表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
38/53

038

境鳥村立中学および小学校

野咲ミク 中学担任

相原リョウコ 小学担任

霧山ユリ 中2

藤アラシ 中2

藤タイスケ 中2

星ホクト 中1

霧山アン 小6

藤サクラ 小5

星ミナミ 小4

天城マヤ 小2

射手ヒロ 小1


以降夏休み後半は

小中学生合同の自由研究は霧山ユリ提案の

夏休みの自由研究の製作に本格的に取り組む事になり

その一環として中学担任野咲ミクの提案でホテル大太楼を訪れ、

その1フロアを占める村役場の協力を求めた。

交渉(実際にはただの窓口)は全てホクトが行うようユリから指示されたのだが

その理由は

「この村の大人達は私達の言うことを聞かないから。」

「ちょっとっ。一緒にしないで。」

妹霧山アンは憤慨し

「ユリ姉とアラダイだけだから。私達の言うことはきいてくれるから。」

「まともな中学生がホクトさんってだけ。」

「いやいや、ホクトはまともじゃあないから。」

ミナミが必死に、真剣に否定。

「ホクトは役場の協力なんて必要ねぇぜって言ってたし。」

必要ねぇなんて言ってねぇ。

「そうなんですか?」

「夏休みの自由研究なのに本物見たら違うかなって。」

役場の広報誌の中で年に2回災害マップが掲載される。

ホクトは自由研究の内容が決定したその日に

祖母に「村でハザートベマップは配布されているのか」を確認し

実物を見て

「これでよくね?」

コッソリと野咲ミクにそう告げると

「自分が実際に体験しそれを活かす事がなんちゃらかんんちゃら」

体験と言われても越して来たばかりで村の事なんて殆ど判らない。

夏休みの前半にあちこち探索するしかないかな。と思案していると

「私に任せて。」

こうして農場や農園を巡らせた。

それなのに今更役場で本職の人から話を聞くとか。

その相手は「住民福祉課防災係」。

対して小中学生。

セッティングした担任の意図が全く判らない。

担当者はハザードマップの資料を殆ど全て開示し詳細に説明してくれた。

八手ダム、八手湖の氾濫

境鳥川の氾濫

横向山の土砂災害

地震、台風、その他の自然災害を想定して作成された緻密な情報と

それぞれの災害に対応した綿密な避難計画。

ホクト以外の子供達はそれらを見ながら

「ここも危ないの?

「あそこも避難場所になってる。」

プロの仕事に感嘆し、さらに

「ここは気付かなかったな。」

「あそこも私達の地図に追加しないと。」

そうなるよな。だってこれ完成品だもの。


お盆の時期を挟み、

子供達は教室で模造紙を広げる。

「っつ。」

ホクトが手を引っ込める。

「紙で切った?痛いよなー。見せて。」

霧山ユリが絆創膏を取り出しながら手を出す。

「いや、これくらい」

「おい。俺の自由研究に血が付いたらどうする。」

「お前の自由研究ではないが地元新聞で取り上げられる予定だから」

「血が付いたら困る。」

藤アラシに藤ダイスケも同調。

兄達がまた何やらほざいている。と思わないでもないが

2人の妹藤サクラも今年の夏休みの自由研究が

「それなりに壮大(?)」なのは実感している。

霧山ユリが強引にホクとの手を取るが

「切ったのどこ?」

何処をどう見ても出血はしていない。

「一応ミクちゃんに診てもらって。」

「大袈裟」と答えながらも教室から追い出され職員室に行くと

担任野咲ミクは相原リョウコと共にコーヒーを啜ってだべっている。

「お前も飲むか?」

「いただきましょう。」

2人に対するよう同じく事務椅子に座りコーヒーを啜る星ホクト。

「で?どうした。」

「手を切ったのではないかと言われて。」

「は?自分の事じゃあないのか?」

「まあ切れていないようですが」

「せっかくなのでちょっと質問を。」

「クレームね?クレームなのね?教師に対して大胆。」」

燥ぐ相原リョウコを無視して

「クレームではありません。疑問があるだけです。」

「疑問?質問って言ってなかった?」

「災害マップを作っているのに」

「本物を見せる必要があったのでしょうか。」

相原リョウコにはホクトの疑問いの意図が判らない。

子供達の作るハザードマップの完成度を高める手段として

プロの作った「本物」を手本にするのは有効だ。

「確かにお前達が見たのは本物の災害マップだ。」

「でもお前達が作っているのは災害マップなのか?」

「そのつもりでしたけど。」

「部長は違う事言っていたぞ。」

「違う?」

「自分で確かめてこい。」

ホクトがコーヒーを置いて立ち上がる。

「何?どゆこと?」

相原リョウコは混乱したまま。

「じゃあ一緒に行って確かめよう。」

3人が教室に戻る。

机と椅子は教室の前方に押しやられ

子供達は開けた場所に模造紙を数枚広げ

あれやこれや賑やかに作業をしている。

指示出す霧山ユリに声をかけようとするホクトを野咲ミクが止める。

振り向いたホクトに野咲ミクは正面の黒板を見せる。

上に大きく「怪獣対策本部」その下に

「怪獣出現に伴う避難計画」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ