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第37話:私を追い出した家...そして静かに燻る狂信的な義憤

翌日のヴィオレッタ視点(皇太子と聖女エリラが王都で王城を制圧しに動く残り時間、五日後!):


作戦室には雰囲気づくりのために黒板に貼られている古い羊皮紙、900年も前から発明された製法で作られた紙の分厚い束、蝋燭の蝋、そして微かな血の匂いが漂っていた......


私は動かず、目の前の壁に脈動する魔鏡を見つめていた。


息は冷たく、計算されていた──内側で轟く嵐を見せないための努力だった。


魔鏡が一度、二度と明滅し、やがてその顔が現れたー!


レオンハルト・フォン・アウステルリント公爵ー!


私の父。何であそこに!?


アウステルリント家の誇り高き紋章が彼の上着に金色に輝き、彼の全身は相変わらず磨かれ、完璧だった。


...その目は──、かつて私が褒め言葉を得ようと必死になったあの鋭い青い目が、今は血を引きそうなほどの軽蔑な色で私を捉えていた。


「ヴィオレッタ」


...その声。


数ヶ月ぶりに聞いたのに、まだ平手打ちのように痛む。


冷たい。


見下すような。


......威厳ある貴族らしい抑揚の雷鳴。


「反逆者たちの汚れた集まりの中で、そんな姿で堂々と連絡を入れている今のワシから隠れずにいるとはなー?」


私はたじろがなかった。そんな満足は与えぬ。指がコートに食い込んだが、声は氷のようだった。


「許しなど期待していませんでしたよ、父上。ましてやこんなに連絡を入れにくる時間がかかるとはねぇ~?」


実際に、小さな魔境ならこちらだって持っている。


だけど、私が奴隷売買に関わっていた裏社会の、王子とコネのある下級貴族どもを次々と虐殺していく長い期間を経てからようやく連絡を入れてくる今日のあの鏡の向こうの臆病者の父―!


彼は逆上した。顎の震えが見えた。


「その口の利き方は許さんぞ。ワシは隣国のドラックヴァルト王国で重要な用事をしていた。で、お前が我が家の名誉を傷つけなければ、お前がそれを受け継ぐはずの次期当主だった」


そこに来た。お馴染みの失望の重みが、魔鏡越しに槍のように投げつけられるー!


「お前は反逆者たちと手を組んだ。王冠の敵と同盟を結んだ。汚れと闇の中を歩き、それを美徳と呼んでいるな!」


私は顎を上げた。彼には恥を見せない。私からは。


「私はただ正義を信じる者たちと共に戦いたいだけですわ。父上がこの国に仕えるように育ててくれました。私は忠誠を誓っていますよ?それも真の皇帝陛下に。...あの皇太子に対して誓ったのではありません!」


彼の表情は嵐前の雷雲のように暗くなった。


「愚かな娘め。現国王陛下は老い耄れの無能だ。この国は理想主義の幻想を待ってはいられない。エドウィンが未来だ!」


「...いいえ」

私の声は今や固く、感じている以上に強かった。


「エドウィンは王族の絹に包まれた腐敗です。私は既に見てきましたよ?彼が権力を振るう時は──まるで当然のもののように。彼は自分の影を照らすために王国を燃やすでしょう」

実際に、私利私欲のために多くの金が彼の手に入るように下級貴族どもに闇市場での奴隷売買を法外的にさせてきたからですね!私兵を募るためでもあるけれど、それ以外にも多くの倫理に反する噂も......


彼は身を乗り出し、子供の頃から見慣れてきたあの恐ろしい怒りの歪んだ顔と目を細めた。


「お前はいつも高慢で、頑固だった。...私はお前を公爵令嬢として、指導者として育てた。それなのに今や、お前は洞穴で傭兵や雑種どもと兵士ごっこをしている!」


その言葉は彼が思う以上に深く突き刺さった。


あるいは彼もわかっていて──オルフェミの名を出さずに侮辱したいだけなのかもしれない。


私は躊躇しなかった。


「その『雑種』は、父上が手を差し伸べてくれた悪徳貴族よりも多くの機会に無垢な民を救ってくれました。そして、『彼』も鎖につながれた子供を助け出しました。称号も金も求めずにこの地を守りました」

オルフェミの名を直接的に言わずにその行いだけを口にした。狙われないようエレインのことを伏せるために


「..........」

沈黙。


そして、闇の中で剣を抜くようにゆっくりと:


「...ならば、黒犬の『彼』をお前の家とせよー!お前の名と。お前の遺産ともな!」

「~」

息がわずかに詰まった。気づかれないよう頑張った。


「お前はもうワシの家の名を名乗ってはならん」


私は彼を見つめた。かつては揺るぎない鋼の精神を持った英雄と思っていた顔。骨が折れるほど認められ

たいと思っていた男。


でも今は?

…彼は一言で私をその家族の一員から打ち消した。魔境越しに!


「自分の娘を勘当するのですか?」

私はきっぱりと核心について訊ねた。


彼の表情は微塵も変わらなかった。


「お前はすでに娘ではない。お前はヴィオレッタ・フォン・ナッシングだー!むしろフォン・オルフェミかー?確かにあの黒犬の名前だっけー?あの異国風情の外交官が!やつもお前もすべて反逆者だ!逆賊だ!...そして、お前の名は我が家の記録から抹消してやる。お前が滅びる時、それは国全体の安堵となるだろう......」


魔鏡が暗くなった。


魔術のエネルギーが止み、作戦室は静かになった。


私はそこに立ち、動かず。瞬きもせず。ただ…息をしていた。


そしてその息の中で、私がかつてあったもの──私が必死になってなろうとしたもの──すべてが消え去った。


くっそ!想い人のオルフェミのいなくなっている、弱ってる時の今の私にー!

あの男が勘当を言い渡しに連絡してくるとはー!


タタター

背後に足音。軽く、慎重な。


ヴェーレナだ。


そしてさらに小さく、エレインの声。

「大丈夫…?」


振り向くと、元没落貴族家の少女は体よりも大きな毛布を握りしめていた。

目は大きく開き、私を心配している。


私は一度頷いた。

「大丈夫よ」


嘘だ。

内心では『彼』がいなくなって動揺してる癖に!


だが必要の虚勢だった。

私の心が泥のどん底に沈まないために......


内側は空洞のように感じた。何かが私からくり抜かれ、捨てられたようだった。


私の名。私の居場所。私の家。


そして、最も大事なことに、オルフェミだ!

全てが、私の手の届く範囲から綺麗さっぱり消えた。


「「「......」」」

視線が横に流れた。


彼は私がこんな風に自分を疑っていると知ったら激怒するだろう。

あるいは…理解してくれるかもしれない。

.................

それから複雑な顔して考え込んだ1分後:


「......家はなくなったかもしれない」

私は死者への誓いのように呟いた。

「だけど、......新たに築いてみせるだけだわ!」


背筋を伸ばし、蝋燭の明かりに向かって頭を上げた。


「炎で鍛え、鋼で固め──血縁ではなく、絆と冷徹な悪逆非道な戦い方によって私たちを抹消しようと挑んできた者共をヒールで穿ち滅ぼしてきたように、ただ戦って殺して新しいのを無から築き上げるだけだわー!」


私の名を消そうとも。


私は新たな名を作り上げるだけに過ぎませんわ、ア~ハハハハハハハハハハは――――――!!!!

内心で狂ってるような高笑いをしていた私はやっと、成すべきことを定めたのだ!

『悪白女』の殺戮の魔女、ヴィオレッタとして!



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