第88話『黒き剣と適応の極致』
封印の間に響く激しい衝撃音。
ユークの剣とザヴァートの魔剣が激突し、凄まじい魔力の余波が周囲を焼き尽くしていた。
「クク……! なかなかやるな」
ザヴァートは笑みを浮かべながら、黒いオーラを纏った剣を振り抜く。
「だが、その程度では──」
瞬間、ユークの姿が消えた。
「……なに?」
次の瞬間、ザヴァートの背後から鋭い殺気が迫る。
ユークの剣が空間を切り裂きながら、一閃。
「チッ!」
ザヴァートは咄嗟に回避するも、ユークの剣は確実に彼の左肩を裂いた。
「……避けたか。さすがだな」
ユークは静かに剣を構え直す。
(やはり、こいつ……強い)
試練を乗り越えた今の自分でも、まだ互角。
だが——
「こっちには《万能適応》がある」
戦いの最中にも、ユークの体は最適な戦い方を模索し続けている。
一撃ごとに、彼の攻撃は鋭さを増し、無駄が削ぎ落とされていく。
「……面白い」
ザヴァートは不敵に笑った。
「ならば、俺も本気を出させてもらおう」
闇の魔力が膨れ上がり、ザヴァートの周囲の空間が歪む。
「《奈落の剣》」
黒き魔剣が、禍々しい波動を放ちながら変化していく。
ユークは目を細め、呼吸を整える。
(ここが正念場か……!)
次の瞬間、二つの力が激突した——!
——次回、決着の時。
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