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聖櫃  作者: 無名人
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1日目

前ページで話したように

この目の前の非現実的空間に

理解が追いつくよりも先に

目の前のある意味神秘的で幻想的な

光景に目を奪われていた。


年齢は恐らく20代前半?

髪は長く腰丈に伸びた黒髪

足元くらいまでの白いワンピースを着た

儚げな顔つきの女性

泣いていたのだろうか目元に涙が止まっている

でも不思議と顔は微笑んでいるようにも見える。


そんな名前も知らない「彼女」に恋をした。

それから数分経ってから、状況を把握しようと思いビルの外を注意深く見てみることにした。


大都会と言えずとも街並みは

ビルに囲まれていて下には舗装された道路に

車や人々が見える。


ただ、何一つとして動いていない。

だからなのか街は静謐に包まれていた。


なぜ「僕」だけが動いていて

世界が止まっているのかは分からない。

何かのきっかけで動き出すのかもしれないし

かと言ってただ待っているだけというのも退屈だし、何より時が動き出せば「彼女」は死んでしまう。


「いつ終わるか分からない世界だし

やれることをやってみるか、、、」と探索に出かけた。


ビルは15階建てくらいの

大きさで「僕」がいたのは10階のようだ

階層の移動や部屋を出ることも問題ない。

不思議だが助かったのは

時間が静止していても自販機や

エレベーターなどの電子機器を問題なく使えること。


出入りも自由ならば静止した世界での

食料問題は心配無用になった。

窃盗だと言われても背に腹はかえられない。


もしも時間が動き出して

「彼女」物理法則通りの動きをするならば

救助用のマットとかがあれば引いておけば助かるかな?とか思いながら周辺のコンビニや

スーパー、生活雑貨店などを見てみる。

弁当だったり、飲み物を少し持ち帰り

そのまま何か衝撃を和らげるための物をさがす。


ビルから歩いて10分くらいの場所に

商業施設があったのは嬉しい誤算だった。

「ここからベッドのマットレスだったりを大量に運べばどうにかなるかな?」などと思いながら

自分が眠る用と、救助マットが見つかるまでの繋ぎとして1枚ずつ持ってくることにした。


なかなかに重労働だったので

今日から1枚ずつ持ってきて積み重ねていこうと思う。


「僕」は一通りの探索を終えて

1度拠点となる10階に帰ってきた。

なぜという当然の疑問は解決しないけど

どうしても気になるのは

なぜ「彼女」は飛び降りたのだろうか。

もしかすると救うために

止めるために「僕」だけが

この静止した世界で動けるのならと思うと

怖さと同時に少し主人公になった気分で

気持ちが昂った。


今日は動き回って、頭を使ったからか

外は明るいままだが眠くなる。

また明日、「彼女」のために出来ることをしようと微睡みの中に意識を溶かす。

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