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えっ俺がコスプレの十八番だった大賢良師張角に!?朝廷が思ってた以上に腐ってたので念入りに内政をして黄天の世を築きたいと思います  作者: 揚惇命
1章 張角16歳

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抜け道

 俺の顔をしばらく見ていた父。


 張春輝「と、まぁここまでは普通に申請した場合の話だ」


 良師「えっ?」


 張春輝「抜け道が存在する」


 良師「抜け道?」


 張春輝「大興山にいるとされる野盗が洛陽の都に危険を及ぼすと判断された場合だ。この場合は、洛陽を守護する何処かの尉が中心となって対処に当たらざるを得ない」


 良師「ですが父上、そのような証拠がありません」


 張春輝「確かに今はない。そして、それを判断するのはこちらではない。取り敢えず、先ずはお前が言ったみたいに洛陽北部尉の曹操殿に伝えてみるが良い。罪人として捕まえた唐松とやらの引き渡しがしたいとな」


 良師「!?」


 張春輝「気付いたか角?唐松とやらの所属は?」


 良師「洛陽で商売をしていたと言ってました」


 張春輝「そうだ。洛陽の罪人なら」


 良師「洛陽を守護する者たちも動かざるを得ない」


 張春輝「そういうことだ。さて、では俺はお前の話を元に洛陽の都にそちらの罪人を捕らえたので引き取りに来てもらいたいと一報を入れるとしよう。曹操殿が来てくれるかは分からないがな」


 良師「俺は帰って、程遠志たちがやけを起こさないようにしておきます」


 張春輝「あぁ、それと罪人とやらが投げ出さないように、監視もな」


 良師「はっ!」


 俺が東の開拓村へと戻りさらに数週間後。

 俺は曹操と天下分け目の官渡にて雌雄を決したもう1人の英雄とこうして顔を突き合わせていた。


 良師「お待ちしておりました。広宗太守張春輝が嫡男張角と申します」


 ???「ほぉ。貴殿が孟徳《もうとく》の奴が肌身離さず持ち歩いている卓上松明とやらを開発した張角殿か。孟徳の奴とは幼少の頃からの悪ガキ仲間でな。洛陽総部尉を務めている袁本初《えんほんしょ》だ。何やらこちらの罪人を捕らえたと張春輝殿よりお聞きしたので、こちらに参った。引き渡しをお願いできるか?」


 袁本初、中原の曹操、華北の袁紹と言われた三国志時代の天下分け目の戦いの一つである官渡にて雌雄を決した2人だ。

 無論、俺はこれぐらいしか知らない。

 というのも黄巾の乱の時に活躍した曹操や孫堅、劉備三兄弟や董卓と違い、何をしていたのか分からない人物だからだ。

 恐らく、曹操が外、袁紹が内という感じの連携だったのではないかと推測しているが。


 袁紹「おーい、話を聞いているのか?」


 良師「す、すみません。ぼーっとしていました」


 袁紹「そうかそうか!ぼぉーっとしていたか!面白い男だ。それで張角殿。今回、貴殿が捕らえられた罪人についてだが、洛陽の罪人ということで間違いないのだな?」


 良師「洛陽で商人をしていたという供述は受けてます」


 袁紹「ふむ…商人がどのような罪状を働いたのか聞いても?」


 良師「商品の損壊…いえ人への暴行容疑です」


 袁紹「暴行容疑?」


 良師「中常侍の1人趙忠と俺は私的にやりとりをしています」


 袁紹「ほぉ。それを俺に明かす危険性は把握しているか?」


 良師「彼らの被害に遭った人々を助けるためです。俺が開拓されているこの村には、中常侍の被害に遭って、村を追われた者たちがほとんどです。その者たちの中には…」


 袁紹「もう良い。貴殿の目を見れば嘘を言わない清廉潔白な人物であることはわかる。説明は不要だ。それと貴殿へ忠告をしておこう。自分の弱みになり得る事を信頼できない他人にペラペラと喋るものではないとな」


 良師「肝に銘じておきます」


 袁紹「うむ。それで、罪人の名を聞いても構わぬか?」


 良師「唐松と名乗っております」


 袁紹「唐松?聞かん名前だ」


 良師「本人は洛陽と青州で商売をしていたと申しています。青州刺史に命じられた龔景の息のかかった人物です。尋問すれば、洛陽で中常侍たちを一掃する際の証拠も得られるかと…」


 袁紹「!?これは驚いた。何故、わかった?何進殿や俺を含めた一派が中常侍を一掃しようとしていると」


 良師「そうなんですか?俺はカマをかけただけです」


 袁紹「は、ハハッ。カマをかけたか…フハハ。孟徳の言う通り、実に面白い男だ!これで、こちらもお前に弱みを握られたわけだ。さては、最初に話したのは、自分だけ握るのは悪いという配慮であったか?全く、食えない男よ」


 良師「さぁ、どうでしょう。御想像にお任せします」


 袁紹「この礼は孟徳が自慢する卓上松明を…そうだな友人にも広めたいから10個ぐらいで許してやろう」


 良師「袁紹殿の方こそ食えないかと」


 袁紹「普通に都から来た役人と緊張もせずに堂々と話している貴殿の方がよっぽど食えんわ」


 と話をしながら唐松の牢の前に到着する。


 唐松「おい!待て話が違う!俺は知ってることは話した!何で、洛陽の役人がここにいるんだよ!」


 袁紹「ほぉ。俺の顔を見て、洛陽の役人と分かるあたり、お前が洛陽で罪を犯した罪人であるのは間違いないようだな」


 唐松「違う!俺は洛陽では何も問題を起こしてない!おい!話せば死罪だけは無いって言ってたじゃねぇか!おい!ふざけんな!これは違う!頼む、お願いだから俺を洛陽に輸送するのだけはやめてくれ!殺される!」


 袁紹「誰に殺されるのだ?」


 唐松「俺が失敗して中常侍から叱られたと推測できる龔景にだ!俺はまだまだ、知ってる!必要なら全部話す!だから頼む、お願いだから洛陽に輸送するのだけは、勘弁してくれ!後、死罪も!」


 袁紹「やれやれ、要望の多い男だ。では、ここで聞き取りをするとしよう。張角殿もそれで構わぬか?」


 良師「俺は別に構いませんが袁紹殿はそれで咎められたり?」


 袁紹「何進様が…か?無いな。俺は何進様の男娼でもあるお気に入りだからな」


 ん?

 聞き間違いか?

 今、袁紹はさらりと男娼と言った気が…。

 言われてみれば確かに何進の側にずっといるイメージはあるが…。

 聞かなかったことにしておくのが大人なのだろう。

 袁紹が何進に掘られてる所とかあまり想像したく無い…いやもしかして逆の場合もあるのか?

 ダメだダメだ。

 変な方向に頭の思考が…。


 袁紹「張角殿!張角殿!少し、若者には刺激が強すぎたか…。これぐらいのことで、倒れるとは」


 何か遠くで声が聞こえるがまぁ今は頭をスッキリさせたい気分だから、もう良いや。

 ここまでお読みくださり、ありがとうございます。

 少しでも楽しい・面白い・続きが見たいと思って頂けましたら、下にある⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎から評価してくださいますと執筆活動の励みとなります。

 それでは、次回もお楽しみに〜

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