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キミの声  作者: AYA
13/14

臆病な気持ち、遠のく距離

一緒に帰ろと佐々木君から言われたものの…

待ち合わせが校門前って!


校門前にはテストが終わって生徒がゾロゾロ

居る

その中でも一際目立つ集団の中に佐々木君がいる

あの集団の中にはさすがに入って行って

一緒に帰ろうとは言えない!!


どうしようかと靴箱の所で立ち止まっていると、後ろから聞き慣れた声が僕の名前を呼ぶ


振り返ると、バイトに行くと行っていた京弥が「何してんだ?」と眉をひそめて僕を見ていた


どうしようかと思っていた所に、幼なじみの京弥の姿を見た途端に「京ちゃぁん!」

と情けない声が出てしまう


「どうした?帰ったんじゃなかったのか?

んな迷子にでもなったガキみたいな顔して」


「それが…」


事の成り行きを京弥に話すと、京弥は眉間に皺を寄せ小さく舌打ちすると「ほら行くぞ!」と言って僕の腕を掴んでグイグイ引っ張り歩き出した


「え?え?京ちゃん??」


慌てて靴を履き替え、京弥に引っ張られるまま昇降口から出て校門前に向けて連れて行かれる


えぇ?京弥はどうするつもりなんだろ!?


すれ違う生徒は僕と京弥の姿を見てギョッとしていた

それもそうだろう

前を向き歩いている京弥の顔は見えないが、雰囲気が明らかに怒ってますと言わんばかりなのだから

それでなくても、京弥の事を知らない人は

不良だと勘違いしている人がいる位なんだから


このまま校門前で待っている佐々木君に何か喧嘩越しに言うんじゃ無いかと心配になる


校門前には佐々木君の周りに数人の生徒が居て、その中には野球部のマネージャーの女の子も居た

たわいも無い話をしながら話が盛り上がっている様子だ

佐々木君はその集団の中に居て、とてもじゃないけどあの盛り上がっている中に入って行く勇気は起こらない


段々と気持ちが滅入って行き、もうこのまま1人で帰ろうかと思い、京弥の制服を引っ張る


「京ちゃん…やっぱり僕、今日は1人で帰るから…佐々木君には後でメッセージ送って謝っておく…」


すると京弥は急に立ち止まり振り返ると黙ったまま僕を見る


少しの沈黙の後、京弥は「ちょっと待ってろ」と言うと僕を置いて校門前の佐々木君の所まで歩いて行く


しばらくして、京弥が集団の中に居る佐々木君に何か言っているのを見ていると、いたたまれなくなり

まだ青い葉も無い枝だけの桜の木の所まで行き、隠れられるはずも無いのに身を縮こませ、京弥と佐々木君に申し訳ない気持ちになり下を向く


僕は人見知りも激しいし、ビビりだ

そんな自分を変えたいと何度も思って来た

でも…そんなに簡単に性格は変えられない

自分に自信が無いから…

唯一出来る事と言えば勉強だけだ


そんな僕に、勉強を教えてと図書館で勉強したり、連絡先を交換し合ったり、一緒に帰ろうと言ってくれた優しい本当に優しい佐々木君に僕は一体何をしているんだろう…


すると

ブブブっと制服のポケットに入れていた携帯が震えた


携帯を確認すると、佐々木君からだった


『ごめん!!今からそっちに行く』


「え?…」


まさかと思い校門前を見ると、集団の中からこっちに向かって走って来る佐々木君が見えた


え!そっちに行くって…走って来てくれるのは凄く嬉しいんだけど!けど!

友達は良いのかな…

それに、僕の場所からは顔の表情までは見えないけど、女子マネージャーの子は佐々木君と一緒に帰りたかったんじゃないのかな…


人の心配してる場合じゃないのは自分でも分かってるけど


もし仮に僕が佐々木君と同じクラスなら、元々仲良くて…とかなら

僕だってこんなコソコソ隠れたりしない


けど…僕と佐々木君はクラスも違うし、仲良くなったのもつい最近で、しかも今日は初めて一緒に帰るのに、周りの目とか気にならないのかな…


佐々木君は周りに何を言われても平気?


僕は…僕は、男なのに同じ性別の佐々木君の事が好きな性癖の持ち主なんだよ?


キモイ…


オカマじゃね?


うわ!マジで?ホモとか無いわ~!


頭の中で昔言われ、傷付いた言葉が蘇る…


嫌だ…

もうあんな言葉二度と聞きたくない!


思わず自分の耳を手で塞ぐ


又、同じ思いをするくらいなら、最初から

何も無かった頃の、見ているだけの自分で良かった

誰にも迷惑かけないあの頃に…



僕の足は自然と後ずさり桜の木にぶつかったその拍子にいつの間にか両目から零れ落ちた自分の涙に驚く


学校で、しかもこんな所で泣くなんて…


最悪だ…

こんな顔見られたら説明の仕様もない


僕はこっち向かって走って来る佐々木君を置いて正門とは反対の裏門の方へ向かって走り出した


ごめんね…

佐々木君…


でも、やっぱりビビりで臆病な僕には明るくて誰とでも仲良くなれる佐々木君みたいな人とは釣り合わないよ


それがただの友達と言う関係であったとしても…

僕には辛すぎる


一旦零れた涙はどんどんと溢れ、走りながら手で拭っても拭っても止まらなかった


遠くの方で「西野!?」と僕の名前を呼ぶ声が聞こえた気がしたけど、そのまま裏門へと走り続けた


自宅に着くなり自分の部屋のベッドに制服のまま潜り込みさっきからブブブとメッセージを知らせる携帯を制服から取り出し、内容を確認するのも怖くてベッドの下に落とし


今は何も考えたくない

佐々木君に謝らなければならないけど

そんな気持ちの余裕なんか今の僕にはない


とりあえず

次の日にはちゃんと気持ちの整理をしてメッセージを返そうと決めベッドの中で丸くなる


泣いて走って精神的に疲れたのかそのまま

僕は知らない内にそのまま眠ってしまった

お久しぶりです。

AYAです

更新がずっと出来ずに知らない内に日数がかなり空いてしまいました(;・・)

それでも!

こんな作品を読んで下さる方がいて嬉しくてテンション上がりまくりです笑笑


本業を再開し、あれよあれよと言う間に眠りにつく日々…( ̄▽ ̄;)ハハ……


奈央と佐々木の距離も微妙になって来ましたね

こんな辛い過去ってやっぱりずっと引きずるタイプな奈央を佐々木はこれからどうするのか??


またまた、更新がいつになるやらですが最後まで

この焦れったい恋のお話を見届けて頂けたらと思います


もうすぐ桜の季節ですね…

綺麗だけれど何だか切ない気持ちに毎年なります

それでは、又更新の日まで


AYA

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