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033

境鳥村立中学および小学校

野咲ミク 中学担任

相原リョウコ 小学担任

霧山ユリ 中2

藤アラシ 中2

藤タイスケ 中2

星ホクト 中1

霧山アン 小6

藤サクラ 小5

星ミナミ 小4

天城マヤ 小2

射手ヒロ 小1


昼食後、数分の移動で目的地「ヤマト牧場」に到着。

「ここも広いな。」

「でも山に来たって感じ。」

「ずっと山だったじゃん。」

子供達の言葉通り、「ハヤタ農園」も「ちきんふぁーむGO」も

標高は横境鳥温泉街と殆ど変わらないが

どちらの敷地も平地にあった。

ヤマト牧場だけが温泉街と同じように

宅地こそ平ではあるが牧場の殆どは斜面になっている。

引率の相原リョウコが家屋に向かう。

「ヤギだっ。」

走り出したのはヒロ。ミナミとマヤがそれに続く。

ホクトとユリ、アンは日差しを避けようと目の前の東屋へ。

中央には大きな木のテーブル。

見覚えのある石窯。その隣に

石の壁で四角に囲まれた中には灰と燃え残った炭。

「炉。かな?どこかに金網が。」

「金網?何するの?」

「調理用のグリル?なのかと思って。」

「肉か?肉を焼くのか?」

ホクトとユリの会話の最中、声が届く。

羊だー。馬だー。

かわいいー。思ったよりゴワゴワ。

「肉、だな。」


相原リョウコが男性を連れ戻り全員を集合させる。

「ヤマト牧場オーナーのヤマトです。」

「気軽にランチャーと呼んでください。」

「ランチャーって?」

「牧場主の事ですね。そして」

ヤマト氏が指笛を吹くと玄関から二頭のボーダーコリーが飛び出す。

ハヤタ氏の周りをぐるりと一周して足元にピタリと座る。

子供達の目が輝きボーダーコリーに駆け寄る。

「撫でてもいいですか?」

「なんて名前ですか?」

「撫でても大丈夫。こっちがセラ、こっちがノン。」

二頭はお座りしたまま尻尾を振って子供達に撫で繰り回される。

ホクトが目線を合わせるようにしゃがんで手を伸ばすと

二頭ともが他の犬と同じようにゴロンと転がりお腹を見せた。


山羊、羊、馬がそれぞれ柵で区切られそれぞれを案内。

山羊は主にミルクの採取と加工。

「雑草退治に貸し出しもしています。」

羊もミルクは採るがメインは羊毛。

「この品種は人の手で定期的に毛を刈ってあげる必要があります。」

「放置しておくと大きな毛玉になって身動き取れなくなって」

「死んでしまいます。」

そしてそれを食う。。などとユリがホクトに耳打ちする。

「セラちゃんとノンちゃんは牧羊犬ですか?」

待ってましたとばかりにニヤリと笑い指笛。

二頭は柵を飛び越え次の指示を待つ。

音の数、長さで指示を伝え羊を誘導する。

散らばった羊を一か所に集め別の場所に移動。

「まあでも指示しなくても夕方には勝手に小屋に誘導してくれる。」

「羊たちも暗くなると寝床に帰ろうとするしね。」

「牧羊犬と言うより番犬かな。」

「ハヤタさんとこもゴウさんとこも番犬いたよね。」

子供達が話すと

「このあたりは野生の動物もいますからね。」

「異常があったら吠えて呼んでくれます。」

馬は移動手段と運搬などの労働力。

「半分は趣味です。」

「サラブレッド?」

「競走馬になれなかった子達です。」

「鞍は乗せたまま?」

「いいえ、今日は皆さんが来るので支度しておきました。」

女性がヘルメットを持って来て二班に分かれて引馬体験。

「高ーい。」

「馬で学校とか通える?」

「法的には可能ですよ。」

「馬買おう。ユリ姉。エコだよ。馬だよ。」「

「確か自転車と同じ扱だから二人乗りは出来ないんじゃない?」

「じゃあ二頭で。」

その後アンはヤマト氏から馬の世話について善意悪意なく

事実のみを滾々と語られ、馬通学は完全に諦めた。

お土産に山羊と羊のチーズを受け取り

後日、パンを焼いて堪能した。


引率の相原リョウコは子供達を全員送り届け学校に戻ると

車の鍵を職員室のキーボックスへと返却し

戸締りをせず外に出て中庭に向かう。

野咲ミクがコチキーにゆ食事を与えている。

「おかえり。どうだった。」

「三軒ともワンオ達がお腹見せた。」

「鶏は?」

「とくになにも。羊と山羊も。」

「馬は?」

「そわそわして危ないからって乗せられなかった。」

「どっち?」

「ミナミちゃんはずっと撮影していたから判らなかったなぁ。」

猫たちを一撫でして野咲ミクは立ち上がり

「じゃあ見てみようか。」

「ちゃんと撮れているといいけど。」

2人は視聴覚室へと向かう。


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