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境鳥村立中学および小学校
野咲ミク 中学担任
相原リョウコ 小学担任
霧山ユリ 中2
藤アラシ 中2
藤タイスケ 中2
星ホクト 中1
杜人イズミ 中1
霧山アン 小6
藤サクラ 小5
星ミナミ 小4
天城マヤ 小2
射手ヒロ 小1
黒式団
ワイアール 男性 40代 アラブ系
サイモン 男性 30代
ビブロス 女性 愛称ミリー
ザラブ
ベル 女性 20代 海洋学者
メイツ 女性 日本人
ナックル 男性 若造
半分の半分である1枚目を食べ終えた瞬間に
2枚目に手を伸ばすホクトとマヤ。
その寸前に
「それは私たちのピザたーっ。」
突然現れた女性二人。
はっきりと聞こえていたし
二人の姿も見て
「この人たちが助っ人だな」
などと考える余裕もあったが
ホクトとマヤはピザを手に取り
そのまま口に運び黙々と食べる。
「なんでたーっ。」
ホクトはじっくり味わってから
「助っ人のお二人ですよね。」
宮田ユズと敷島カエデ
予想通り橘ユイの言った「助っ人」。
「今から焼きますので少しお待ちください。」
「ならばよし。」
午前10時少し前に一台の小さなバスが到着する。
賑やかだが騒がしくないたくさんの声が届く。
キッチンカーから何事かと顔を出すと
大人の女性数名とたくさんの小さな子供達。
「この地区の園児達だ。」
「さあピザを焼け。」
宮田ユズは注文前から焼き始めるように指示。
「ピザピザ言っているのが聞こえる。」
バスから降りた園児達が歌うようにピザを欲しているらしい。
「4等分までやってくれ。」
「私がそれを包むから」
「カエデは列を守らせつつ渡してくれ。」
園児達が駐車場から公園に入ると
一斉にピザのキッチンカー目指して雄叫びながら駆け出した。
その先に他の屋台もいくつかあるが
子供達の足はキッチンカーの前で止まってしまう。
「焼くのだ少年。風のように焼け。」
何を言われてるのか判らないが
とにかく懸命にピザを焼くホクト。
1枚で4人分提供できるので
園児達を待たずに提供できる。
受け取った子供達は口々に
「うめぇ」「おいしいっ」「これが、ピザかっ。」
などと、ずっと賑やかなままだ。
いつもなら怒られる行為だが
この日だけはピザを頬張りながら屋台を見て歩き回る事を許されている。
20名程度の竜巻が吹き抜け「やれやれ」と思う間もなく
駐車場に別のバスが到着する。
「次が来る。さあ風になれ。」
さっっきからこの人は何を言っているのだろうか。
およそ20分間隔で園児を乗せたバスが現れる。
その合間には
10人乗りの車両が何度も訪れ
車椅子や杖を手にするお年寄りも次々と現れた。
緋袴の巫女装束姿の橘ユイが
南室ツヅリと小室アヤとともに現れ
園児達やお年寄り達に声をかけている。
ライダースーツの女性が現れたのは11時を回った頃。
「手は足りてるか?」
「なんとかなってるよ。」
答えたのは宮田ユズ。
「今年は隣町の幼稚園も来るってなって」
「ちょっと忙しくて子供達かわいそうだな。」
この「子供達」は自分達ではないな。とホクトはすぐに察した。
20分間隔なのは子供達が重ならないような配慮で
去年まではもう少しゆっくりできたのだろう。
「それで、お前たも食べたか?」
「食べた。超ウマイ。」
「そうだろう。私が届けたチーズだからな。」
「ちょっと出てくるって北海道まで行ってたのかよっ。」
「おう。だからしっかり働けよ。」
少し離れた場所から
「アンズちゃーん。こっちお願い。」
橘ユイが呼ぶと
「おう。」
と颯爽と行ってしまった。
いろいろと聞きたい事はあったが
ピザを求める客足がなかなか途切れず
ホクトはひたすらピザを焼いた。
最期のバスが引き上げたのは
正午を少し回っていた。
少し掃除しておこうと片付け準備をしていると
他の屋台で接待をしていた大人達がぞろぞろと
キッチンカーの前に並び
「お昼に1枚頼む。」
「こっちは2枚。」
「私はハーフで。」
15人前のピザを焼き終え
ようやく一息つく、前に
「僕達もお昼にしましょうか。」
ホクトがマヤに提案。
「お昼はクアトロで練習しましょう。」
二人の会話を聞いていたのか見送っていた橘ユイ達が戻り
「じゃあそれ私たちにも。」
宮田ユズも気になっていたのか
「クアトロって何。」
「クロトロフォルマッジ。4種類のチーズのピザで」
「トマトソースは使いません。」
説明しながら焼き上げ提供するホクト。
「これは中々に罪深いピザね。」
南室ツヅリの意見に小室アヤも同意し、
「確かに。ホクト、口直しに普通のピザを頼む。」




