農業改革の前に識字率
二重働きを民に強いらないように、夫人だけじゃなく子供でも楽しくできるように農業を改革する。
言葉にしてみたがこれは難題だ。
夫人は、庭で農業をすることが家系の助けになるのなら義務として、まだ受け入れやすいだろう。
しかし、これが遊び盛りの子供だと中々大変だ。
子供が遊び感覚で農業を手伝えれば良いのだが…そうだ!
お手伝いポイントという制度を導入するのはどうだろうか?
両親の手伝いをすれば、ポイントを付与…いやいや誰がそのポイントを管理するんだ?
余計な仕事を増やしてどうする俺…。
いや、だが視点は悪くない気がする。
子供お手伝いポイントみたいなのを導入して、ポイント交換できるアイテムに子供が喜ぶお菓子や珍しい遊び道具を置けば…それ欲しさに子供も自主的に農業を手伝うのでは無いだろうか?
後は、それを管理できれば…その前にまだここには文官が1人もいなーい!
ダメだ。
せっかく良いのを思い付いてもそれを形にできる文官系がここにはまーったく居なーい!
そりゃそうだよな元盗賊だし…その前はこの国を支える農民…ってその前にこの時代の農民の識字率ってどうなんだ?
誰でも文字が読めるなんてこと…あるわけないよな。
だから張角もわかりやすいスローガンを掲げたんだろうし。
張角『ゴホン。褒められて悪い気はせぬが。お察しの通り、この時代の農民の識字率は無いに等しい。俺もその辺りは普及させるのに苦労した。最終的に気持ちだけ統一するために掲げたのが、蒼天既に死す黄天当に立つべしという言葉だ。書くことはできなくても耳で聞くことはできるのでな』
良師『成程。言葉は話せるけど文字にされると読めないし書けないということか…。それで良く反乱なんて起こそうと思ったな』
張角『ぐっ。それを言われると弱いが…仲間たちを守るために立たねばならぬ時だと思っただけのことだ』
良師『まぁ、実際十常侍と権力を握りたい佞臣を中心とした連中で朝廷は二分。地方がどれだけ荒れようが放置状態。朝廷の横暴に耐えられず民たちが立ち上がるのも時間の問題。その上に立ち、道標を示そうとしたその心意気に俺も惚れてるわけだしな』
張角『俺のずっと先を生きる奴にそう思われているのなら俺のやろうとしたことも間違っていなかったと思える…それに褒められて悪い気はせぬしな』
じゃあ、先ずは文字の読み書きから始めるのが良さそうだな。
時間にゆとりがあるのは夜か…だが毎日は教えられるのが俺だけだとしたら体力的にも無理。
1日間隔を空けて…いや先ずは希望者から…読み書きができるものが増えたらその人に教師役を引き継いでいけば…文字の読み書きができる人が増えて…その中に文官に適性があるものがいてくれたら…後々は役場を作ることもでき…村でできることが増えていく…先ずは形を作ることからだな。
俺は早速家作りが一段落した者たちを集め話した。
程遠志「文字の読み書きができるかですか?いや、こうして話ができてるんですから改まって必要ないのでは?」
まぁ、そういう考えも理解はできる。
良師「いや。これからここが村になっていくと考えた時、街に治める数を数えたり、書かれている文字を読んだり書くことができることは強みになる」
鄧茂「それは専門家に任せりゃ良いのでは?」
良師「じゃあ、お前たちの家族の中で、読み書きができる者は居るのか?専門家は、今のところ俺だけ…お前たちは俺に過労死しろと?」
程遠志「そんな大賢良師様直々に教えていただけるなら喜んで、参加させていただきます!」
鄧茂「俺も参加します!」
いや、うん参加してくれるのは嬉しいんだけど…俺の過労死は確定だよね?
優秀な教師…それこそ劉義賢のヨシカタ塾を支えた陰の功労者、荀彧殿とか。
無理だよなぁ…この時ってまだ朝廷に居たんだっけ?
何かの間違いでこっちに来てくれたりとか…無いよなぁ。
というか今がだいたい170年ぐらいで、黄巾の乱が起こる14年も前で、かの有名な曹操や袁紹が15歳ぐらいで、朝廷で働いてるというかヤンチャしてる。
三国志で有名な劉備は、まだ9歳ぐらいで、母の手伝いで筵を作って売り歩いている。
孫権の父の孫堅が14歳でまだ世に名が知られる海賊退治の3年ほど前だ。
そして、俺のイマジナリーフレンドの張角が言うには、今から3年後に父が朝廷に誅殺され、母は心労に倒れる。
失意の張角は付き従う仲間と共に朝廷への復讐を誓い力を蓄え、それから11年後ようやく力を蓄えた張角が黄巾の乱を起こすという流れだ。
で、俺は張角の失敗した黄巾の乱を成功させたいと考えている…そのためには14年間こちらの損害は限りなく0に近い、欲を言えば全くないのが理想で、優秀な人材をかき集めるだけ集めて、十常侍と権力を握りたい佞臣共から帝をお救いするのが良いだろう。
そのためには意思疎通のためにも全員が読み書きできるのが望ましいんだよなぁやっぱり。
程鄧賊たち「俺たちも参加します!」
その第一歩だと思えば過労死手前までは頑張るとしますか…。
良師「その前に家の建設が優先…1ヶ月を目処に父上の街で寝泊まりしてくれているみんなの家族をここに呼ぶよ」
程鄧賊たち「ヘイ!」
たった14年しか無い…でも焦らず足下を固めていく…それがきっと未来に繋がると信じて。
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