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17 夢叶える花

レイことレイン君視点のお話です。

 主が一向に怒る素振りを見せないのでレイはほっと胸を撫で下ろす。いくら不可抗力とはいえ、相手にとっては勝手に心を読む不快極まりないものでしかなかっただろうから。

 そしてミルクの入っていたポットをテーブルに置き、あらたに持ってきた小さいサイズの花や木を載せた盆を静かに聖女の前に置いた。

「わぁっ……!」

 思わず、といった感嘆を聞き嬉しくなる。そして思う。

 この人は嘘をつけない人だ。

 素直に喜びを表現されることでここまで安心できるなんて知らなかった。


「そのなかから、すきなおはなをなんこかえらんでーだってぇ。」

 自分の代わりに喋ってくれる姉に申し訳なくなるのはいつもの事だが、今回はそれと同時に少し恥ずかしく思っている自分がいた。


 もう心を読めることは知られているのだ。そしてそれを隠していた。しかも主に当たる相手に。本来であれば激怒されてもおかしくはない状況。

 なのにこの人はそれをしない。何故か今もキラキラした瞳で僕の育てた花を見ている。


「さぁ、どのお花に致しますか?聖女様。」

 ニーネが楽しそうに言う。

「こんなに綺麗なお花…勿体ないです…」

 折角ここまで育ってるのに、と何故か申し訳なさそうにしている。


(…この花たちはもうこれ以上は育ちません。ですので、お好きなものをお選びください。)

 思い切ってことばを届ける。姉が隣で口をあんぐりと開けているのは無視し、聖女の反応を待った。

「い、いいんですか?…そこまで言うなら……」

 この花とこの花が服に合っていてとても素敵です、そう言って微笑んだ聖女は本当に美しかった。


 彼女が選んだ花はアザーロゼとデルフィ。それらが持つ意味は「夢叶う」「清明」。

 この人は僕らの夢……願いを、叶えてくれるだろうか。

ここまでご精読頂きありがとうございます(❁ᴗ͈ˬᴗ͈)

これからもどうぞよろしくお願い致します(❁ᴗ͈ˬᴗ͈)

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