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都市アランダ  作者: ilovuta
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26話 カウンセリング

 チターナは日帰りなので、あまり長居はできない、家でずっと雑談をしていてもいいけど、せっかく北部に来たのだから散歩しようという話になった。チターナは西部で売られて西部で買われ、西部で育った。つまり初めての北部となる。パールのように東部から北部にくるほど文化に差はないが、西部も比較的、フートへの扱いが良くないので、北部の品の良さや建物の違いなどは興味があるはずだ。

 散歩に行くという提案は私がしたのだが、チターナが乗り気な一方、ご主人様は「2人でいってきな、女の子同士の話題もあるだろうし」と言って二階に上がって言ってしまった。今日はいまいち付き合いが悪い気がする。なんてフートには、似合わないことを思ってしまった。

 チターナはご主人様の反応をみて少し残念そうだったが、数秒で準備を万端にし、玄関のドアの前で私を待っている。なんか可愛く思える。

「じゃあ行こうか」

「うん!」

「では、ご主人様いってきまーす!」

 私が声を大きめに言うと、二階の奥の方から「はーい」との返事が帰ってきた。


「ねぇ、なんかご主人様って呼ぶの違和感なーい?パール」

 家を出て、数歩はしゃぎながら歩き、少し落ち着いてからチターナが話しかけてきた。私はチターナの言っている内容より、彼女が呼び捨てで呼んでくれたことがなん か心が温かくなった。友達とはこんな感じなのだろう…。

「え?…あ、そう?そうかな?」

 呼び捨てされたことに浸っていた私は我に帰り、変な返事を返してしまった。

「そうだよ。あたしの場合は持ち主は店長だから自然に店長って呼んでるけどさ…あっ、そういえばパールはしのぶさんとの関係決着ついたの?」

 チターナはいたずらそうに言った。

「ま…まだ…だよ?」

 この質問は想定内だった。だが、チターナはふられたとはいえまだ完全にご主人様への好意は消えていないだろう。そんな相手になんか「まだ」という返事をしたくなかった。

「そっかー…あたしがとっちゃうよ?」

 チターナの顔をみれば本気でないのはわかる、だがとても不安感が湧いた。中部の宿でチターナがご主人様に告白した時はこんな感情はなかった、冷静に見ていられたのに…。

「ちょっ…ちょっとパールなに本気な顔してんの?冗談だよ?パールの恋愛を邪魔しようなんておもってないよ?」

 表情に出さないように務めていたが、バレバレだったようだ。

「私…恋愛ってわかんないの…どんなものか、どんな気持ちかも…」

 同性で過去も似たチターナならいろいろ聞けるかも知れない、そんな期待を少し込めて言ってみた。

「あらまー、そうかじゃあ相談にのるよ、相談てか…あれよ…あれ、カウンセリング!うぶなパールちゃんを大人にするカウンセリング…むふ!」

 いつも明るくてとても頼りになる。始めてあった時は私の方がクールで俯瞰できていたのに…。

 でもこうしてご主人様以外にも頼れる人がいるのはとても幸せ!


 私とチターナは散歩しながら一時間あまり「大人にするカウンセリング」というものをした。日がくれた西部は危険だそうなので、チターナはご主人様によろしくと残して駆け足で西部へ帰って行った。


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