↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「いらない」と言われた万能スキル、俺が本気で使ったら世界最強でした  作者: 一ノ瀬咲
第一章 追放と覚醒──万能の力が世界を変える時
15/102

第14話 『勇者パーティ、ついに王国からも見限られる』

 王都・ヴェルンハイト。


 王国の中心にそびえ立つ巨大な城の前で、レオナールたちは緊張した面持ちで立っていた。


 「つ、ついに……王国が俺たちを認め直してくれるんだ……!」


 昨日、ギルドでEランク降格を言い渡され、どん底に突き落とされた彼らだったが、「王国からの召喚命令」を受けたことで、希望を取り戻していた。


 「よかった……! きっと、ギルドが間違ってたのよ!」

 「そうよ! 私たちは勇者パーティーなんだから!」


 王国が「本当の実力」を見直してくれる——

 そう信じて疑わなかった。


 しかし、門の前で待っていた騎士の顔は冷たかった。


 「貴様らか。王宮会議室へ案内する」


 不安を抱えながらも、レオナールたちは城の中へと足を踏み入れた。


  王城の会議室。


 そこには、王国の高官たちがずらりと並んでいた。

 さらに、見慣れない人物——異国の装束をまとった神聖教会の使者が同席している。


 (神聖教会……? どうして……?)


 彼らは、勇者の選定や聖剣の管理を担う機関だ。

 ということは——


 (まさか、新たな勇者の選定!?)


 期待に胸を膨らませるレオナールだったが——


 次の瞬間、王国の高官が冷たい口調で言い放った。


 「貴様らを召喚した理由は一つだ」


 「“勇者”としての正式な資格を剥奪する」


 会議室に静寂が広がった。


 「——は?」


 あまりにも突拍子のない言葉に、レオナールの思考が一瞬止まる。


 「ちょ、ちょっと待ってください! 私たちは勇者パーティーなんですよ!?」


 「どうして……!? そんなの、おかしいです……!」


 だが、王国の使者は淡々と事実を述べる。


 「お前たちの戦績は記録されている。直近の討伐失敗、ギルドでのEランク降格、騎士団との戦闘テスト……どれをとっても、“勇者”と呼ぶにはあまりに不甲斐ない」


 「そして何より——」


 彼は一枚の文書を取り出し、レオナールたちに突きつけた。


 「“ユーク・アーデル”の存在が確認された」


 「……!!」


 ユークの名前を聞いた瞬間、場の空気が凍りついた。


 「ま、まさか……」

 「ユーク……あの地味な補助役が……?」


 王国の使者は冷静に続ける。


 「ユーク・アーデルは、すでにSランク冒険者として正式に認定されている。加えて、王都近郊でドラゴンを単独討伐した記録が残っている」


 「今や“王国が認める最強の冒険者”であり、お前たちが“勇者”を名乗る理由は、もはやどこにもない」


 「そ、そんな馬鹿な……!」


 彼の拳が震える。


 信じられない。

 あの、自分たちが“役立たず”だと決めつけ、追放したユークが……王国の最重要人物になっている!?


 


 王国の使者は、さらに追い討ちをかけるように言った。


 「今後、貴様らに与えられていた資金援助や特権は全て撤廃する」


 「国としては、今後ユーク・アーデルと正式に接触し、“新たな勇者”としての役割を依頼する方針だ」


 「ふ、ふざけるな……!」


 レオナールは叫び、会議室の机を叩いた。


 「ユークなんて、ただの補助役だったんだぞ!? そんな奴が、俺たちの代わりになるはずがない!」


 しかし、王国の使者は冷ややかに言い放つ。


 「……本当にそうか?」


 「むしろ、お前たちの方こそ、“ユークの補助”がなければ何もできなかったのではないか?」


 レオナールは言葉を失った。


 王城を追い出されたレオナールたちは、呆然と城門の前に立ち尽くしていた。


 「……私たち、本当に……終わったの?」


 「うそよ……こんなの、認められるわけない……」


 そして、レオナールは拳を握りしめ、低く呟いた。


 「ユーク……ッ!!」


 「絶対に……お前を取り戻す……!」


 怒りと嫉妬を滲ませながら、レオナールは闇に消えた——。

読んでいただきありがとうごさいます!

この作品が面白かったら、感想、ブグマ&評価(下の星マーク)をお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。