野盗の群れを壊滅させるたった一つの方法
これは大賢良師たちが程鄧賊を降すよりももっとずっと前、大興山の麓の村が壊滅して直ぐのこと。
龔景の息のかかる野盗たちは、当然のように女を戦利品のようにアジトへと連れ帰っていた。
まぁ、目ぼしい若いのは龔景に持って行かれているので、30を超えてる女たちがほとんどである。
この時代、女は30を超えると女として終わったと言われている時代で、まぁ今の感覚で言うと50〜60歳の人たちを連れてきたと思ってもらえれば良い。
昔の政治家の言葉を借りるなら生産性が無く、女として見られることは無い。
そんなのでも野盗にとっちゃ性の捌け口として十分であるし、使ってる途中に精神がイカれても別にかまいやしない。
寧ろ、もう女として使われなくなった身体を使ってやってるんだから有り難く思えというのが野盗側の言い分である。
アジトの奥、通称親分のやり場屋と呼ばれているところにまた1人可哀想な女性が連れてこられた。
女性の名前は、鄧蜜と言い鄧茂の母で、16の時に鄧茂を産み、現在32歳という現代で言えばまだまだ現役バリバリである。
野盗頭「おーい、今帰ったぞ〜」
女性A「ひぃっ!?」
女性B「お帰りをお待ちしておりました」
女性C「お帰りなさいませ御主人様」
女性D「お帰りをお待ちしておりました旦那様」
女性E「あへっあへっあへへっ」
鄧蜜はこの状況を見て、一瞬で凄惨なことが毎日のようでここで行われていることを見抜いた。
女性Aの表情は明確な怯え、女性B〜Dは諦め、女性Eに関しては、もう精神に異常をきたしている。
野盗頭「俺の新しい妻を連れてきてやったぞ。オラ!挨拶しやがれ!」
鄧蜜「(今直ぐに舌を噛み切って死んでやりたい気分だわ。でも、それだとこの子たちがあまりにも可哀想。アナタ、鄧茂。この野盗頭に抱かれることを選ぶ妻を母をどうか許して)鄧蜜よ。よろしく」
女性A「よ、宜しくお願いします」
女性Aは、これで負担が減るという安堵の表情を浮かべ。
女性B「オカシラの女になれるだけで幸せですよ。一緒に頑張りましょう」
女性C「御主人様に逆らわないでくれればかまいません」
女性D「旦那様の寵愛を受けられるなんて幸せですね」
女性B〜Dは新たな不幸仲間を得た同調意識。
女性E「あへっ。あへっ。あへへっ」
女性Eは、もう既にずっと虚な表情。
鄧蜜には、女性Eのように精神まで壊れたく無いから従っているのが手に取るようにわかった。
野盗頭「チッ。1人、壊れちまってるな。ハァ。結構抵抗してくれて、お気に入りだったってのにあぁなっちまったら仕方ねぇな。おい、オメェら新しいおもちゃだ!」
野盗A「オカシラの姐さんをおもちゃにして良いんですかい?」
野盗頭「あぁ、しっかり頑張ってくれたやつから回せ、で動かなくなったらいつものように裸にひん剥いて森に埋めろ」
野盗B「ヘイ!」
野盗Aと野盗Bに抱えられて女性Eは
野盗頭「待たせたねぇ鄧蜜ちゅわ〜ん。今日は君のことをヒィヒィ言わせてあげるからねぇ。皆んなは隣の部屋で休んでいて良いよ」
女性A「お、御心遣いに感謝します」
女性B「今日は私の番だったのに、そうですよね初夜は2人きりが良いですもんね。あー羨ましいなぁ」
女性C「優しい御主人様だーいすき。また、可愛がってね」
女性D「旦那様に愛してもらえないのは悲しいですが、いつでも愛していただけるように今は身体を休めておきます」
女性Aは、やはり安堵が強い。
女性B〜Dは、自分以外の他人がどうなってでも自分は壊れたく無いという逃げの姿勢。
鄧蜜は、この女性たちを見て、逆にここまでするこの男に興味すら抱いていた。
というのも鄧茂を産んでからというもの女性よりも母として扱われるようになり、近年ではまるで使用人かというような扱いだった。
そんな中、女性として見られることは無くなっても身体が男性を求めてしまうそんな葛藤を抱き生きてきたのである。
野盗頭「おぉう!?」
女性たちが居なくなったのを見て、久々に女を全力開放する鄧蜜。
これでも若い時は、村一番の美人と言われ、数々の男性と床を共にして、その中で1番アソコの大きかった奴を旦那に選んだ。
後にそれが間違いだったと後悔する度に鄧茂の顔を浮かべ、息子に申し訳ないと自己嫌悪していた。
大賢良師の世界なら女は30から40でも全然いけますよ。
でもこの世界では30でもう女として見られないのである。
野盗頭「もう、でねぇ!もうでねぇって!おぉう!」
やり部屋からはずっと野盗頭の懇願する声と水が滴っているような音だけが響いていた。
この異変に気付いた野盗たちがやり部屋を開けると…。
野盗A「オカシラ!?」
野盗頭「…。あひっ。ふひっ」
野盗B「このアマ!オカシラに何しやがった!」
鄧蜜「ハァ。女を5人も抱えてたからあっちの方もさぞかし凄いんだろうと期待してたのにさ。口だけで使い物にならないなんてね。で、このだらしない男の代わりにアンタらが相手してくれんの?」
野盗C「上等じゃ!」
この日、可哀想な男たちの夢に現れるという伝説の夢魔の如く、やり部屋には生気を抜かれた野盗たちの骸、いや死んでは居ないから骸と表記するのは間違っているのがゴロゴロと転がっていた。
そこに1人立つ鄧蜜。
鄧蜜「男がこんだけ居て、手と口だけで壊滅なんて…だらしない。でも君たちのお陰で一つ学べたよ。自分で慰めてる方が何倍も気持ちいいってね」
野盗たちをまるで見下しているような鄧蜜の姿は女性たちに羨望と勇気を与えた。
この日、数々の女を抱いてきたと豪語する野盗たちは、たった1人の女に敗北を喫した。
それも物理的にではなく精神的に。
次の日、起きた野盗頭は、恥ずかしさのあまり野盗たちを連れて裸足でアジトを後にしたのである。
そして、そんなことなど全く知らない大賢良師は程遠志たちと今日も野盗を倒す準備に勤しんでいるのであった。
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