#2-14 相転移エンジン 【キャラデザあり】
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「ッ・・・眩ッ・・・」
眩いほどの強い光が俺の網膜を焼き付けくる、溜らず手で遮ぎり、ちょっとづつ目を慣らしていくことでようやくそれを見ることができた。
「これは・・・なんだ・・・」
ゲートを潜り抜けた先、そこはとんでもなく大きな逆ドームに地面が窪み、壁からは直径が自動車よりも大きな機械のケーブルが幾重にも、深き窪みの中央に鎮座する青白く光り輝く【大きな物体】に繋がれて居た。
物体はまるで心臓の様に、音もなく一定のリズムで強い光からさらに強い光へと点滅を繰り返し、その都度光がつながったケーブルたちへ、血液の様に光が伝わっていくのが見て取れる。
―クイッ
ふと、その物体に気をとられ、石化したかの様に呆然としてた俺に、白い指が俺のアゴをクイっと横を向かせ。
「気を付けて、あまりアレを長く見ない方がいいわ、長く見ると持ってかれるわ、眼を」
その赤い宝石の様な瞳が俺を覗く。
「ッ!いい加減教えてくれないか、いったいお前たちはなんなんだ!それにアレは・・・」
「っ・・・、私たちは・・・」
溜まりにたまった疑問、そして謎の心臓の様な物体、人は知らないという事が何よりのストレスである、俺のストレスを察したのか、レイチェルはようやく俺の疑問に返答しようとしていた。
『マスター!』
「まだなんかあんのかよ・・・」
アリスに警告され幾人のも、接近する足音に気づく、そして気づけば狙う様に四方八方からレーザーサイトが俺を狙っている。
「動くな」なと警告し、俺とレイチェルを取り囲む様に数名の異様なエルフたちが特殊な銃器を俺に向けていた。
「スゥ中尉、何故また勝手な独断行動をした」
「…ヒルベルト少将!彼は旧人類です、我々の大きな戦力になるはずです!だから・・・」
「だから連れて来たと?今がどれだけ厳戒態勢かわかっているのか」
「・・・」
俺らを取り囲んでいるエルフたちを描き分けて出て来た人物、黒い装甲を纏い、機械の軋みが特徴的な、貌がない大きな全身サイボーグの男だった。
「スゥー中尉、ほんとに君は若さ故に無謀に突っ走る、下がって今一度、頭を冷やしてこい」
「ですが!少将!彼に約束しました、ナンジョー女史に会わせると」
そうレイチェルが俺の前に立ち、その上官とも思えるサイボーグの男に食い掛る。
「次から次へと勝手なことを、ほんとに君の扱いには困る、とりあえず下がれ」
「・・・尊命」
―イラッ
「おい、そこのミスター貌無し、俺を無視して会話進めないでくれねーか」
「あぁ、すまないね少年、君のことはおよそは調べはついているよ」
で、君はこれからどうする?といわんばかりの雰囲気を匂わす、無論囲まれて今から帰りますと言って帰らせてくる様にも見えない、なによりここに来た目的は≪EXE≫との接触の俺としては帰る選択肢など毛頭なかった。
「ふむ、いいだろ、来客用のおもてなしなどの備蓄はないのだがね、お茶ぐらいなら出してやろう」
俺が帰る気はないと顔に書いたのを、読み取ったのか貌無しは頷く、それを合図に周囲のエルフたちは一斉に俺への警戒の構えを解く。
「その前に、教えてくれ、お前らはほんとになんなんだ?ここはなんなんだ?アレ(・・)は一体なんなんだ?」
レイチェル、そしてこの貌無しに地上のエルフとは違う雰囲気のエルフたち、イラつく疑問の渦を解消すべく、再度それを訪ねずには居られないのだ。
「我らは、λ算術騎士団、かつて世界を牛耳るシステムに敗北を喫した民の末裔だ」
「システム?AIに挑んだていうのか、おまえらは・・・」
「そして、アレは我ら長耳族最後の希望の要
≪相転移エンジン≫ だ」
『そんなの嘘っパチです!マスター!相転移エンジンですって?!こんな場所にそんな大事な代物があるわけが・・・』
「小さきシステムよ、事実≪相転移エンジン≫はここにある、そして地上の防衛の動力源に使われている」
『マスター、この人私のこと・・・』
「あんた・・・アリスが見えてるのか」
俺の体の中で存在し情報の根を張るAIアリスを、こいつは認識したのだ。
「ついてこい少年」
貌無し(ノンフェイス)はそう言い、俺たちについてくる様促す。
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