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 境鳥村立中学および小学校

野咲ミク 中学担任

相原リョウコ 小学担任

霧山ユリ 中2

藤アラシ 中2

藤タイスケ 中2

星ホクト 中1

杜人イズミ 中1

霧山アン 小6

藤サクラ 小5

星ミナミ 小4

天城マヤ 小2

射手ヒロ 小1

 黒式団

ワイアール 男性 40代 アラブ系

サイモン 男性 30代

ビブロス 女性 愛称ミリー

ザラブ

ベル 女性 20代 海洋学者

メイツ 女性 日本人

ナックル 男性 若造


女性二人は上からジャケットとシャツを羽織っているが

白いTシャツに「黒式」の文字。

「この村にはモンスターの調査に来ました。」

「私たちは世界中のUMAゃモンスターを検証しています。」

ユリさんがいたら発狂しそうだな。

アラシとダイスケもタブレットに表示される翻訳を見ながら同じことを考える。

「どうしてこの村にモンスターがいるのを知っている?」

アラシノ質問にサイモンはナイフを持ったままの手で

二人が見ているタブレットを自分に向け何やら操作し、

再びクルリと回し見せる。

境鳥村公式サイト。怪獣出現に伴う避難計画。

「これだ。」

ザラブが身を乗り出し

「作者を知っていたら教えてほしい。」

藤3兄妹は顔を見合わせ

「作ったのは私たちです。」


翌月曜日

ホクトはイズミに昨日の事を話し

夏休みの課題で災害マップを作製したと教え

「村のサイトにそれが掲載されたみたいで。」

ふーん。と言いながらイズミはスマホを取り出しサイトを開く。

その横でユリとアラシ、ダイスケが情報をすり合わせる。

「怪獣のサイズとかどうした?」

「打合せ通り30m100t。」

ホクトがいつの間に打ち合わせたのかを尋ねると

「ミクちゃんが持って行ってすぐ。」

村から県に提出されるようなことを言っていた。

直後、怪獣について聞かれたらこう答えようと決めた。

「現実的なサイズでしょ。」

アラシはそもそもの想定が荒唐無稽なのだから

徹底的にバカバカしくとてつもなく巨大にしようと言っていたが

「災害マップそのものは本気で作って」

「取材も調査もしっかりやった。」

「なのに怪獣がいるってだけで子供扱いされるのは納得いかない。」

「怪獣ではなく恐竜なら説得力でるでしょ。」

50m2万tクラスよりは説得力は、あるか?

アラシとダイスケが黒式団に話した内容を確認していると

ユリがリーダーのワイアールに話した事とほぼ一致した。

イズミがホクトに「これ?」と聞きながらスマホを見せる。

「うん。模造紙で作ったのを役場の人が取り込んで」

その会話を聞いてユリは怪訝な顔をしながらスマホを取り出し

「村のサイトで私の作ったマップ見て。」

「たち、な。一人で作ったみたいに言うな。」

アラシとダイスケもスマホを取り出し確認。

「怪獣出現に伴う。って書いているけど」

「巨人については何処にも記載されていないよね。」

災害マップには

「横向山に眠る怪獣が目覚めた」を想定した災害として

怪獣が山から飛び出すコミカルなイラストが最上部に掲載されている。

その怪獣の出自や設定については一切触れていない。

「どうしてそこに眠っているのかは」」

「ホクトが小さい頃にタツゴロウさんに聞いたって話が元になっただけで」

しかも当人の祖父星タツゴロウも「そんな話をしたかな」といった程度。

「だから怪獣が埋まっている理由までは書かなかった。」

確かに。と双子が同時に頷く。

「災害マップに怪獣の説明は邪魔だからな。」

そのこともあって完成後に設定を決めた。

どうして、どのように埋まったのかはマップには記載されていない。

「黒式団はどうしてそれを知っていたんだ?」

ホクトが答える前に藤アラシが

「この中に、裏切者がいる。」

たっぷりと間を取って笑いもせず言うので

ホクトは何を言おうとしていたのか忘れた。


「知っているよ。」

授業(と言っても自習)中、

問題集に目を向けながらボソリと呟く霧山ユリ。

独り言にしては声が大きい。

無視するのも悪いかと思って

何の話かを聞こうとす前に

「君がスパイだな?」

ユリが顔を上げないのは

両脇に座る自分とイズミのどちらに対しても問い掛けているからだろう。

乗るべきか?

無視か?

「よく、わかりましたね。」

答えたのは杜人イズミ。

彼女もまた問題集から目を離す事なく言った。

なのでホクトものっかる事にした

「まさか気付かれるとはね。」

すると前の席から

「フ。俺の変装を見破るとは。やるな。」

さらにその隣から

「痕跡は全て消したつもりだったのだがな。」

藤アラシと藤ダイスケも乗っかった。

霧山ユリは顔を上げ、

「ウォッカマティーニを。ステアではなくシェイクで。」

教卓で作業中の野咲ミクは顔を上げず

「それは質問かなミスター」

「ボンド、ジェームズボンド。」

「お前もスパイかよ。」

担任が突っ込み、終業のチャイムが鳴る。


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