何進の使者はまさかの大人物!
弟と妹が領都に帰って間も無く、張角の父である張春輝より領都への召喚状が届いた。
どうやら、広宗の急激な発展を知り、父のことを何進派閥から離脱させたい十常侍とより強固な結び付きで縛り付けたい何進派閥の双方が広宗に使者を送ったそうだ。
その使者との会話に俺も参加しろとの事らしい。
良師「やれやれ…。遅かれ早かれ阿呆どもの朝廷の権力闘争に本格的に巻き込まれるだろうと考えていたが…動きが速いな」
荀彧「その言い方だと張角殿は、今の帝様は双方が手綱を握るためのただの操り人形とでも言いたいようですね」
良師「あぁ…その通りだが何か問題でも?」
荀彧「ここが洛陽の都なら打首されますよ」
良師「それがどうした?流石に俺も洛陽の都なら躊躇する。だが、ここは地方だ。地方の政治に中央が口出しするからややこしくなるのだとは思わないか?」
荀彧「確かに、広宗は張角殿と領主の張春輝様がしっかりしておられるので、中央の横槍に御立腹なのはわかりますが…その顔を使者の方に向けては揚足を取られかねませんよ」
良師「より強固な縁を結びたい何進となんとか粗を探して脅したい十常侍。これだけでも十分めんどくさいと思うが」
荀彧「(そこまでわかってるなら。僕は張角殿がどう捌くのがお手並み拝見と行きましょう)」
大賢良師は、広宗東の森の臨時代官に管亥を任命し、父の迎えと共に領都へと向かう。
管亥「本来であれば護衛としてお供する立場ですが張角様が戻られるまで、東の森のことはお任せください」
良師「うむ。宜しく頼む」
程遠志「糞野郎どもの言いようにやられないでくださいよ大賢良師様!」
良師「逆にむしり取るぐらいの気持ちだ」
鄧茂「流石、大賢良師様っす!」
???「迎えに上がりました張角様」
良師「まさか迎えがお前とはな唐周」
この唐周という男は、張角好きな俺としてはマジで許せない外道だ。
コイツが馬元義の事を朝廷に売ったから黄巾の乱は失敗したと言っても過言では無い。
味方のフリをした敵がコイツだ。
唐周「俺の名をご存知だったのですか?」
良師「まぁ、父から話を聞いていた程度にはな」
そりゃ、俺からしたらこの爽やかな顔面をぶん殴って、形を変えたいぐらいには憎い相手だからな。
コイツの動向は常に追ってたまである。
というか、コイツが今来るとかタイミングが良すぎるだろ!
十中八九、朝廷側のスパイだろコイツ。
この場合のスパイは、勿論何進派閥のという意味だ。
張角『直ぐに首を刎ねろ!コイツさえ居なければ馬元義は死なずに済んだのだ!味方のフリをしたクズが!』
この通り俺のイマジナリーフレンドもだいぶ御立腹だ。
良師『まぁ、張角よ待て。コイツが裏切り者なのはもう分かってるんだ。泳がせて泳がせて、熟したところを美味しく刈り取ってやろうじゃ無いか』
張角『ほほぉ。それは良い。良師よ。お主も悪よのぉ』
唐周「そうでしたか張春輝様から(まさか俺の正体がバレているのか?と冷や冷やしたが、何だ田舎の地方領主風情から名前を聞いていただけか…おっと今は俺もそんな田舎者の元に潜入している地方役人だったな。中央の中でも指折りの優秀官僚である俺がこんな田舎の地方領主なんかの元に潜入して監視する役目を与えられるとは…まぁ色々収穫はあった。その事を報告したら何進様が動かれたからな。まぁ、じきにここの監視も終わりだろう)」
領都に着いて数日後、何進の使者が到着した。
???「何進様の名代として参った曹孟徳という」
いやいやいや、ここで曹操が出てくる可能性は考えてたよ。
何進の元に袁紹と共に居たのは知ってるからな。
しかし、よりにもよって何進の使者が三英雄の1人、曹操とは。
張春輝「これは丁寧な挨拶、痛み入ります。何進派閥の王宏様に仕えております張春輝と申します。こちらは」
父に促されたので俺も名乗る。
良師「張春輝が嫡男張角と申します」
曹操「お互い挨拶も済んだ。単刀直入に何進様から司徒王允殿の養女と張角殿の婚姻をとの事だ」
待て、今曹操はなんて言った?
王允の養女と言えば、架空の人物なのに中国四大美人に数えられている貂蝉では無かったか?
董卓が有名になるのは黄巾の乱が終わって直ぐだとして、貂蝉って今何歳なんだ?
張春輝「有難い提案ですが王允様の養女の貂蝉様は、まだ6歳だったかと」
曹操「あぁ、その認識で間違いはない。だが何進様が1番信頼している王允殿の養女を貴殿の息子と婚姻させ人質として送り込んででも貴殿の政治手腕を手に入れたい、買っていると思ってはもらえまいか?」
張春輝「しかし…」
良師「曹操殿、その提案お受け致す」
張春輝「角!?本当に良いのか?」
良いも何も架空の人物なのに中国四大美人に数えられている美しい貂蝉を幼女の頃から育てられるのなら…というのはロリコンと言われそうなので、裏向きは確か貂蝉は一説によると王允から暗器術を学ばされていたとか…要は暗殺者として育てられていたという話がある。
なら、断って別の暗殺者を送り込まれるぐらいなら俺の妻となって俺のことを監視してもらっている方がまだマシだ。
良師「俺ももう16です。そろそろ腰を落ち着けたいと思っておりました。願ってもない提案です。曹操殿、こちらからも何進様に贈り物を…」
曹操は、初めて見る壁掛け松明と卓上松明に驚いた。
曹操「これは、凄い…。松明を壁に引っ掛けられるのか…。それにこれは!?張角殿、こちらをもう一つ用意できるだろうか?」
荀彧も言っていたがやはり書物好きには卓上松明はかなり魅力的に映ったみたいだ。
良師「えぇ。このような嬉しい提案を持ちかけてくださった曹操殿に贈らせてもらいますよ」
曹操「なんと!?かたじけない。ふむ…これに見合う何か…こうしよう!何かお困りごとがあればこの曹孟徳、張角殿のお力になろう」
良師「その時があれば」
こうして何進の使者を務めた曹操は意気揚々とまるで愛しい人でも抱くかのように卓上松明を抱えて、去って行った。
こちらも架空の人物とはいえ、有名な人材を1人確保できた。
これもWin-Winって奴だ。
次は、十常侍の使者か。
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