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巡る導師に惚れぬものなく  作者: 亜城優


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早朝、マコトと

よく寝た。昨日は結構歩き回ったから疲れてたんだろうな。……身を起こす前に横を向いてみる。服を着たヒビキが寝ていた。セーフ。……今日はみんなの練習を見に行くことになってるんだったかな。


「おはよう。マコト」


「おはようございます。シアンさん」


「今日はちょっと早起き?」


「ええ。シアンさんが見にきてくださるんだと思うと、なんだかはりきっちゃって」


「全員揃って演奏してるところを見るのは、最初に出会った時以来かな。実はあの時はギターとベースの違いも分かってなかったんだよね」


「そうだったんですか?でも、あの時の言葉、嬉しかったんですよ。私たち、今ではそれなりに仕事をもらえるようになりましたけど、ちゃんとまっすぐこちらを見て褒めてくれる人って今までいなかったんです。賑やかしとして呼ばれるだけで、私たち目当てのファンはあんまりいない、みたいな」


「ここでいっぱいファンがついてくれるといいね」


「……そうですね」


「……ちょっとおいで。マコト」


「あっ」


そっとマコトを抱きしめた。マコトも目を閉じ、体重を預けてくる。ラウラにキスしてから、何だか変な勢いがついてしまった自覚はあるけど、いいや。もう気にしない。

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