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婚約破棄されたら幸せを拾いました  作者: 夏つばき


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149 カッコウ


兄貴に恥を忍んで現状を書き連ね、金と服を用意してもらった。


だが、入学式に出席するつもりはない。


かつての騎士の同僚たちが出席している可能性もあるし、理事のアンナとダニエルは間違いなく出席するだろう。

俺の落ちぶれた今の姿を、誰にも見られたくなかった。


(・・・・・・学院は、ここだな)

重厚な石造りの校舎の周りには、人を拒むかのように高い壁が張り巡らされていた。

しかし、その壁際には、雰囲気を和らげるかのように色とりどりの花が咲く花壇が並んでいた。

春の光を浴びて鮮やかな花々が咲き誇る中、人目につかぬ場所を必死に探す自分が、ひどく惨めに思えた。


(・・・・・・・・・ここなら、大丈夫だろう)

学院から少し離れた場所で、誰にも見つからないように身を潜め、物陰から様子を窺った。

昨夜の雨でぬかるんだ足元が、その惨めさをいっそう際立たせる。


だが、ここで待っていれば、兄貴たちが来るのもすぐにわかるだろう。

我慢しながら佇んでいると、門のそばにいた職員の、張りのある声が聞こえてきた。


「アンナ様、ようこそお越しくださいました」


思わず覗き込むように顔を出すと、アンナが職員ににこやかに出迎えられているのが目に入った。

今や二人の子持ちだそうだが、若い頃と変わらず綺麗だった。

いや、むしろますます美しくなったようだ。


(・・・アンナは、学院の特待制度の発案者だもんな)

ハリソンはこの制度の恩恵を受け、学院に入学することになったと書かれていた。

アンナはもちろん、ダニエルも多額の寄付をしており、理事に名を連ねているという。


俺にとっては憎い二人だが、因果なもので、俺の息子がその恩恵を受けている。

アンナは、ハリソンが俺の息子だと、果たして知っているのだろうか。


「ヘンリー、そこにいたのか」

「すみません、お待たせしました」


突然後ろから、耳に馴染んだ懐かしい声と、見知らぬ声が耳に届いた。


(・・・・・・・・・兄貴とハリソンだな)

見知らぬ声こそが、ハリソンなのだろう。

声変わりの途中なのか、不安定な音程が、俺まで緊張させた。

すぐには振り返れず、目を閉じて呼吸を整えた。


ハリソンは、一体どんな青年になったのだろうか。

やはり、俺に似ているのだろうか。

期待と不安で高鳴る胸を押さえ、ゆっくりと振り返ると、目尻の皺が深くなった兄貴と見知らぬ青年がいた。


(・・・・・・・・・・・・ハリソン、か?)

赤い巻き毛とそばかすが目立つ、背の高い青年がそこに立っていた。

美しい若草色の瞳は、俺が恋したときのルナを思わせた。


だが、泣いて親子の再会を喜ぶはずのハリソンは、困惑したように立ち尽くしている。

似ていないせいで、親子の実感が湧かないのかもしれない。


「ヘンリー、久しぶりだな。元気だったか?」

「あ、ああ。兄貴も元気そうだな」

「少し顔色が悪いが、大丈夫か?」

「あ、ああ。大丈夫だ」


ぎこちない空気を断ち切るかのように、兄貴が話しかけてくる。

けれど、兄貴と話すどころではなかった。


ハリソンだけではない。

俺自身も、気持ちがついていけなかった。

ハリソンに会えば、自然に感慨深いものが湧いてくると思っていたが、そこにあるのは、戸惑いだけだった。


不意に、ハリソンが俺に目を向けた。

背の高さからか、見下ろすような視線。

そこにはもう、幼なかったハリソンの面影はなく、わずかに戸惑いを混ぜた大人の目があった。

胸が無性にざわつき、言葉が思うように出てこない。


だが、父親として、俺はなんとか言葉を絞り出した。


「は、ハリソンだよな。ずいぶんと、お、大きくなったな」


「ははっ、ヘンリーが驚くのも無理はないよな。ハリスは、見違えるほど大きくなっただろう?」

「そ、そうだな」


記憶の中のハリソンは、俺の腰に届かないほどの背丈だった。

小柄なハリソンを気にしたルナが、食事を改善したいから金をくれとせびってきたのを覚えている。

あの時は、ルナが小さいからハリソンも小さいのだと、俺はきっぱり要求を突っぱねた。


「義母さんのおかげかな。大きくなれないからって、色々食べさせられたし」

「ハリスは、好き嫌いが多かったからな」

「そんなに言わないでよ」

「義母さんが大変だったんだぞ。もちろん、頑張ったハリスもえらいけどな。でも、おかげで背が伸びただろう?」

「そうだね。義母さんに感謝しないとね」


(・・・・・・愛称で呼んでいるんだな)

愛称で呼び合い、まるで本物の親子のようにやり取りをする二人を見て、胸がぎゅっと痛んだ。

その温かい空気は、俺とハリソンの間には流れてこない。

同じ空間にいるはずなのに、俺だけが、別の世界に取り残されているようだった。


「今ではハリスが、うちで一番背が高いよ」

「でも、ブレイクの方が高くなるんじゃないかな。ブレイクは、運動もたくさんしてるし」

「どうだかな。本人はまだまだ伸びるって言ってるけど、こればかりはわからないからな」


「ブレイクって、兄貴のとこの・・・?」

「ああ、うちの息子だよ。ハリスとブレイクは、兄弟のように仲がいいんだ」

「時々ケンカもするけどね」

「まあ、そうだな。あとでヘンリーにも紹介するよ。従兄弟だけあって、よく似ているんだ。ブレイクも、入学式に出席するために来ているんだよ。良かったら、今から学院に行かないか?」


(・・・・・・兄貴は、何を言ってるんだ)

ルナの家系を色濃く受け継いだハリソンが、ブレイクに似ているわけがないだろう。

それに、知り合いに会うかもしれない危険を冒してまで、学院に近づきたくはなかった。


「あ、ああ。でも、忙しくて時間がないんだ。入学式には出席できないし、ここで失礼するよ」

「・・・・・・そうなのか?残念だな。うちの息子の成長した姿を見てもらいたかったんだけど」

「すまんな」


残念そうに眉を下げる兄貴には悪いが、誰だって他人の子に興味はないだろう。

ましてや、兄貴の息子のせいで、うちのハリソンは爵位をもらえないのだ。


「それにしても、ハリソンは特待生だってな。すごいな」

「ありがとうございます。でも、それは義父さんのおかげです」

「あ、兄貴が・・・」

「家にいっぱい本があったし、僕が不思議に思ったことは、義父さんが一緒に調べて教えてくれたんです」


「あ、ああ、そうなのか」

「勉強でもわからないことがあると、僕がわかるまで付き添って教えてくれました」

「よせよ、そんなに言われたら照れるじゃないか」

「本当だよ。義父さんには、感謝してるんだよ」


きっとハリソンは、恵まれた生活を送っているから大丈夫だと、俺に伝えたかっただろう。

だが、俺には、その役目はお前が果たすべきだと責められているように感じた。


「そ、そうなのか。と、ところでハリソンは、何が好きなんだ?入学祝いに好きな物を買ってやるよ」

「お気遣い頂かなくていいですよ」


「あ、いや、でも・・・」

「本当に結構です」

「そう言うなよ、ハリス。せっかくヘンリーがお祝いしてくれるって言うんだから、欲しがってた本を買ってもらったらどうだ?」


「本?本なんかでいいのか?」

「・・・・・・ええ。じゃあ、生き物について書いてある本をお願いします」

「生き物?」

「はい。僕は、将来生物学者になりたいんです」


(生物学者・・・?なんだそれは?)

そんな職業で、ちゃんと稼げるのだろうか。

それに、俺の息子なら、騎士を目指すのが当たり前だと思っていた。

だが、ハリソンの揺るぎない瞳を前に、それを口にすることはできなかった。


「・・・・・・そうか。生物学者になれるといいな」

「なれるさ。ハリスは、努力家だからね。ブレイクも、ハリスの粘り強さにいつも感心しているよ」

「ブレイクだって、努力家だよ。僕はブレイクに、一度だって剣術で勝てたことはないからね」


「・・・ハリソンは、剣術が苦手なのか?」


俺の問いに、兄貴はしまったと言わんばかりに顔を顰めた。

どうやら、俺に知られたくなかったらしい。


「すまないな。ハリスにも剣術の家庭教師はつけたんだけどな」

「義父さんが謝る必要はないよ。僕には、剣術の才能なんて全くないんだよ」


俺の子なら剣術くらい得意だと思っていただけに、正直、がっかりした。

だが、家庭教師までつけてくれた兄貴に文句を言うわけにはいかなかった。


「その分、ハリスは賢いからな。ブレイクに勉強を教えてくれるから、助かっているよ」


俺の落胆を察したかのように、兄貴はハリソンを褒めた。

自分の賢さを褒められて嬉しいのか、ハリソンは嬉しげに照れている。


「ま、まあ、俺が賢かったしな。やっぱり俺の『血』かな」


「・・・ああ、そうかもしれないな」

「そうだろう?ハリソンが優秀なのは、やっぱり俺の子だからだよな」

「ああ、そうだな」

「俺も、家庭教師によく褒められていたし」

「そうだったな。ヘンリーは優秀だったよ」


少しでも俺に似たところを強調して、ハリソンに俺を認めてもらいたかった。

ちらちらとハリソンの様子を窺うが、ハリソンは俺に目を向けず、手元の腕時計ばかりを気にしている。

その視線は落ち着かず、どこかせわしない。

まるで、俺に気を遣いながらも、早くこの場を終わらせたいようだった。


そのそっけない態度に耐えきれず、俺は思わず直接ハリソンに声をかけた。


「ハリソン、お前だってそう思うだろ?」


だが、ハリソンは俺の呼びかけに応じず、兄貴に向かって眉を顰めて見せた。


「義父さん、そろそろ時間が・・・」

「ああ、もうそんな時間か?」

「うん。時間に遅れそうだよ」


「えっ、まさか、もう行ってしまうのか?」

「ああ。新入生代表挨拶に選ばれたと書いただろう?打ち合わせと練習のために早く来てほしいって、学院から連絡があったんだ」


(・・・・・・・・・それなら仕方がないよな)

本音を言えば、もう少しハリソンと話をしたかった。

だが、代表挨拶の打ち合わせがあると言われれば、これ以上ハリソンを引き留めることはできないだろう。


「では、お元気で」

「あ、ああ」」


頭を下げ、あっさりとハリソンが兄貴と連れ立って去っていく。

久しぶりに会ったのだから、もう少し別れを惜しんでくれてもいいのではないだろうか。

感動の再会を期待していた分、落胆は大きかった。


ハリソンは、振り返ろうともしない。

まるで俺を捨てていくような後ろ姿に、なんとも言えない寂しさが襲ってきて、俯いた。



(・・・・・・・・・いや、もうこれで十分だろう)

俺の息子は、優秀だった。

学院で、新入生の代表に選ばれるなんて、すごいじゃないか。


でも、胸に押し寄せるのは、寂しさばかりだ。

代表挨拶の練習なんかより、俺との時間を取ってほしいと願ってしまう。


兄貴と仲良く並ぶ後ろ姿は、俺よりずっと親子らしく見える。

もし俺がハリソンのそばにいたなら、あんな風に笑いかけてもらえたのだろうか。


やっぱり、もう少しだけでも話がしたい。

あまりにも短い親子の再会は、余計に寂しさを募らせるだけだった。



「・・・・・・あ、あれ!あれは何だ!?」


去って行く二人をどうしても呼び止めたくて、思わず声が出てしまった。

俺の大声に、兄貴が不思議そうに振り返る。


「急にどうしたんだ、ヘンリー?」

「あ、ほら、そこの木にいる鳥。あまり見ない鳥だなと思って」


たまたま目に入った鳥を指す。

ただの灰色の鳥だったが、少しでもハリソンとの時間を引き延ばしたかった。


「ああ。カッコウか」


(お前が答えるなよ!)

ハリソンと話すつもりだったのに、兄貴が答えてしまった。

苛立ちが沸き上がったが、ハリソンはすぐに会話に入ってきた。


「本当だ。カッコウですね。カッコウを見ると、つい思い出しますね」

「な、何をだ?」

「カッコウの飾りがついた置き時計が、うちにありましたよね?宝石がついていて、とても綺麗でした」


「ああ、覚えていたのか。あれは、お祝いで貰ったものなんだ」

「そうなんですね。カッコウは、春を告げる鳥として、お祝いのモチーフによく使われていますしね」

「あ、ああ。そうなのか」


(ハリソンは、よくものを知ってるな・・・)

ダニエルが結婚祝いにくれた時計は値打ちものだった。

ルナが出ていくときに持って行かれ、今はもう俺の手元にない。


「カッコウは、面白い鳥なんですよ」

「面白いって?」

「雌雄で鳴き方が違うんですよ」

「そ、そうなんだ。どんな風に鳴くんだ?」


カッコウなんてどうでもよかった。

それでも、ハリソンが話してくれると思うと、どんな話でも聞きたくなった。


「オスは『カッコー、カッコー』と鳴きますが、メスは『ピピピピピ・・・』のように甲高い鳴き声です」

「へ、へぇ」


「あと、托卵の習性があります」

「托卵?」

「自分では巣を作らず、他の鳥の巣に卵を産みつけるんですよ」


「え?そんなことをして、バレないのか?」

「どうなんでしょうね。カッコウは、宿主の卵に似せて卵を産むことで、托卵の成功率を上げているそうですけどね」

「へえ。でも、元からあった卵はどうなるんだ?」

「カッコウのヒナが孵化してすぐに、宿主の卵やヒナを巣から押し出してしまうんですよ」


(つまりは、他のヒナを殺すのか?)

ひどい話だ。

赤ん坊のうちから、自分のために他の命を奪うとは。

目の前の灰色の鳥が、急に異様で、薄気味悪く見えてきた。


「でも、親鳥は、自分の子じゃないと気がつかないのか?」

「そうみたいですね。生まれたヒナが自分に似ていなくても、気づかずに世話をするそうですよ。托卵された親鳥は、自分の子と勘違いしたまま、一生懸命カッコウの子を育てるんです」


「托卵された親鳥は、気の毒だな」

「でも、それこそがカッコウの生存戦略ですからね。子育ての負担を避け、多くの子孫を残すためには、有効な方法なんですよ」


「へぇ。カッコウは、ずる賢い奴だな」

「ほら!話はそれくらいにして。お前は生き物の話になると止まらなくなるからな。時間に遅れてしまうぞ」


時間が押していることを、きっと気にしたのだろう。

兄貴は焦るように話に割り込み、ハリソンも慌てて口に手を当てた。


「本当だ!では、僕はこれで失礼します」

「じゃあな、ヘンリー」

「ああ、頑張れよ」


二人が走り去ったのを見送ると、急に全身の力が抜けた。

ひと息つこうと、花壇の縁に腰を下ろす。

縁はわずかに湿っていたが、もう立ち上がる気力は残っていなかった。

花壇の大輪の花は、一輪残らず無臭で、その冷たさに胸の奥がぽっかりと空いたように感じた。


(・・・・・・俺の期待していた再会とは、まったく違ったな)

ハリソンのあっさりとした態度、そして俺に似ていない成長した姿。

わざわざ会いに来たというのに、まるで見知らぬ他人の子のように感じた。

それでも親子の交流を期待したのに、期待していたほどではなかった。

やはり、ここに来るべきではなかったのかもしれない。



しばらく座り込んでいると、ふんわりとした春の風が頬を撫でた。

その温かさに、胸の奥のもやもやが、少しずつ溶けていく気がした。


(・・・・・・・・・いや、やっぱり来てよかった)

俺の息子は、礼儀正しく、優秀だった。

そのことを確認できただけでも、今日来た甲斐はあった。

これも、俺の血の成せる業かもしれない。

養育費を払うのは苦労したが、ハリソンは、間違いなく俺が生きた証だ。

これから少しずつ、親子として関わっていけばいいだけの話だ。


「カッコー、カッコー」


そう鳴き、先ほど「カッコウ」と呼ばれた鳥が空へ舞い上がった。


「あんな鳥もいるんだなぁ」


(・・・・・・初めて知ったな)

王立研究所の所長になったオリバーでさえ、こんなことは知らないだろう。

俺の息子の優秀さが胸に誇らしく広がり、誰かに自慢せずにいられない気持ちになった。


(・・・それにしても、他所に托卵、か)

とんでもなく図々しい鳥だ。

だが、騙される宿主も、また馬鹿なのだろう。


「綺麗なお花!」

「お母様、なんというお花ですか?」


不意に、近くで弾むような声が耳に届いた。

思わず顔を向けると、花壇に目を輝かせる幼い女の子たちが立っていた。

姉妹だろうか。

揃いの髪飾りを付け、きらきらと目を輝かせながら、花に夢中で視線を送っている。


(・・・・・・ああ、綺麗だな)

美しい大輪の花は、見る者の目を奪う。

眩しいばかりに色とりどりに咲き誇る花々は、生命力に満ち溢れたこの姉妹そのもののようだった。


「ああ、ラナンキュラスというのよ。この花が咲くと『春』って気がするわね」

「本当に綺麗!お母様、私、このお花大好き!」


(・・・・・・・・・ラナンキュラスか)

どこかで聞いた名前だと思った瞬間、ルナの顔がふっと思い浮かんだ。


俺にその花の名を教えてくれたのは、ルナだった。

花に目を向けてじっと見てみると、確かにダリアとラナンキュラスはよく似ていることに気づいた。


ルナは博識だったが、それを鼻にかけることはなかった。

俺は、賢さと可憐な容姿を併せ持つルナが好きだった。

あの頃の幸せな日々がふと甦り、胸の奥に重くのしかかる。


「ラナンキュラスの花言葉は『魅力』だからね」

「へぇ~!」

「ピンクは『幸福』、白は『純潔』、赤は『情熱』よ」

「じゃあ、オレンジ色は?」


「・・・何だったかしら?確か、『秘密』だったと思うわ」

「『秘密』・・・・・・」


俺が思わず呟くと、母親はぎょっとしたように目を見開いた。

怖々と俺に視線を落とし、俺の姿を確認すると、姉妹の手をぎゅっと引いた。

そして、そのまま、まるで恐ろしいものから逃げるかのように去って行った。


(・・・・・・くっそ、なんだよ。人を不審者扱いしやがって)

かつては、貴族令嬢たちから黄色い声を浴びる騎士だったのだ。

この金色の髪も、何度「素敵だ」と褒められたことか。


額から少し後退し始めた自慢の金髪に指を滑らせる。

美男子の俺に、美しい金色の巻き毛を持つルナ。

二人が並んで歩けば、まるで舞台の主役のように、誰の視線も自然と集まった。

ルナの友人たちは、俺たちの恋を羨ましそうに褒めそやしていた。

あの頃の俺は、光り輝いていた。



お読みいただきありがとうございます。

ブクマ、評価をしていただき、ありがとうございました。


従兄弟は遺伝子の共有率は12,5%です。

この数字をどう捉えるかは、人それぞれですよね。

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