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一件落着後の杞憂

「これはいったい!?って!え!!?ハル!?」


見ていたメイド達が事の説明を母にすると、母は俺を信じられないとばかりにみる。


まぁそれは当然の反応で、俺自身も戸惑っております。


「ハル。‥いったい何がおきたの?」


母リリスが宙に浮く俺に問いかける。


むぅ~。説明するべきかどうか悩んだが、ここまで見られた以上隠しようもない、‥かな。


と急に意識が遠のいて宙から落ちそうになる所を母が慌てて支えた。


どうやら煙を吸い過ぎたのかも‥。


そのまま意識を落とした。


〇〇


目がさめると、見慣れた天井が見えた。

どうやら死んではいない様だ。


「オギャァ!オギャァ!」


無意識に鳴き声がでる。

確かにお腹が空いたとは感じたが、泣くつもりは無い。これが生理現象というものなのだ。


その鳴き声で急ぎ母が駆けつけてきた。

今度は父も一緒だ。


母は迷わずペロンと乳を出し、俺の口に突起物を押し付ける。


ゴクゴクゴクゴクゴクゴク!!


喋ったり意思を伝えられるって事が自身で分かった今、しかも生前の記憶も維持している俺にとってこの状況は非常に忍びない。


許せ母!!許せ父!!決して別にやましい気持ちがあってしている訳ではない!!


生理現象なのだ!!


まて!もしかしてこれは、かなりの変態発言では?


いやいやいやいや!!考えるのをやめよう!!!ひたすらに飲むのだ!この突起物から溢れ出る白い液体を搾取する事のみ考えるのだ俺!!俺ぇぇぇえ!!!!!


しばらくして。


変に考えすぎて非常に窶れた表情で吸い終わると、父が俺を抱き抱える。


「それにしても良く死者が出なかったもんだね。家は少し焼けちゃったけど、死者と怪我人が出なかった。それが一番よかった。でも本当にハルがあの火を消したのかい?」


「えぇ。私も本当ならメイド達から聞いた話を疑わずにはいられなかっただろうけど、私が駆けつけた時、ハルは宙を浮いていたの。それにランスが言うには【#思念伝達__テレパシー__#】で会話もしたと言っていたわ。」


「そんなに!?っていうか全部上位階級の魔法だよ!?」


コンコン。と不意にノックがなる。


「ママ!パパ!ランスです。」


「入ってきなさい。」


扉が開かれランスが入ってきたのだが、凄く落ち込んでいる様子だ。


「ランス。話はママから聞いたぞ。ハルも丁度落ち着いた所だからしっかりハルに謝るんだ。」


父が俺の目線をランスの位置に合わせる。


「ハル。‥ごめん。てっきり僕!ハルに悪魔が取り憑いていると勘違いして‥それで、それで‥。」


そこからランスは泣き崩れながら俺に謝った。


どうやら本当に俺に悪魔が取り憑いていると勘違いしていたらしく、父の書斎にある魔法の本を取り出し、独自で勉強したらしい。


そしてある本の物語に出てくる悪魔は火が弱点だと言う事で、火で俺に憑いた悪霊を払う為にこうなったそうだ。


子供の発想はぶっ飛びすぎていて、理解しがたい。けど本気なんだ。


それに加えてよく見ている。ちょっとした行動でなんとなく俺の存在に気づいたのだろうな。


(大丈夫。俺もどうってこと無かったし、幸いにも死者はでていない。けど、次に何か行動を起こす時は相談してほしいかな。)


「うん。分かった。」


ランスは涙を拭うと頷き、納得してくれたようだ。


それにしても、俺が生まれたこの世界はどうやら前の世界とは違うようだ。

父と母の会話からしても魔法を使えるのは普通みたいな感覚だった。

もしかして俺が今体験してるのはラノベとかでよくある異世界転生的なものなのかもしれない。

考えれば考えるほど底に入ってきそうだ。


でも、まぁ今は考えるのをやめよう。


とりあえず今日は一件落着だ。、と父の腕にもたれかかると、俺を抱く父の顔がとんでもなく濃い驚愕の表情に変わっていた。


「えぇぇ!!!!!?ハル喋れたの!?ねぇ!リリス!?今の聞いたかい?」


母の方へと視線を向けると母も驚愕のあまり停止していた。


「リリス起きて!聞いたよね?今の。今の!」


父は母を揺さぶり、意識を戻した母はコクコクと頷いた。


「ハル!パパの事わかるのかい?さっきみたいに話してみて!」


えーと。どうやらテレパシーが漏れてしまったようだ。


もう誤魔化しは効かないな。けど俺がこんなんだと気持ち悪がれたりしないかな?


そんな杞憂を抱きながら、話すことを俺は決意した。






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