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境鳥村立中学および小学校
野咲ミク 中学担任
相原リョウコ 小学担任
霧山ユリ 中2
藤アラシ 中2
藤タイスケ 中2
星ホクト 中1
霧山アン 小6
藤サクラ 小5
星ミナミ 小4
天城マヤ 小2
射手ヒロ 小1
杜人イズミ 中1
始業式。
すっかり通いなれた教室に入るとまだ誰もいない。
ホクトはすぐに、いや気付かない奴がおかしいなどと思いながら
自分の席の確認をする。
横一列ではなく、横二列。前に3つ後ろに2つ。
ホクトは前列3つの中央。
両隣は藤兄弟。
「なんだこれ」と思いながら荷物を置くと
廊下から藤アラシ(多分)の声。
「俺が見たのは3人くらいで」
「全員白Tに黒文字で『黒式』って漢字でかいてあった。」
それに答えたのは小学生射手ヒロ。
「僕も見ました。」
「お昼に6人で。席を分けたので覚えています。」
「全員『黒式』ってTシャツ着てました。」
教室に到着してその話題は
「おかしな奴がいるな。ヒロも気をつけろよ。」
一旦これまでとなり、
藤兄弟も座席の異変に反応する。
「なんだこりゃ。」
「もう一個誰だよ。」
「男三人前並びって担任の悪意感じるよな。」
「失礼な。これは愛だ。」
いつの間にか担任野咲ミクも教室に入り、
その後ろから霧山ユリと、もう一人見知らぬ女子。
「席ついてー。」
ユリだけ席に座り、その少女は野咲ミクの隣に立つ。
「転入生を紹介します。名前書いて。」
杜人イズミ
「もりといずみです。よろしくお願いします。」
「席は空いているユリの隣だ。」
アラシの脇を歩き、着席。
ダイスケが隣のホクトに何かを訴えようとニヤニヤヘワヘラしているのは
後ろの2人にも判ったが
ホクトはアラシに向かってそうしているのだと思って無視した。
座席の並びについて担任は
「2年生が1年生の面倒を見られるようにしただけだ。」
つまり杜人イズミは中学1年生。
「ならその子がここ(ホクトの席)でもよくないっすかー。」
ダイスケが口を尖らせる。
「害にしかならない事をするわけがない。」
「俺たち害獣?」
「むしろナイスなガイですが?」
夏休みの宿題の提出。
二学期の(大雑把な)予定。
「明日は朝からテストです。」
担任はニヤニヤしながら
「夏休みの課題をしっかりやっていれば大丈夫。」
「では解散。」
殆ど同時に霧山ユリがスマホを取り出す。
操作しながら
「イズミちゃん。これから暇?」
突然の質問に少々戸惑いながらも「はい」と答える。
「予約取れた。じゃあ行こうか。」
霧山ユリはとっとと教室から出る。
杜人イズミも慌てて追いかけ
藤アラシ藤タイスケは何やら言い合いながら教室を出る。
ホクトも帰り支度を済ませ帰宅。
明日のテスト勉強どうしよう。
夏休みの課題は提出したので復習のしようがない。
などと思案していると霧山ユリから電話。
転入生と何処かに行くような話をしていたはずだが?
「鞄置いてからか?それとも直接行くか?」
「行くってどこへ?」
「テングランド。イズミの歓迎会。」
「テストは?」
「友人になるかもしれないクラスメイトよりテストを選ぶ。と?」
「カバン置いてから行きます。」
ホクトがテングランドに到着すると当然のように藤兄弟がいて
小学生達も全員揃っていた。
杜人イズミはその小学生達に囲まれている。
霧山イズミと藤兄弟は昼食に忙しい。
「ドンピシャだな。」
「だよなー。」
ユリとダイスケがニヤニヤしながらアラシを見る。
アラシは黙々と食事。
ユリはホクトに耳打ちするように
「黒髪ショートカット。そして眼鏡。」
転入生杜人イズミの容姿。
「それが?」
ユリはホクトを突き放し
「察しの悪い奴は嫌いだよ。」
何の話をしているのやら。
アラシを見ると急に立ち上がり
給仕を手伝う射手ヒロに駆け寄り
「手伝うよ。」
それをニヤニヤしっぱなしのユリとダイrケは
「アピールだな。」
「もっとさりげなくしないと。」
小学生に囲まれている杜人イズミは
「何処から来た」の?」から始まり
「好きな食べ物」あたりまでは
どんな球も素直に打ち返していたのだが
「恋人にするならどんな人?」
星ミナミの直球には手が出なかった。




