10話 道へ
青い
ただ青い
そんな
海の真ん中を
走り抜ける
人影
「そのまま
真っ直ぐに
進んでいれば
そのうち
見えてくるよ」
「わかったわ」
「それにしても
お前の能力は
使い勝手が
良いねぇ
使いようによって
こんな
芸当ができるとはねぇ」
「そうでもないわ
かなり
集中していないと
いけないし
制御を少し
間違えると
大惨事になるわ
例えば」
と言って
「こんな風に」
バッァシャァァァン
急に足元の
水が
弾けた
「凄まじいねぇ
人に使ったら
叫ぶ間も無く
死ぬかも
いや
原型留めていられるか?
どちらにせよ
すごい事になりそうねぇ」
笑いながら言った
「これも
数ある応用の一つだわ
この能力は
危険な使い方を
すれば
とことん
危なくなるわ
はっきり言って
すごく面倒くさい
能力よ」
「なら
私の能力と
交換するか?」
「冗談は
やめて
貴方の能力は
私より
数倍も
危険だもの
嫌よ」
「あはは
残念残念」
予想していたのか
別に残念そうでは
なさそうだ
「ん?」
一つの目が
一方を見つめ
そう言った
「どうしたの?」
「同属さ
どうやら
お前を
食べたいらしいよ
かわいそうにねぇ」
「そうね
かわいそうだわ」
バァァァァァァン
海面に
ぽっかりと
穴が
開くほどの
衝撃
そして
「死ね」
ブシャァァァ
粉々に爆ぜ
形を残す事も無く
ただ赤い
血だけになった
「本当に
原型どころか
肉一つ無くなるとはねぇ
コイツが
衝撃に弱かったか
お前の起こした
衝撃が強すぎたか
おそらくは
後者でしょうけど
凄いねぇ」
面白いものを見たような
声でそういった
「かなり
手加減したわ
コイツが
弱かっただけよ」
「どこが
弱いかねぇ
私の予想で
少なくとも
上級の上あたりの
知能こそ無いが
それなりに
強い同属の
筈なんだけどねぇ
海中限定での話しだけど」
「貴方が
強いと言っても
いまいち
分からないわ」
「私を
基準にしないで欲しいねぇ
私を基準にしてしまったら
この世の全ての
同属は
弱すぎる部類に
なるよ?」
「そうよね
貴方が強すぎただけだったわ
感覚が
おかしくなっているのかしら?」
「・・・・・」
(やっぱり
昔の
私にそっくりねぇ
そう言うところ)
「懐かしいねぇ」
「何が?」
「何でもないよ」
(私がお前になるか
お前が私になるか
あるいは
その
どちらともか
そうなれば
今の私と
未来の私は
全くとは
言えないけど
別物かもしれないねぇ
私とあろうものが
怖くなってきたよ・・・)
「そう
何でもないよ」
海面を赤く
彩った
己の同属の
黒く赤い
血を見ながら
そう呟いた
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