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⑻『白昼夢に於ける、一考察』

⑻『白昼夢に於ける、一考察』


文章の中に於ける、真実的意味を見出そうとすると、それが私小説であれ、思想書であれ、詩であれ、逆説的に自己に訴え掛けてくるものでないと、真実らしさは感得できまい。それは、白昼夢とて同じことであって、どれだけ見たものに真実味を与えるか、という問題に帰結する様だ。



しかし、それが何だと言うのだろう。問題は非常に複雑化しており、その問題すら、白昼夢の様な感じがするし、明滅している現象の如く、実に愉快に白昼に白昼夢は浮遊している。まるで、空を覆い尽くす雲の感覚で、白昼夢は理路整然とせずに、浮遊している。



しかし、裏を返せば、真に奇怪なこの白昼夢という存在が、確かに人間に不可思議を残してくれている点で、未知への期待感というものが現出するし、我々は其処に、人類誕生の未知すら感じるという観点からすると、まだ、白昼夢の未解決こそが、一つの真理として、残存しているかの様である。

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