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「...あ」
ぽとりと、線香花火の先が落ちては、照らしていた光は暗くなる。
「ねぇ、勝負しようよ。どっちが長くもつか」
残った二本のうち一本をこちらに渡してくる。
俺たちは、警察に追われながらも何とか逃げ切り、恐れ知らずかただの馬鹿かそのまま帰ることはなくそこら辺のドラッグストアで花火を購入してその近くの公園で花火をしていた。
線香花火を受け取り、せーので火をつける。
なぜだか、警察に追われたというのに、ぼーっとぱちぱちとはじける火の玉を見ていた。
すぐに俺の線香花火の火はすぐに地面に落ちて、目の前の火の光を静かに見ていた。
「あははは、ゆうた線香花火へたくそだね」
きらめく線香花火と同じぐらいの輝きが、確かに少女の笑顔にあると感じた。
腫れた瞼と、あざのある腕がまるで嘘かのようだった。
「...うるせぇ」
聞くのが怖くなった。どうせ自分は何もできないと、そう判断してしまったから。やはり自分は矮小だ。すぐに諦念に駆られ、決めつけてしまう。
それでも、目の前のこの少女のほんの少しでも助けになれるのなら、何かしてやりたいと、漠然とそう思うのだった。




