山賊の根城
大賢良師は、村から連れてきた250人の兵を連れて、もぬけの殻と報告を受けた山賊の根城の調査を始める。
程遠志「大賢良師様が戻って来られた!」
鄧茂「大賢良師様!母ちゃんは!母ちゃんの情報は!」
良師「今話す。龔景の話によると調べた時にはもう既にもぬけの殻であったそうだ」
程遠志「あのクズの話なんか信用できません!勿論、我々でも調べるんですよね?」
良師「確かに龔景はクズだ。しかし、出世欲の塊であることは明白。袁紹殿が甘い蜜も与えた嘘は言って居ないと考える」
鄧茂「じゃあ!大賢良師様は、調べないって言うんすか?母ちゃんが母ちゃんがこのすぐ近くにいるかも知れないってのに!俺は1人でも探すっす!」
良師「待て鄧茂!」
鄧茂「待たないっす!」
良師「話を最後まで聞け!」
鄧茂「何すか話って!俺は話を聞いても絶対に諦めないっすよ!」
良師「俺の言い方が悪かった。謝ろう。龔景が嘘を吐いて居ないのは明らかだ。だが、現場を見れば何かしらの痕跡が残っているかも知れない。それがどれだけ凄惨で悲惨なものであっても鄧茂…受け入れられるか?お前にその覚悟はあるか?」
鄧茂「あるっす!自分の目で見るまでは母ちゃんが死んだなんて思わないっす!」
良師「そうか…わかった。では、今ここにいる250の兵に命じる。俺と共に山賊の根城を調査し、痕跡を探し出せ。どんな些細な違和感であっても見落とすでない。良いな?」
大賢良師の言葉に皆が首を縦に振る。
良師「では、行くぞ」
大賢良師の言葉に皆が続き、山賊が根城にして居たと思われる洞窟へとやってきた。
唐松から聞いた場所と龔景が袁紹殿に話した場所と一致していた。
良師「場所にも嘘偽りは無いようだ」
鄧茂「ここに母ちゃんが…!母ちゃん、今俺が助けるっすよ!」
良師「待て鄧茂!逸る気持ちを抑えよ!」
鄧茂「母ちゃんがここにいるかも知れないんすよ!冷静になんてならないっすよ!」
良師「鄧茂、お前の気持ちはわかる。だが、洞窟の中は暗い。罠もあるかも知れん。お前に何かあっては、お前の母が1番悲しむことになるであろう」
鄧茂「大賢良師様…。俺、今は我慢するっす」
良師「理解してくれて助ける。皆、松明を持て!洞窟の中は暗い。足下や壁を照らし慎重に中を調べるのだ」
250人の兵が松明を取り出すと火を付け、手に持って、中へと入る。
カランコロンと何かに当たって、そちらを照らせば兵の1人が悲鳴を上げる。
骨の一部が転がっていた。
程鄧兵A「ひぃっ!?ほ、骨が!?も、も、も、も、もしかして人骨!?」
大賢良師も近付いて見て言う。
良師「人骨にしてはやけに小さい。何かしらの小動物の骨であろう。ここは天然の洞窟だ。鼠に蝙蝠などが居てもおかしくはあるまい」
程鄧兵A「そ、そうなんですかい?な、な、な、なんだよビビらせやがって!も、も、も、もう少しでしょんべんちびるとこだったぜ」
良師「(何やら濡れてるような気もするが言ってやらない方が良かろう)」
さらに進むと開けた場所に出た。
良師「ふむ…ここはリビングのようなものか」
程遠志「りびんぐ?」
良師「おっとすまない。大人数が集まるスペースのようなものだ」
程遠志「すぺーす?」
良師「おっとまたすまない。大人数が集まる広場のようなところだ」
管亥「な、成程。では、ここで奴らは攫ってきた村の連中を強姦して…」
良師「いや、それにしては随分と綺麗なものだ。ここは洞窟の中だ。ここで強姦していたのなら男のアレが色んなところに飛び散って、洞窟のシミとして残っていてもおかしくはあるまい」
管亥「念入りに掃除をしたのでは?」
良師「掃除をさせたならまだ理解できるが掃除をするとは思えないな」
管亥「何故です?痕跡を消したとも考えられると思いますが」
良師「痕跡を消すなら例え小動物の骨だろうとその場に放置はせぬ。素人の俺たちですら見つけられるところに骨などな」
管亥「確かに」
良師「恐らく、ここは飲み食いや集会をして居た場所だろう。さらに辺りを見てみろ管亥。洞窟の地面に木の板のようなものを動かした形跡があるだろう?」
管亥「確かに」
良師「龔景も調べたと言って居たらしいからその時にでも全て取っ払ったのだろう。今はこうして道が続いているが本来は木で仕切って居たと考えて良い。所々にどこから盗んできたのか篝火台があることからもここを山賊たちが根城にしていたのは間違いないと見える」
更に大賢良師たちは、5つに枝分かれしている場所を一つずつ調べる。
1番右の洞窟の先へ進むと。
良師「ここにもどこから盗んできたのか地面にござのようなものが敷き詰められているな」
程遠志「ということは、ここで奴らが寝泊まりを?」
良師「そうだな。これだけの広さだ。山賊どもの寝室だと見て間違いない。次の場所を調べるとしよう」
来た道を戻り、右から2番目の洞窟の先を進む。
管亥「ここは何でしょう?」
管亥が首を傾げるような形状をしていたが、大賢良師には現代で見た警察の密着特集の中で出てきた独房に良く似た形に思えた。
良師「ここで攫ってきた女たちを監禁していたのだろう。その証拠に奥には篝火台がある。この入り口のところを木の板か何かで塞いで、逃げようとしたら殴り付けて、元の場所に戻していたのだろう」
管亥「酷い…それが捕虜に対してする事ですか!人権のかけらすらない!」
良師「捕虜ではなく奴隷…それも性の処理を目的とした。人権などはなっから存在していなかったのだろう。次を調べよう」
来た道を戻り、今度は真ん中の洞窟の先へと進む。
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