両手に花でデート
クズです。
翌朝。諸々説明したら、意外とすんなり受け入れてくれたマコト。キョウカと喧嘩しつつも、本気でこのまま争い続けるのはまずいと感じていたらしい。だったらいっそ全員まとめての方が考えることが少なくて楽だと。
でもお詫びに明日デートしてねと言われたので、食卓でみんなにそのことを告げたのだが、
「アタシも行くぞ」
「は?……いや。いい機会だ。いいかげん、とは思ってたんだ」
両手に花でデートすることになった。
どうしよう。まだこの街のことよく知らないんだよな。……ラウラと巡った場所悪くなかったよね。……バレないでしょ。
……とりあえず水族館。
「すげー。でっけえ魚。大味そうだけどな」
「ここにしかいない魚なんだって」
「あっ。鯛が泳いでますよシアンさん。美味しそうですね」
……次。
「綺麗な魚だね」
「これは食えねーな」
「毒がありそうだよな」
やっぱり猫なんだね。君たち妙に魚を食べたがったもんね。旅路で。
「この後あっちでショーをやるみたいだよ。行ってみようよ」
……開演後。
「はー。賢いもんだな。魚のくせに」
「実は魚じゃないんだよ。どちらかというと人間の仲間なんだ」
「物知りなんですね。シアンさん」
ラウラの時ほど手応えなかったなあ。
同じこと書くのもなあ、と思い悩みました。




