ。何をやってるんだ?」


 霊廟での調査はそこで終了した。





「われの願いを聞き、各地を回ってくれてありがとう」


 謁見の間に通され、サラ女王の言葉を聞いた。


「道中の出来事はアメリアより聞いておる。最後の結界の封印が弱まったままということも……」


 サラ女王は声を低くし、ため息交じりにつぶやいた。

 残念そうな表情を一瞬でひっこめ、いたずらっ子のような笑みを浮かべた。


「霊廟で、何か発見があったか?」


 この人はどこまで、武蔵たちの行動を把握しているのだろうか。

 だが、これはチャンスと思い、武蔵は発言した。


「第一の封印の台座と霊廟のレリーフより、王宮礼拝堂で剣をささげれば、結界の光が戻るようです。英雄の剣について、何かご存じではないでしょうか」


 サラ女王は手を顎に当て、考えた。


「ふむ……剣か……過去の英雄の持ち物は全て、霊廟に運び込まれている。そこにあると思われるが……」


 雪の目がキラリと光った。


「女王さま!霊廟の中のすべてを調査できる権限をください!」


 墓荒らしする気だ。直接、棺の中を見せてくれではなく、すべてを調査できる権限とぼかしているが、荒らす気だ。


「まぁ、壊さなければよいが……」


 言質はとった。隣でこっそりと雪がブイサインをしている。


「では、これから霊廟の調査の続きを行ないたいと思います」


 そこまで言ったとき、謁見の間に兵士が一人乱入してきた。


「女王陛下!魔獣が上空より現れました!!」


 北の娯楽都市“ニガヴィー”で経験した、魔獣の侵攻がここ、王都でも始まった合図だった。



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