キョウカのこと大好きだよ
スタジオからの帰り道。教科が二人っきりで話したいことがあるというので、みんなには先に帰ってもらった。当番
の話だろうか。
「どうしたの?キョウカ」
「どうしたの、か。心当たりねーか?シアン」
まあ色々あるよ。怒られそうなこと。でもどれかわからないし、地雷も踏み抜きたくない。
「キョウカは鋭いからね。別に何か隠し事ができるとは思ってないけど」
「……なんか思ったより色々隠し事ありそうだな?まあいい。一昨日だよ。ユキと話してたじゃねーか。ほら……その……」
「……キョウカはどう思うの?」
「……アタシの口から聞きてえのかよ」
「いや。まあ。構わないのかなと」
「全員をって話か?」
「うん」
「……どーせ他にもいんだろ。エルード出た時のこと忘れてねえぞ」
「……そっか」
「数が多い方が結びつきも強くなるだろ。……忘れられたら嫌だしよ」
「私はキョウカのこと大好きだよ。四人セットのうちのひとりとしてじゃなく。キョウカという女の子が好きなんだ」
「ばっ。……けっ。どうせ他のやつにも言ってんだろ」
多分ずっと見られてたんだろうな。適当なことしてきた分、ちゃんと返さないとな。
「今私の目の前にいるのはキョウカ一人だよ」
「……そりゃそうだろうがよ」
微笑みながら手を差し出したら、ちゃんと握り返してくれた。帰ろう。
こんなクズ男やったっけ。




