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二人と
美由とファストフードでお茶しながら、僕はぼんやりしていた。
「どうしたの?」
美由がたずねた。
「別に…」
僕は愛されてるわけじゃない。いるべき場所にいるべきもの。
「彩乃のこと、考えてるの?」
「ちょっとね」
僕は笑った。
美由とキスをしているとき、スズメより少し大きな野鳥が飛んでいくのが目に入った。
「気、散らさないでよ」
「ゴメン」
「なんか、楽しくなかった」
帰り道、美由がつぶやいた。
「彩乃のこと、考えてたの?」
「そんなには…」
「そう」
美由が手を振った。
「じゃ、明日も楽しくやろうよ」
笑顔で、彼女は去っていった。
家の前に、彩乃がいた。
彩乃は僕に抱きついた。
「ねえ、私のこと、好きになって!愛して!お願い!」
僕らはキスをした。




