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隠し場所

「状況は!?」


 アメリアが鋭い声で、突如乱入してきた男に言った。


「え、は、はい、各店舗の用心棒が出て、個々で対応していますが、劣勢です……」


 報告を聞いたアメリアは武蔵に向き合った。


「武蔵さん、二手に別れて対応しましょう。武蔵さんたちはここで封印の捜索、私は外の魔獣の相手をします」


 アメリアの提案に雪が異を唱えた。


「こんな時にここで封印の捜索って……」


 その答えはアメリアからではなく、武蔵からあった。


「わかった。封印を探し、結界を元に戻せば、魔獣の侵入を制限できるということだな」


 アメリアが無言で頷いた。いまだ、武蔵とアメリアの空気は固いものがあったが、非常事態である今、アメリアはとても心強い。

 地下室に武蔵と雪を残し、アメリア、ジャレッド、男は地上へ向かった。


「さて、急いで探すぞ」




 棚をどかし、壁をすべて調べたが、何もなかった。

 部屋の隅やドア、天井と調べて行ったが、やはり何もない。


「どうしよう……どこにもない」


 雪がうろたえた。


「三百年の間に、どこかに運び出されたのか……?」


 手詰まりとなってしまい、武蔵は考えた。もう一度日記を確認し、ヒントがないか見てみるか。

 武蔵は日記を取り出した。



 三月二十日 雨   生き残っていた人がいた。アキラが何か生きていく知恵を教えたらしい。

 三月二一日 曇り  第四の封印を街の中心にある教会の地下にした。

 三月二二日 曇り  四方の封印が終わったので、王宮へ戻る。

 三月二三日 晴れ  アキラの入れ知恵が気になる。王宮へ戻る前に何とかしよう。

 三月二四日 曇り  仕掛けが完成した。これで安心して王宮へ戻れる。



 アキラの入れ知恵が気になり、イズミは一日がかりで何か仕掛けている。

 入れ知恵とは何か。今の街の発展と関係する者だろうか。

 その時、武蔵にあの男の言葉がよぎった。


“ここの連中は人をだますために頭を使っている。人の話は信じるなよ!”


 アキラの入れ知恵が人をだますものであれば……

 人を信用できないイズミがどこに封印したのか。


「雪、この部屋の壁と会話できないか?」


 武蔵は棚を戻している雪に話しかけた。


「!?やってみるね。もしもーし、お話できればお話しましょう」


『さっきから、騒がしいねぇ。ここに人が来るのは久しぶりだねぇ』


「武蔵くん、会話はできるみたい。何を聞けばいいの?」


「三百年前、光る球を持った男がとった行動を知らないか聞いてくれ」


 雪は壁に向かって、聞いた。

 これで手がかりがつかめなければ、他の案を考えなければならない。



「中心?ここの?それで、消えたの?」


 壁と会話している雪から、断片的に言葉が聞こえてくる。

 話が終わったのか、雪が武蔵に駆け寄った。


「部屋の中心で魔法陣みたいなものを作って、光ったと思ったら、持っていた球体がなくなってたって」


 武蔵は床に敷かれていたカーペットをはがした。

 床から、うっすら書かれた円と文字――魔法陣が現れた。


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