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00.Grase Of Deception「欺瞞の美玉」
愛しき平穏、伝わる優しさ。
世界の営みを見守る影は、虚無なる”少女”のものだった。
終焉の黄昏が狂わせた歯車が、哀しき別離を押しつける。
故に、立ち上がるは復讐者。
故に、立ち向かうは後継者。
終始の時を刻んだ歯車が、軋みを上げて哭き狂う。
誰もが望まぬ終幕の果て、統べて臨む刃を抱きし者は――
「俺は……いつの間にかやり遂げていたのか」
「まだもう少しだけ、お話をしてください……」
散り逝く仇花、そのすべての想いを背負い立て。
――大いなる実りは冷厳を耐え抜いた先にある。
墜涙は叛逆へのプロローグ。
此れは運命を憎む物語。




