表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
82/83

082 : ハイデベルク・1・鳥の目

待ての勇者と急ぎの姫騎士


082 : ハイデベルク・1・鳥の目





 この異世界はほぼほぼ中世ヨーロッパ。


 街や山、村や川、それに魔物たちの名前でも分かる通りドイツ、あるいはドイツ語圏の様子だ。ここへ来るまでの街や村、山や川はたいていが、そのドイツ語で、例外は親指姫のげんこつ山。


 ハイデベルクは荒地の街という意味で、街をとりまく城壁は高くて堅固だ。


 進撃の巨人のモデルになった街……なんといったっけ。


 寝たらナントカ…………寝るとナントカ…………


「ネルトリンゲンだ」


「あ、そうか……って、ヒルデも同じこと考えていたのか?」


「声が漏れてるぞ」


「アハハハ……(^^;)……どうかしたか?」


 俺を注意した姿勢のまま立ち止まった。


「これ以上近づくと悟られてしまいそうだ」


「あ、そうだな……」


 俺たちが進んでいる右側は街の左翼に向かってるんだけど、ここから先は地形的な遮蔽物が一つもない。


「ここから見る限り、怪しい様子はないなぁ……」


 ズィッヒャーブルグから始まって、いくつかの町や村、人の集まるところも化け物の巣のようなところも周ってきたが、そういうところには邪気というか怪しの気で満ちているんだが……ここから見る限り、その様子は無い。


「ここからでは、分からんのかもしれんなぁ……」


「戻って、エマのドローンを借りてくるか?」


「ドローンは目立つ……よし」


「ん?」


 ヒルデは草むらの中で餌を探っていた小鳥に目を付けた。というか目にした。


 チチチチ……


 飛び立ってビックリした。俺たちの目の前に仮想インタフェイスが現れて、俺たちが見ている景色を映し出している!


「鳥の目を借りた」


「そんな技が使えたのか!?」


「昔使えた技だ。追われているうちに使えなくなってしまったんだが、スキルが上がってきたのかもな。まあ、ドローンほどコントロールも効かないし、画面は白黒、時間も5分がやっとだ……」


 小鳥は一分近く周辺を飛ぶばかりで、街に向かおうとはしなかったが、ヒルデが「ン!」と気を籠め直して、やっと城壁を超えた。


「変だな……」「ああ……」


 小鳥の目から見る限り、ハイデベルクの街は平穏だ。


 広場には市がたって、物売りや買い物客のさんざめき。兵士や冒険者の姿もあるが、緊張感もなく、散歩しているのと変わりがない。年寄りが日向ぼっこ、子どもたちは駆けまわり、吟遊詩人がなにやら歌って投げ銭をもらっている。ズィッヒャ―ブルグや他の街で目にした光景と大差がない。いや、そのいずれの街よりも穏やかな印象。


「魔物も魔族の姿も無いなあ……」


「ギルドの方を見てみよう」


 膝立ちになって両手を伸ばし、すごく大きな動作で方向転換。十秒ほど遅れて小鳥が言うことを聞く。


 やっぱり、ドローンより数段操作性が悪い。


 屋並みの向こうに、剣と盾の旗、ギルドの標だ。


 その屋根を超えたらギルドというところで方向転換……と思ったら映像が途切れた。


「ハァ……限界だなぁ」


「自分の目で確かめよう」


「そうだな」


 思い切って、自分たちの目で確かめることにした!


 


 ☆彡 主な登場人物


・鈴木 すずきすぐる    三十路目前のフリーター

・ブリュンヒルデ         ブァルキリーの戦乙女

・エマ              バンシーのメイド

・女神(甲と乙)         異世界転生の境に立つ正体不明の女神たち

・ハンス・バウマン        ズィッヒャーブルグのギルドマスター

・フンメル            西の墓地に葬られている一万年前の勇者

・カルマ             フンメルとパーティーを組んでいたエルフの魔法使い

・トルクビルト(工藤甚一)    ズィッヒャーブルグの幻影魔法士(娘:ビアンカ、カリーナ)

・シャイロック          ヴェニスの商人

・ロキ              荒れ野の神(ヒルデの義理の叔父) シギュン(妻)

・親指姫             げんこつ山のゴーレムに取り込まれていた

・秀を取り巻く人々        先輩  アキ(園田亜妃) 田中

・他の冒険者たち         オンケル シュベスタ―

・魔物たち            謎かけ魔物 リーツセル(Rätsel) ガイストターレン シュプルーデ川の魔物 樹叢の魔物 セイレーン(半鳥半人) ギギとクク(元セイレーンの姉妹) げんこつ山のゴーレム  巨大唇の化け物

 


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ