37話 会話
勢いよく閉められた後
「まったく
問題児は
いつまでたっても
問題児か・・」
「大変そうですねー」
さっきのやり取りを
聞いていたのか
若い教師が話しかけてきた
「はっはっは
過労死しそうだ」
「そうですか
大変ですね」
「大変大変って
それだけか?」
「いえいえ
少し聞きたい事が」
と手に抱えている荷物を見せる
「ああ
その荷物は
あそこの棚の上で良い」
「ありがとうございます」
「そうだ
ついでに
二段目に入っている
書類も持ってきてくれー」
「はーい」
「どうぞ」
書類を差し出す
「ありがとな」
書類を受け取り
「問題児が・・・
って言ってましたけど
さっきの女子生徒ですか?」
「聞こえていたのか?」
「独り言にしては
声が大きいんですよ」
「マジで?」
「本当ですよ」
「うわぁ
マジか
初めて気づいた」
「ははは
大丈夫ですよ
大きいとは言え
周りもうるさいですから
近くを通らないと聞こえませんよ」
「だと良いな
これからは意識していくか」
「それで
その書類は
何に使うんですか?」
「報告書まがいだ」
「さっきの?」
「そうそう
これで何回目だろうな
少なくとも
2桁は超えてる」
「よく退学になりませんね」
「生徒を殺害しかけた事もある」
「生徒を殺害!?」
驚いたように言った
「ああ
たしか
今年からだったな
知らないのも
無理もない」
「さっきの
女子生徒が・・・」
「安心・・とは違うが
殺害はしてない
未遂だったからな」
「そ、そうですか
よかった?ですね?」
苦笑いをしていた
「良くは無いな
死にはしなかった
だけだ
もう普通の生活は出来ないだろう
あの生徒は・・・・・」
少し暗い口調だった
「どうかしたんですか?」
「あいつに
目を突かれ
喉を潰され
歯を抜かれ
髪をむしられ
酷いもんだったぜ」
「・・・」
「この学校の教師で
知らない
教師はお前ぐらいだろう
ただでさえ
出入りが少ない学校だしな」
「なんだか
重苦しい話ですね」
「事件として
報道されてはいないが
地元じゃ有名だ
隠蔽にも限度がある」
「詳しく聞かせてもらえませんか?
無理にとは言いませんが」
「ああ
別にいいぞ
言った通り
地元じゃ有名だし
教師なら誰でも知っているからな」
その直後
斜め上を見て
「あ!?」
顔を歪めた
「どうしました?」
不思議そうに言った
「時計を見ろ」
こちらは腕時計を見て
「あ!?」
同じような反応
「この話は後で
ゆっくり話す
今はとりあえず急げ」
「はっいぃ」
そうして会議室に急ぐ
二人の教師がいた
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